今年初めての手揉みを行ったその日、新悟と私は男同士での肉欲の交わりにおいても、初めての夜を迎えることになった。
最初は横たわったままの新悟の巨体を責め上げ、全身から味わうさざ波のような快感のただ中で、二握りはゆうにある太棹からの雄汁を噴き上げさせた。
摘みたての茶葉に一日中取り囲まれていれば、慣れていない新悟にとって大量に取り込んだカフェインによる興奮状態は一晩中続く。
一度の射精などでおさまるはずの無い若い情欲は、二度三度の噴き上げを求め肉厚の体躯を奮い立たせる。
明け方近くまでにいたった2人の交わりは、最初こそ私がリードするものだったが、一度目の射精それ以降は、若者らしい能動性を持ったお互いに責めて責められる、雄肉同士の交わりとなった。
互いのそそり立つ肉棒を扱き、しゃぶりあげ、先汁と唾液にまみれ濡れ光る亀頭を潰れんばかりの力で刺激する。堪えきれずに迸る濁り汁は、次なる情欲への潤滑油となる。
胸や顔に叩き付けるようにかけられた汁を舐め合い、相手の舌に垂らしては2人のものを混ぜ合わせ、再び互いに飲み合う。
男同士の肉の交わりなど初めてだった新悟が、ケツ以外のあらゆる快感を与え合うセックスを経験したのだ。
その夜のうちに、新悟は実に7度、50の齢を越えた私ですらも3度の逐情をしてしまうほどだった。7度目の噴出でようやく落ち着いた新悟の逸物は、眠りに落ちた後もその容積を縮めることなく、ふてぶてしいまでの逞しさを保ったままだったのだ。
普段であれば目覚ましが鳴り響く前には起き上がっている私でも、さすがに頭上の時計の音を消すには思い切りが必要になる翌朝だった。
金玉が空になるほど射精した後でも、隣に眠る若い肉体の中心は朝の勢いのままに勃ち上がっている。おもしろがってパチンと指で弾けば、けっこうな痛みが走ったのか、「うっ!」とのうめき声で目が覚めた新悟であった。
体力を使い果たした上での睡眠は、うつらうつらと浅い眠りで過ごすよりも、その深さで勝っていたのだろう。お互い2時間も寝ていないはずなのだが、思ったよりはすっきりと目覚めることが出来たようだ。
手揉み初日から数えて二週間ほどは、懇意にしている生産者の一番茶が集中し、それこそ目の回るような忙しさだった。
今年は特に天候に恵まれ遅霜なども見られなかったせいで、各農家の茶畑の生育が非常に良好なのだ。機械揉みのプラントの稼働を高めるため、摘みの時期は組合内で合わせることになる。なれば、番手を摘むタイミングがどうしても似通ってしまうのも自明の理だ。
機械稼働率を上げるには仕方の無いことなのだが、私達のように手揉みで各地域を廻っていくものからすると、てんてこ舞い踊りでも足りないほどの忙しさになってしまうのだ。
早朝から移動し、朝一の摘み終わりに合わせて揉みを行う。揉みが終われば片付けた用具をあわただしく車に積み込み、翌日の揉み場に向かう。昼飯も出先でもらった握り飯や弁当を、移動中の車内で済ますことが多かった。翌日予定の揉み場でまた荷物を降ろし、準備・セッティングを行う。
移動が時間を取られる遠い現場もあり、宿への帰りが遅くなることも多かった。風呂に入り夕飯をかき込むと、もう布団に入る時間かということになってしまう。
遠方の現場に向かうときなどには、早朝4時前には身繕いを済ませ、車に飛び乗ることになるのだ。
精神的にも体力的にも大変ではあったが、ここ数年の一人で廻っていた間とは違い、今シーズンに新悟が来てくれたことは、私自身の気力体力にとっても非常にありがたいことだった。
疲れ果てて帰った宿で、ともに風呂を使い、飯を一緒に出来る相手がいる。夜の寝間では人肌を感じながら眠りにつける。
たったそれだけのことかもしれないが、忙しさで何もかもが疎かになってしまいそうなこの時期に、いったいどれほどの潤いを与えてくれたことだろうか。若い時分に何人かで組んで廻っていたときにはこれほどの思いはなかったのだが、やはり自分が年を取ったということなのだろう。
