雄志社大学柔道部

副主将の受難

その4

 

主将として

 

 シバ、俺、お前のこんな姿見せられて、興奮しねえワケが無いだろう。

 

 俺は副主将であるシバの奴が、ぐったりとなった身体を下級生達に抱えられ、吊るされていたロープからやっと解放された姿を見ながら思っていた。

 初日でもあることだし、主将の俺は最後まで見届けないとな。

 1回生の阿部がネットで仕入れたという簡単な監視カメラを食堂の片隅のベッドに向けて設置している。

 

「せんずりや夢精したら意味ないっしょ、シバ先輩。これで録画しときますから、自分で出しちゃ、ダメッスよ」

 

 阿部ってのは内柴と同じ66㎏級、童顔の1回生で、物怖じしない明るい性格で上にも受けがいい奴だ。確か、シバの責めをどうするかって話で『麻の下着を……』って提案したのもあいつだったな。

 練習とあれだけの責めを受けて自分でやる体力が残ってたら逆にすごいもんだと思うんだが、そういう「視られてる」って意識付けは確かにいいもんかもしれないと思ってしまった俺がいる。

 笑いを堪える、快感を堪えるってのはもう拷問みたいなもんだろう。

 昔の拷問で擽り責めってのがあったってのは何かで読んだことがあったし、そういうのも頭にあっての今回のシバへの鍛錬を決めたってのも、ちょっとはあるしな。

 

 レスリング部の奴らとも話したことがあるんだが、俺達みたいな寝技のある競技では、練習中や試合中におっ勃ってしまうこと、実はけっこうみんな経験してる。あえて口にすることじゃ無いから表立っての話題になることは無いけど、柔道着だとそう目立たないで済むが、ネットじゃレスリングのユニの股間がくっきり目立ってる写真とかよく転がってるだろ?

 あれって、公式な試合のものがほとんどなわけで、まあ、そういうのは『公然の秘密』ってことで、審判も『分かっちゃいるけど口にはしない』ってのがお約束だ。

 だいたい、審判や立会人達も経験者ばかりなわけで、自分達にもあるあるだったってのは十分承知の上だろうしな。

 

 それでもシバの奴の敏感さ、過敏さってのは特別で、あいつの親父さんも昔から気にしてたと思う。

 どうにかしてやれんか、って、高校んときも相談受けた覚えはあるんだけど、こればっかりはですねって2人して頭抱えてた。

 正直、部での成績云々ってのは(主将である立場からは問題なんだろうけど)俺はどうでもいいと思ってるところがあって、それより何より、あいつが社会に出る前にこの問題をクリアしとかないと、かなりキツいことになるんじゃと考えてのことだったんだ。

 

 シバの奴とは、それこそ物心付く前からずっとつるんでる。

 

 そんなシバにとっても、もちろん俺にとっても、これまでの20年近くの年月より、これから先の人生の方がはるかに長いはず。

 そんなふうに考えるのが、お前のおじさん臭いとこだよなって、同じ3回生の吉田や斉藤にはよく言われちまうんだが。

 

 あれから3時間近く責め続けられたシバの奴、もう最後の方ではビクビクって全身痙攣するような動きだけになって、半分は気を失っているようなもんだった。

 全身、性感帯っていうか、敏感そうなところを延々と嬲られて、それでイくのもダメってことになりゃ、気が狂いそうになるのは当たり前だよな。初日ということもあって、下の連中に好きにやらせていたんだが、それこそあいつら、みんな『飽きる』ってことを知らないように責め続けてたからな。

 

 俺達3回生は今日は見学みたいに椅子にふんぞり返って眺めていただけだけど、斉藤や吉田は途中で堪んねえなって、下のモンにしゃぶらせてたし。斉藤の奴なんか、毛深い全身汗だくにしながら2回はイッてたよな。

 俺のギンギンになっちまったチンポ、途中、斉藤の奴がからかってきたが、さすがにな。

 あいつの言う通り、せんずりするか誰かに処理させんとおさまんねえなとは思ったんだが、なんとなく『主将』って自分の立場が足を引っ張っちまって、股間をぶっとく盛り上げたまま部屋に帰ってきたところだ。

 

 俺含めて、みんながおっ勃っちまってたのは、目の前で興奮してる奴がいるっていわゆる『もらい勃ち』ってのもあったとは思うけど、やっぱり『いいガタイをした雄臭い奴が、責めを受けて悶絶してる』ってことに、Sっ気を(Mっ気ある奴もだろうけど)そそられたってのもあるんだと思う。人間誰しも、Sっ気もMっ気もあるんじゃ無いかって、俺は思ってる。