明け方早くに目が覚め、隣で若い体温を発している肉体にそっと触れるときの喜びは、この年になって初めて味わえるものだった。
文蔵さんのように生産者側でも揉みの技術を持ち、2人3人と人手があれば一日になんとか2回揉みまで行えるのだが、私一人が動くだけとなるとどうしても日に一度の揉みが限界となる。文蔵さんのところでもやったように、用具の準備や途中での軽い手伝いはもちろん新悟にもやらせている。
二番茶の時期には少しでも、三番茶では更にもう少し、なんとか実際の茶葉に触れさせ、揉みの感覚を少しでも味わってもらいたいと思うのは、弟子を持った身としてはいたしかたのないことだろう。
ばたばたとした日々が2週間ほど続き、体力的にもそろそろ休みが欲しいなと思っていた日のことだった。
近場の生産者宅での揉みを終え、明日はまた文蔵さんのところでの手揉み予定のため荷物を運び入れる。機械摘みの真っ最中でもあり文蔵さんは帰ってきておらず、菊さんにだけ挨拶をして家を後にした。
帰りの車で宿の明かりが見えた頃ぐらいだったろうか。予報でも聞かなかったが、この季節には珍しい大粒の水滴がウインドーガラスを叩きはじめた。
文蔵さんに電話を入れると明日もけっこうな雨になりそうだとのことで、揉みは明後日以降にしようと話しがまとまる。彼自身もおそらく初日からまったく休みも取れずに動いているのだろう、少しばかりほっとしたような声に聞こえたのは気のせいではなかったようだ。
毎日が寝る間をおしむほどの忙しさではあったが、それでも手揉みへと繋がる練習をと、せっかくの休みの前だと思い新悟に声をかける。
「今日あたりから早く帰れた日には少し揉みの練習でもしてみようか。幸い明日が休みになったので、いつもより時間が取れるだろう」
「もちろんやりたいですけど、茶葉はどうするんですか?」
私などの若いときには生産量そのものも段違いに多く、屑葉を使っての練習もなんとか出来たのだが、このご時世では依頼者にとっても手摘みの茶葉は貴重なものだ。新悟の疑問ももっともなものだった。
「まあ、なんとかするさ。とにかく早く帰って、風呂と飯を済ませてしまおう」
一っ風呂浴びての夕飯が一日の疲れを癒やしてくれる。常宿で目新しいものが出るわけではなかったが、炊きたての白飯と汁もの、おかずも最低三品は付く食事は実にありがたかった。
「それじゃあ、そろそろやってみるかな。下の帳場から長机2卓と新聞紙をたくさん、あ、チラシも一緒にな。ビニール袋にセロテープに薬罐、あれば裁断機、無かったらハサミを2挺借りてきてくれ。ほら、行った行った」
いったい手揉みの練習なのに何を始めるのか、といった顔の新悟の尻を叩き、道具の調達に追い出した。
「これでいいんですか?」
大きな身体を活かし長机は一度に運んできたようだ。
二つの机を畳一畳ほどになるように並べさせ、ビニールを敷き詰める。つるつるとした表面の広告紙を張りつめ、机の周りを新聞紙を棒状に丸めたもので縁を作った。不格好ではあるが、手揉みの際の台となる助炭の代わりになるものを作り上げたのだ。
残った新聞紙で5センチ×2センチぐらいの短冊に切ったものをたくさん作れと言うと、さすがにピンときたようだった。
「なるほど! 新聞紙の短冊を茶っぱの代わりにするんですね!」
「正解正解。感触は別物だが、やり方を伝えるにはなかなか便利でな。技能講習で触れる茶葉が無いときなど、これで練習しといてくれと言うこともあったぞ」
茶揉みの技術は、やはり実際の茶葉を揉むことでしか習得できないのは当たり前だ。一昔前のように、手揉みが製造の中心をなしていた時代ならば、圧倒的な「量」をこなすことで「質」を高めることが出来たのだが、手揉みを行える茶葉の量そのものが少なくなってきている現在では、なんとか工夫していくしかない。
実際、番手が上がってきたシーズン後半であればなんとか茶葉に触らせることも出来るのだが、一番茶のこの時期のものについては、どの生産者も付加価値の高いものを、との思いが強く、たとえ少量といえども新人である新悟に触らせるわけにもいかないわけだった。
助炭代わりの机の上に細かく切った新聞紙を半量ほど積み上げる。助炭の上の新聞に内風呂の湯を熱いまま回し掛け、全体がしっとりよりも少し水分を含んだところで練習開始だった。
「蒸しが終わって助炭の上に茶葉を落としたところからのスタートだ。ここしばらくで結構な回数、私や他の技能者の手練も見てきただろう。まずは自分でやってみなさい」
「葉振るいからですね、やってみます」
見よう見まねではあるが、両手で持ち上げ揺すりながら落とすやり方は、かなり様になっていた。実際には焙炉で熱を加えながら水分を飛ばすわけだが、ここではそういう訳にもいかないため、掛けたお湯の温度が下がり切らないうちに次の工程へ進ませる。
「次は横まくりだ。まずは茶葉をまとめる前に、助炭の面全体を使うように大きくまくっていく。身体を大きく使っていくが、ななめにひねることになるので背中を痛めないように気をつけろ」
「ここでは色んな方向に揉みしだきながら、葉や茎に体重をかけていくんだと考えろ。新聞紙じゃピンと来んだろうが、細胞を壊して水分を絞り出す行程だ。きついと思うが、まずは30分やってみろ」
実際には1時間近くはまくるのだが、今日のところは全体の行程を流すつもりだ。実際の時間よりも、動きの基本を覚えてくれればそれでいい。
何度も何度も上下左右に新聞紙のまとまりが大きく動く。最初は軽い力で行っていたまくりを徐々に力強いものへと変え、助炭に散らばっていた新聞を一つにまとめていく。
新悟の動きが大きくなるにつれ、風呂後のはずの巨体からさらに汗が噴き出す。初夏とはいえ5月の室内は身体を動かして汗を流すには十分なほどの気温だ。
まくりはじめて30分もすれば、着換えた下着が濡れそぼるほどの汗が全身を浸してしまう。若者らしい、そしてまた成熟した雄にしか出せない、なんともいえぬ芳香が部屋中を満たす。
文句一つ言わず熱心に身体を動かすその様は、今にも襲いかかりたくなるような雄の色香を発散していた。
さすがに一心不乱に取り組んでいる若者を前にして年長の自分が取り乱すわけにもいかないだろう。揉み後半の手順へと進めていく。
本物の茶葉と違い、新聞紙では濡れた塊をときほぐそうとすれば、かえってちぎれてしまい難しい。
まくりまで使った紙の水気を絞り、ビニール袋に入れる。本来なら中あげの時間に茶葉を冷まし、玉解きを行うのだがそのあたりは省略するしかない。
「きついだろうがそのまま行くぞ。もう一度新聞を濡らして後半の整形だ」
「はい! 揉みきりからでんぐりに進みます!」
慣れない身体の使い方に、普通であれば肩や背中、腰までも悲鳴を上げるはずだ。柔道で鍛えたきたおかげか、元よりそのでかい肉体のありあまる膂力のせいか、疲れよりも新しい知識に飢えた目の輝きを見せる青年だった。
最初より掛ける湯の量を減らし、しっとりと濡れるぐらいに調整した紙を、片手で転がしながらよりをかけ、ある程度細くなれば両手で持ち上げ擦り上げるようにしてばらばらと落とす。
実際の茶葉のようにだんだんと針状になるわけではなく、あくまでも動作の形を覚えるのが目的だ。何度も同じ動作を繰り返させ、リズムを身体に染みこませることしか出来ないが、なにも準備をせずに茶葉に触るよりは大きな自信になるはずだった。
最後のでんぐりからこくりについては、もはや新聞紙などでは再現出来ない技であり、こればかりは実際にやってみないことにはどうしようもない。