 だいたい部活で寮生活してる奴らってのはどうしても、男の裸やチンポ、勃起を見慣れちまうし、それが特別なもんって感じでも無くなるからな。

 加えて、いつも部員同士で扱き合ったりしゃぶりあったりが普通になってりゃ、ああいうの見てチンポ勃たない奴の方が珍しいだろう。

 

 あ、うちの部は、あんまり上下関係、厳しくないんだと思う。

 これは俺達が入部したときからそんな雰囲気だったしな。俺が1回生のときの上の先輩達のチンポも、無理矢理しゃぶらされるとかじゃなかった感じだったし。

 

「おう、飯の後、誰か俺のチンポしゃぶってくれる奴いねえか?」

 

 とか、先輩が軽く、それも普通の感じで聞いてきてさ。

 そりゃ最初はびっくりはしたもんだったが、なんか軽いノリっていうかさあ。誰かやんなきゃな、って雰囲気はもちろんあったんだけど、なんとなく馬が合いそうな先輩や、同じ階級の先輩だとこっちも話しやすかったりで、下の学年の俺達もおずおず手を上げたりで。

 そりゃ、相手に無茶苦茶やって苦しがってる姿がエロいって思う奴もいるだろうけど、普通っていうか俺も含めて大半の連中は『向こうも喜んで、楽しんでくれてる』方が気持ちいいって言うか、楽しめるって思うしな。

 

 俺が主将になった今でも『練習のときは厳しいけど、それを離れた寮内だと割と和気藹々してる』雰囲気は作れてると思うのは、こいつらに責任持つ立場の俺として、いいことなんじゃないかとは思ってるが。

 

 そのあたり近場の明友大学の奴らは、同じ柔道部に限らず結構厳しいとかって話は聞いてる。

 あそこは個別の部毎だけじゃなくって男女別れた大きな体育会専用寮に色んな部活が集まって入ってるから、それなりに色んなことやってるようだ。

 

 内柴のこと決めるときに話題にした『寮僕』ってのも、マジに制度としてあるらしくって、そういう意味では俺等とはかなり違う考えなんだと思う。

 そうは言っても長年続いてるってのはその『システム』が上手く回ってるためだろうから、そういうやり方もまあ『アリっちゃ、アリ』ってのは思っちゃいるが。

 

 さっきまでの延々と嬲られていたシバの表情やあえぎ声、思い出すだけで先走りが溢れちまう。

 せんずりで2、3発出すかってのも思ったんだが、久しぶりに誰かの口に思い切りイッちまいたいって気持ちも強い。

 あー、なんか自分のSっ気、そそられてんなってのは思うけど、こればっかしは今日の寮内の雰囲気からしてどうしようもないよなとも思う。みんな今日の夜だけでも、すんげえ量のザーメン、ぶっ放してるんだろうな。

 

 俺は久しぶりに2年の高藤を呼び出すことにした。

 

「尚久、今、暇か?」

「あ、古賀先輩、急にどしたんスか?」

「あ、いや、誰かとその、ヤッてんのかと思ってな……」

「はは、シバ先輩のアレ見てて、センズリでもしようかなってのは思ってたんスけどね」

「その、もしよかったら、俺の部屋、来ねえか?」

「え?! いいんスか? このところ先輩からぜんぜん声かかんなかったので、俺、嬉しいッスよ! すぐ、行きますっ!!」

「あ、ああ、済まん……」

 

 高藤尚久、60キロ級の2回生だ。

 階級の違う俺をなんでか慕ってくれて、去年まではけっこう、その、溜まったときにけっこうしゃぶってくれてたんだよな。いや、こっちがしゃぶらせてたってことだけど。

 主将になってからあんまり1人に拘っちゃいかんのかなって思いもあって、そうそう呼び出すことはしなくなってたんだが、おっ勃った自分の握りしめて思い出したのがこいつの顔だった。

 あいつもシバの姿見ておっ勃ってったってことだから、しごいて、いや、俺もしゃぶってやったがいいんかな?