それでも当初から数えれば2時間近くは、茶葉に見立てた新聞紙との格闘が出来たはずだった。
「よーし、今日はここまでだ。疲れたろう」
声かけに一気に緊張が緩んだのか、尻餅をつくように畳にどっと腰を落とした若者であった。
「机や薬罐は借りたままでいいだろう。紙や張ったチラシをとっとと片付けて、もう一度風呂で汗でも流そうや」
「ご指導ありがとうございました!」
こちらが何も言わずとも膝を正して頭を下げてきた。
まったく私などにはもったいないような、礼儀の調った若者だと思わせてくれる。
私はともかく、新悟の方は全身汗まみれだ。早く湯船に浸からせてやりたいが、とにかくインクを落とせと石けんでごしごしと洗わせた。爪の間にまで入り込んだ黒い染みは、若者の頑張ったバロメーターだった。
湯船の中でうんと背伸びをすると、新悟が大きな身体を寄せてくる。
少しだけだぞ、と言いながら唇を合わせる。お互いの下半身に伸びた手は、すでに勃ち上がった股間のものを柔らかく揉みしだく。
「今日はその、新悟の後ろに入れてもいいか?」
横に大きく張った尻肉を撫で回しながら尋ねる自分が、典型的なスケベな中年男に思える。
「男同士だといつかはそうなると思ってました。色々教えてください」
・・・まったく、私には本当に出来すぎた相棒のようだ。
ひとしきり楽しんだ後、湯あたりしないうちにと上がることにした。明日が休みになると思えば、二人の間でこの後の楽しみに思いを寄せないはずもない。私に習って脱衣所で褌を着ける新悟を見やれば、上がり湯のときにはいったんおさまっていた股間のものも、主人より先に臨戦態勢に入っているのだった。
二人とも気もそぞろに風呂から上がったところだった。
帳場からの電話が鳴った。
「文蔵さんが見えてるみたいで、部屋に上げていいかとのことですが・・・?」
めずらしい来客ときたものだった。
「なんだ、一緒にやらせてもらおうと思っとったのに、もう一戦済ませちまったのか? 俺も明日は休みにするので、ゆっくりしてるかなと思ってな」
こちらの湯上がりの姿で交わり後の一風呂とでも思ったのか、日に灼けた顔をにやにやと崩しての開口一番だ。
家で風呂も済ませてきたのだろう。農作業のときとは違いポロシャツにチノパンというこざっぱりした身なりで、文蔵さんがどすどすと部屋に入ってくる。
「おいおい、見れば分かるだろう。新悟と手揉みの練習をしてたんだ」
「そりゃすまんな。ああ、新聞使った奴か。若いときによくやらされたもんだったな。もう秋にでも試験受けさせる気じゃあるまいよ」
「そっちはせめて来年だが、二番茶のときに少しでもいいから触らせたくてな。で、なにか用事でもあったんじゃないか?」
なんとなくの検討はついていたが、社交辞令としての質問だ。
「さっき言った通りだよ。佐次郎とは何度もやっとるが、新悟君ともやってみたくてな。どうだ、新悟君、俺みたいなのはダメかね?」
どうせそんなことだろうとは思ったが、この世界を知ったばかりの新悟にはストレートすぎる話だろう。文蔵さんとは男同士でもそうベタベタもしない付き合いだったせいか、あっけらかんとしたものだ。このあたりは男女の世界とは、感覚がまったく違うものだろう。
「新悟はまだ男同士でやるのはほとんど素人なんだぞ。いきなり3人でとか、びっくりするだろう」
「この前、揉みに来てくれたときの感じじゃまんざらでもなかったように思ったんだがな。新悟君はどうなんだ?」
文蔵もこういうところだけは結構するどい男である。
「あの、あの後、親父さんとも話してたんですが、文蔵さんもいい男だなあって・・・」
「話はまとまったみたいだぞ。風呂も済ませてるみたいだし、やろうやろう」
調子のいい男ではあるが、どこか憎めない。そんなところが長くつきあえている理由なのだ。新悟の方も真面目そうに見えて、このあたりの考え方は柔軟なのかもしれなかった。
「こっちもここ半月忙しくて、ずっとご無沙汰だったんだ。それならそれで、あんまり邪魔するなよ」
これはもう、今夜は3人でやるしか無さそうだった。とにかく神妙な雰囲気にしてしまえば年若い新悟には負担だろうと、茶化しながら覚悟を決める。
「で、おまえらどこまでやったんだ?」
あけすけに尋ねてくれる分、こちらも解説がてら答えることが出来る。
「せいぜい手と口で、ぐらいだ。なあ新悟。そろそろ後ろも開発しないと、とは思ってたんだが・・・」
「だったらウケの先輩として、俺が準備から仕込んでやるってのはどうだい? 新悟もそっちがいいだろう?」
「男同士なので、いつかはそういうことになるとは思ってたんですが・・・。どうしていいかも分からなかったので、ぜひお願いします」
いつの間にか文蔵さんの新悟への言葉かけが呼び捨てになってしまっている。呼びかけられた方もまんざらでないようだ。平然と答える若者を見ていると、どうやらうすうす期待もしていたらしかった。
文蔵さんは私とのときはウケに回るが、他の男とやるときにはタチウケどちらも楽しんでいるらしい。そういう意味ではいい先生になりそうだ。
新悟はといえば、文蔵さんにちょっかいかけられても一向にかまわぬようで、よろしくお願いしますとこちらの話も聞かずに答えている。
「新悟もいいなら頼むかな。布団も敷いておくから、トイレでも風呂でも使って準備してくれ」
私も腹をくくって、準備をすることにした。
いそいそと新悟と文蔵さんとトイレに向かった。どうやらトイレの洗浄機で何度か中を洗い、風呂場で最後の手入れをしているようだ。エアコンのいらない時期ではあったが、3人で絡むとなれば冷房がいるかもな、などととりとめの無いことを考えているウチに2人が戻ってくる。
「きれいに洗っといたのでどんなにやっても大丈夫だぞ。なにか出そうと思っても大丈夫だからな」
しきりに大丈夫、という言葉を使うのはやはり年の功か。初心者に取って「出てしまったのでは? 汚してしまうのでは? という不安が一番マイナスになることを知っているからこそのアドバイスだ。
「新悟、本当にいいのか? 2人だけのときにじっくりでもいいんだぞ。文蔵なんか気にしなくても、5分も扱いてイかせてやれば、ああ、気持ちよかったって高いびきかいちまう奴だ」
「いえ、なんだか親父さんと一緒のところに文蔵さんがいてくれて、嬉しいんです。不思議なんですが、ケツを使うのも安心出来そうな感じで・・・。お二人に身を任せますので、よろしくお願いします」
「お願いされちまったよなあ、佐次郎。おっさん2人が頑張らなきゃだなあ」
まったくその通りだと思ってしまった。
2人分の布団を横向きに並べ、真ん中に新悟を横たわらせる。最初は上半身だ。キスと乳首を責めてやろうと、文蔵と目配せを交わす。
「気持ちよかったら声に出せ。どんなにスケベになってもいいから、快感に集中しろ」
わざと命令口調で話すと、こくこくと頷く新悟がかわいく思える。文蔵は新悟の左に、私が右に横たわり、真ん中のデカい身体を好きにいじれる体勢だ。
最初のキスは当然おまえだろうと言うつもりか、文蔵の方は乳首をちろりと舐め始める。
慣れない刺激に声を出さずにのけぞったところに、覆い被さるように唇を合わせる。抱きつくように腕を回した新悟を引き寄せると、唾液を乗せた舌を絡ませあう。右の乳首を指先で先端だけをかするように刺激すると、肉厚の上半身が震えるほどに感じているようだ。
そろそろ俺も混ぜてくれとのことなのか、文蔵も顔を寄せてきた。
3人の舌を絡ませあい、お互いの唾液をじゅるじゅると混ぜ合わせる。目の前にある男の顔に興奮するのか、新悟が喘ぎながら私と文蔵の唇と交互に奪いに来た。
「この兄ちゃんもたいがい好きものだな。これならおっちゃん達もやりがいあるぞ」