 斉藤とかは上下関係なく何人か集めて楽しんでるらしいから、そういうのにもちょっと憧れるんだが、俺なんかはどうしても『上』ってのに引きずられてるとこはあるんだと思う。

 

「先輩、開けていいっスか?」

 

 そうこうしてるうちに、尚久の奴が部屋に来た。

 

「あ、ああ……。入ってくれ……」

「お邪魔します……。あ、その、俺……」

「ああ、その、なんというか、いつもの、頼もうと思ってな……」

「嬉しいっス。久しぶりなんで、力入れて、俺、やるっスよ。って、先輩ももう、ギンギンじゃないっスか!!」

 

 尚久の奴、ホントに嬉しそうだ。

 ケツ割れ一丁になってた俺のチンポ、前布にくっきり形目立って、先走りでかなりの面積の色が変わっちまってる。そういうこいつもTシャツにボクブリって、エロい格好で部屋まで俺の部屋まで来てるワケで、まあ、素っ裸で動き回る奴もいるわけだし男だけだとこんなもんだよな。

 尚久、以前から俺なんかのチンポしゃぶるのに喜んでくれるってのは嬉しいんだけど、なんかやっぱり悪いなってのもあることはあるんだぜ。

 今日ばかりはそれ以上に、出したい、イきたいって気持ちが上回っちまってるけど。

 

「やっぱり古賀先輩もシバ先輩の見てて、興奮したんっしょ?」

「あ、ああ……」

「俺も見てるだけでイきそうになりましたもん。あんなん見せられて、勃たない方がおかしいっスよね」

 

 軽く言ってくれるのは、やっぱりみんな『そう』なんか?

 俺だけが妙な気持ち持ってるんじゃないかって、ちょっとビクビクしてたんだが。

 

「へへ、俺もあれからずっと勃起してて、抜こうかどうしようかって思ってたところなんで、ちょうど良かったっス。俺、先輩のしゃぶりながら、自分のしごいてどっぷり射精したいんスけど、いいスか?」

「それだけど、その、俺がお前のしごこうか? お前も人の手でやられた方が、気持ちいいだろう?」

「え?! い、いや、そんな俺のなんか、せ、先輩にやってもらうなんか、恐れ多いっすよっ!」

 

 斉藤や2年の鈴木とかはけっこう大勢でやってやられてで楽しんでるってことだけど、これまで一方的にしゃぶらせられるだけだった上に突然言われたら、そりゃそうなるよな。

 俺だって、去年の段階で上の先輩からそんなこと言われたら、まずは断るっていうか、遠慮しちまってたと思うし。

 

「いや、俺ばっかりやってもらうのも、なんか悪いなと思ってな……。お前も分かってるだろうけど、俺達も先輩達のしゃぶらされてきたし、それはそれで興奮してたわけだし、そういうの取っ払って楽しんじまえって奴もいるしな……」

「え、でも、ホント、いいんスか……?」

「嫌か?」

「い、嫌なんてっ、とんでも無いッス!!! ……ただ、その、俺……」

「どうした? なんか、あるんか?」

 

 尚久の奴、嬉しそうではあるんだけど、ちょっとその顔が曇ってる。

 

「……、古賀先輩、シバ先輩とホントはそういうの、したいんじゃ無いんすか?」

「え? あ? は……? お前、それって……」

 

 俺、尚久の言葉に、頭殴られたように感じてた。

 確かにシバの奴のを見てて、いつもと違う興奮を感じてたのは『そう』なんだが、尚久も言ったみたいに、あんなの見せられて、ってのが一番だと思ってたし。

 

「いや、最近はぜんぜん先輩から声かかんなくなってて、今日はすげえ嬉しいんですけど、その、先輩が今日俺を呼んだってのも、シバ先輩のことがあったからじゃないかなって……。もちろん、俺、シバ先輩の『代わり』でもぜんぜん嬉しいんスけど、ただ、古賀先輩の方がそれでいいんかなって、ちょっと思っちゃって……」

「いや、そんなワケじゃ、無い……。って、確かに、確かにそうだよな……」

「あ、ぜんぜん気にしないでくださいっ! 変なこと言って、すいませんでしたっ! 俺、しっかりしゃぶりますから、先輩、前みたいに気持ちよくイってくださいっ!」

 

 俺の戸惑いを、逆に見透かしたんだろう。場の雰囲気の切り替えにやっきになってるのが、ありがたい。尚久の奴、こういうのは俺より頭回るんだろうな。

 俺は俺でわざわざ呼び出したばつの悪さもあって、まずは射精に集中することにする。

 

「先輩、脱がせますよ」

「ああ、頼む」

 

 椅子に座った俺の下着に手をかける尚久。上は脱いじまってたから、文字通り素っ裸になる俺。

 尚久の奴もTシャツとボクブリを脱ぎ捨て、全裸になる。

 

「さっき言ったみたいに、俺、先輩のしゃぶりながらセンズリかいていいっスか? 先輩がイくのと、俺、一緒にイきたいッス」

「俺がしごかなくて、いいのか?」

「へへ、それは次回に取っておくっスよ。今日は久しぶりなんで、俺の口、堪能してください」

 