誰のものか分からぬほどの唾液に口の周りを濡らしながら、文蔵がいやらしそうにつぶやく。
「どうせおまえら、オイルも用意してないんだろう。ちゃんと持ってきてやったからな」
どこかで仕入れなければと思っていたが、こうなることを予測していたらしく、準備がいいことだった。
かちっと音がしたかと思うと、とろりとした液体を左手に取り、まずは新悟の勃ち上がった逸物をぬるりと撫であげる。
「んんっ! すごく、気持ちいいですっ!」
「オイル初めてなら、このぬるぬるがたまらんだろう。ケツもあるから、まだイくんじゃ無いぞ」
前半のリードは文蔵に任せてよさそうだ。
互いに扱きあい、しゃぶりあう。1人のチンポを2人で奪うように交互に舐め回す。
指が回らないほどの新悟の先端を文蔵がねぶり上げれば、私が手の平からはみ出しそうなふぐりを吸い上げ、玉を口の中で転がす。
仁王立ちになった私と文蔵の間で、しゃがみ込んだ新悟が2本の肉棒を両手にし、旨そうに口にする。
チンポと玉、乳首を飽きるほど楽しんだ後、いよいよ肝腎の新悟の初釜だ。
仰向けになった新悟の両足を抱えるように腰を降ろす。文蔵さんは横からキスや乳首を軽く責め、気分を盛り上げてくれる。
オイルを右手の指にとり、まだしっかりと閉じた秘肛の周りをぬるぬると撫で回す。
「ああっ、なんか、変な感じです」
普段であれば排泄の際に拭うだけで、意図的にさわることはまず無い場所だ。焦らすようにゆっくりと責める。
緊張もあるのだろうが、左手でしごき続けているチンポは堅く張り詰めたまま、先端からは先走りの露が垂れている。こちらが本格的にやりそうだと思ったのか、文蔵さんが交代するように顔を寄せ、とても全部は収まらない肉棒を口に含み、ぐちゅぐちゅと責めあげる。
周りの尻肉よりは深い色をした窄まりに、指先を沈めた。
一瞬、重たげな肉体に緊張が走る。それでも指一本だけなら実際には痛みなど感じるはずも無い。
「ほら、もう中指が根元まで入ったぞ」
オイルのぬめりを利用して出し入れをしながら内壁を探っていくと、どうやら前立腺を触っているようだ。玉の内側あたりに感じるポイントがありそうだった。重点的に責めてもいいのだが、今日のうちに肉棒を受けるまで持っていくには、まずは入り口を広げることに専念する。
いったん抜くと、二本重ねた指で再び中をいじる。
「もう二本入ってるぞ。痛みは無いか?」
「痛くは無いんですが、なんか出てきそうで・・・」
もっともな感想だろう。すかさず文蔵がフォローする。
「ちゃんと洗ってるので大丈夫だぞ。そのあたりに何かあると尻の方が勝手に身体から押し出そうとするんだ。それを『出てきそう』って頭が勘違いしてるだけだから、安心して身体を任せろ」
どっしりと座った文蔵がずっと乳首と肉棒を刺激してくれてるのもあるのだろう、オイルで潤された肉穴が三本目を飲み込むのにそう時間もかからなかった。
「あっ、ああっ、ちょっとなんか・・・」
三本が自由に出し入れ出来れば、大概の男のモノを受け入れるのに支障は無くなる。
「キツいと思ったら、便を出すときみたいにケツの穴を広げるようにしてみろ」
さすがにいきなりは難しいそうと思ったのか、横の文蔵がまたアドバイスしてくれる。
「文蔵の言うとおりだ。よし、今緩んだのは分かるな」
「あ、あ、だいぶ、楽になります」
「そうだ、歯は食いしばるなよ。口は開けたままだ。そのまま穴を締めたり緩めたりしてみろ。締めて、ゆるめて、締めて、ゆるめて・・・、痛くはないな?」
「痛みは無くなってますが、なんか圧迫感がすごいです・・・」
こちらの指示通りに括約筋が動くのは、優秀な生徒の証拠だ。締めたときの圧力は差し入れた指先の血流が止まるほどもあり、実際に挿入したらたまらないほど気持ちよくなりそうだ。何度も繰り返していくと、最初は締める度にこちらにも感じられた身体の緊張が緩んでくるのが分かる。