 優しい奴なんだな、と思う。

 こういうの、たまんねえな、やっぱり。

 

「相変わらず、先輩のガチガチッスね……。しゃぶらせてもらうっスよ」

「あ、ああ……」

 

 あんな話をしてる間でも、俺のチンポはぜんぜん萎えなかった。

 尚久の汗の匂いにも、どっか興奮してたのかもしんないし、シバの話題が出たせいかもしんないし。

 それでも金玉に溜まった汁を、とにかく出したくて出したくて、その思いだけは変わらなかったんだ。

 

「うあ、すげっ、気持ちいいぜ……」

 

 尚久が俺のチンポをしゃぶり上げる。

 先端を口に含み、ぐちょぐちょと舌で刺激しながら舐め回されると、もうそれだけで声が出ちまう。

 床に膝をつき、背中を丸めながら一心に俺のをしゃぶる尚久。

 

「相変わらず、お前の口、すげえな……」

「へへっ、先輩に褒めてもらえて嬉しいっス」

「おうっ、それ、たまらんっ。もっと、もっとやってくれっ……」

「ここ、いいっっしょ? 裏筋舐められると、たまらんスよね」

 

 あまり他の連中と比べたことも無いんだが、こいつの口、マジですげえ気持ちいい。

 男相手だからこそ分かるってのは、俺も先輩達のをしゃぶらされながら考えてたことだけど、たぶんこれって、相手が女だとぜんぜん違うんだろうな。

 鈴口や雁首、裏筋を舐め回しながら、扱き上げと吸い上げがいっぺんに味わえるって、もうホントエロすぎるんだ。

 

「ああ、すげえ……。このままずっとやってもらいてえのと、今すぐイッちまいたいのと、どっちも感じちまうぞ……」

「俺、先輩に、イく寸前の気持ちいいの、ずっと感じてもらいたいっス」

 

 右手は俺の金玉を揉みながら、左手で自分のチンポをしごいてやがる。

 ちらっと見えるあいつの先端から、先走りがすげえ量、流れ落ちてる。 

 あいつが俺のチンポしゃぶりながら興奮してくれてる。

 そのことがもう、なんかイきたくなる引き金になっちまう。

 

「先輩のチンポ、旨いッス。俺、これだけで、イッちまいそうッスよ」

 

 たまに口を離して俺の顔を見上げながら言う尚久。

 その顔がすげえ可愛いくて、俺、あいつの頬に、思わず手を当てちまった。

 

「誰かにしゃぶってもらうのも久しぶりなんだ。このままやられると、あっと言う間にいっちまうぞ」

「もっと感じてからイッてもらえるよう、しごかずに口だけでやりましょうか? それとも上澄み1発イッて、2回3回目、楽しんでもらうんでも、どっちでもいいっスよ」

「もうたまらん。まずは1発、イくぞ」

「いいっスよ、遠慮しないで、ぶっ放してください!」

 

 自分のチンポに伸びていた尚久の手が、俺の肉棒を扱き上げる動きに変わる。

 おそらく自分の射精は二の次なんだろう。

 あいつの思いが嬉しくて、俺は金玉の奥から一気に駆け上がってくる快感に身を委ねる。

 

「おっ、おおっ、イくぞっ! 尚久っ、俺っ、イくぞっ!!」

 

 あいつの頭が激しく前後に動き、俺の射精を促していく。

 じゅぼじゅぼと唾液と先走りが立てる音が、よりいっそういやらしさを増す。

 

「ああああっ、イくっ、イくぞっ! お前の口にっ、俺っ、出すぞっ、出るっ、出るっ、イくっ!!」

 

 その瞬間、俺は尚久がむせそうになるのも構わず、あいつの頭を自分の股間に押しつけるようにして喉奥に逸物をぶち込んだ。

 どくどくと脈動の度に、俺の雄汁があいつの喉を直撃する。

 射精の瞬間も粘膜にまとわりつかれ、締め付けられる亀頭からは快感以外の何も感じなくなっちまってる。

 

「うあっ、あっ、あっ、済まんっ、尚久っ、済まんっ……」

 

 口では詫びながらも、あいつの頭を離さない俺。

 久しぶりの快感が、欲望のまま振る舞う自分を正当化しちまってる。

 涙と鼻水でずるずるになってるだろう尚久の顔を股間にさらに押しつけ、俺は自分の肉棒からほとばしる汁の最後の一滴まで、あいつに飲ませたんだ。

 

「ごめん、最後、キツかっただろ……。つい、夢中になっちまった……」

「へへ、それだけ俺のしゃぶりがよかったってことっしょ。えずかないようにって、俺も頑張ったッスよ」

「ありがとう、尚久……」

「1発じゃおさまんないっしょ、先輩。すぐしゃぶっても大丈夫ッスか?」

「こっちに来い、尚久」

「えっ、先輩っ? ベッドって……」

 

 俺は強引にあいつをベッドに引っ張り込む。

 1度押し倒して横にならせた尚久に、頭と足が逆になるよう、俺も横たわった。

 

「しゃぶりあいするぞ」

「いや、先輩、俺、いいっスよ、そんな……」

「いつもしゃぶってもらってばっかりだったからな。今日ぐらいは一緒にイくぞ」

「そんな、俺なんかの、先輩にやってもらうなんて……」

「俺もお前のをしゃぶりたいんだ。久しぶりに、汁、飲みてえしな。うだうだ言わずに、イきそうになったらぶっ放せ」

 

 俺の勢いにあいつも冗談じゃ無いって分かったんだろう。

 俺は目の前のチンポにむしゃぶりついた。

 先輩達のをしゃぶらされてたときの、あの雄特有の蒸れた匂いと性臭が混じった空気が懐かしい。

 

「うおっ、先輩っ、気持ちいいっス!!」

「イきたくなったら、遠慮無くイけ。俺を窒息させるぐらい、出してみろ」

「ああ、たまんないッス……。俺、俺、このまんまだと……。先輩も、先輩も、一緒にイッてくださいっ! 俺、古賀先輩と一緒にイきたいッス!」

「すぐ追いつく。俺も2度目、お前の口で、またイくぞっ!」

 

 2人には狭いベッドの上で、のたうちまわるように互いのチンポをしゃぶり合う俺達。2人の手と頭が、激しく前後する。

 もしゃもしゃと口周りに当たる、あいつの陰毛の感触すら気持ちいい。

 亀頭を頬張り、肉棒を扱き上げる。

 金玉を揉みながら、ときには片方ずつを吸い上げては舌先でふぐりの表面を舐め回していく。

 歯や口蓋すら使って相手の快感を引き出そうとする俺達は、端から見ていれば野獣の様を示していたことだろう。

 俺はまた射精直前の、どこか尻穴が絞まっていくような感覚を味わい始めていた。

 

「イきそうだぞっ、尚久っ、俺、もうっ、イきそうだぞっ!!」

「俺もイくッス!! 先輩っ、古賀先輩っ! 俺、先輩の口にっ、口に出してっ、いいっスか? いいんスか?」

「出せっ! 全部飲んでやるっ! 俺もイくからっ、お前もっ、お前も俺の口に出せっ、出せっ! ぶっ放せっ!!!」

「ああああああっ、イくッス! 俺、俺っ、口にっ、先輩の口にっ、イくっ、イくっ、イくっ!!」

「俺も出すぞっ! 2度目でもっ、たっぷりっ、たっぷり出すからっ、飲めっ、飲んでくれっ、尚久っ!!」

「イきますっ、先輩っ! 俺っ、イくっ、イくっ、イくっーーーー!!」

「俺も出すぞっ、飲めっ、尚久っ! 俺もお前の飲むからっ、俺のも飲んでくれっ! イくっ、イくぞっ、イくっ!!!!!!」

 

 この夜、俺は3度、あいつも4度の射精をするまで、2人の交わりは止まなかった。

 明け方近く、雄汁の匂いが充満した部屋をあいつが出て行く。

 

「先輩、ありがとうございましたっ!」

「俺の方が礼を言わんといけないんだがな……。気持ちよかったぜ、尚久。また、前みたいに来てくれるか?」

「もちろんスけど……。その、古賀先輩、シバ先輩のこと、いいんスか?」

「なんだ、いいのかって? あいつは、その、副主将だし、幼なじみだし、もちろんあの敏感体質をどうにかしてやりたいと思って、今のもやってるわけだし……」

「……なら、いいんスけど……。いや、気にしないでください。俺の考えすぎかもしれないッスから」

「あ、ああ……。まあ、また出したくなったら声掛けるから、そんときはよろしくな」

「はい、いつでも待ってるッスよ、俺。それこそ朝からでもOKなんで、いつでも声かけてくださいっ!!」

「ああ、じゃあ、授業はなるべくサボんないようにしろよな」

「はい。ちょっと寝てから、行くようにします」

 

 あいつの言いたかったことも、なんとなく分かってた俺だった。

 シバの奴のこと、俺、気にしてる。

 単純に、ヤられてる姿がエロいってことだけじゃなかった。

 それぐらいは、俺にも分かってたんだ。