親指と小指を除いた3本が自由に出入りするようになれば、もう実践にかかってよさそうだった。
「よし、入れるぞ。口を開けて力を抜け。ケツは排便するときみたいに広げる感じだ」
オイルをたっぷりとまぶした先端をぬるぬると尻穴にこすりつける。さんざん指で広げた分、焦らされている感触も相当のはずだ。
「お、親父さんのが当たってる!」
「そうだ、入れるぞ!」
「ああ、あっ、入るっ、入ってくるっ!」
押し込む力が逃げないよう角度を調整する。亀頭冠が一番きついはずだ。ゆっくりと腰を進めると、ぶつんと竿まで埋まった。
「あ、ああ、すごい、入ってるっ、親父さんのが入ってるっ!」
「新悟、大丈夫か? 痛くないか? 入口のとこだけなら心配無いが、中が引き攣れるように痛くなったらすぐに言えよ。オイルたっぷり入れてやるからな」
文蔵の助言はさすがに具体的だ。
「痛くは無いですっ! でも、なんかとにかく圧迫感がすごくて」
「それがウケの楽しみだ。とにかく佐次郎の目を見て、楽しめ!」
抽挿をいくらか繰り返し、痛みが無さそうなのが分かった。ここから先はお互いの快感だけを追求できそうだ。
「本格的に動くぞ。痛かったらすぐに抜くから、無理はするな」
最初はゆっくりと、反応を見ながらだんだんと突き上げを速めていく。
「あっ、あっ、ああっ、あっ!」
一突き毎に聞こえる新悟のよがり声が、一層の興奮を呼び覚ます。これが慣れてくれば一突き毎の声から、挿入している間ずっと続く長いよがりへと変わっていく。今日一日でそこまではもちろん行くはずもないが、その変化をじっくり味わうのもタチとしての楽しみの一つだ。
文蔵が軽く扱いていた新悟の股間も、一度も萎えずにオイルのぬめりだけでない先走りの汁が大量に漏らしていた。
「男のチンポをケツに入れられて、新悟のも勃ちっぱなしだぞ! 先走りもずるずる出てるし、ケツが気持ちいいのか?」
わざと卑猥な言葉を使って、羞恥心を引き出すように嬲る。
尻穴には初めて男のチンポを受け入れ、乳首と己の肉棒は文蔵の責めを受ける。全身のどこから快感が襲ってくるのか、どこで感じているのかも分からないほどの刺激なのだろう。
「ケツに、ケツに親父さんの入れられて、勃ってるっ! あ、あ、あ、なんだか、なんだか、チンポが、なんか、出そうです!」
「もうイきそうなのか、新悟。文蔵、済まんがおまえのを咥えさせてやって、気をそらしてやってくれ。まだもうちょっと楽しみたいからな」
「おう、頼まれんでも、やるわい」
新悟の頭上に文蔵が体型に見合った太棹を近づけると、新悟が自分から咥えにいく。文蔵もたまらんのだろう、そのまま上体を倒し新悟のがちがちに勃ち上がったチンポをしゃぶりあげる。
下になっている新悟は前後の口を犯され、これもまたいい身体をした文蔵の肉体を全身で受け止める。ウケをやっている身に取っては至福の時間だろうが、100キロ近い文蔵がのしかかっていれば、少しは気も紛れるはずだ。
「うっ、うっ、ううっ」
太さでは私のを凌ぐ文蔵のを咥えさせられているのだが、そのよがり声は決して苦しそうなものでは無かった。
お互いの肉竿を刺激しあいながらしばらく楽しんでいると、だんだんと新悟も自分の尻穴のコントロールが出来てきたようだ。こちらがゆっくりとした抜き差しをすると、入れるときに緩め、引き抜こうとするときに締める動きが明らかに伝わってくる。
文蔵には降りてもらい、ゆるゆるとした乳首責めを頼んだ。
「新悟、すごいぞ! おまえ、俺が抜こうとすると締めてるだろう?」
「ゆっくりやってもらってるときだと、リズムがなんとなく分かってきました」
「締めるとき、痛くないか?」
「大丈夫です。それより、たまになんか当たってるって感じで、びくってなります」
こちらが一番奥に差し込んだ少し手前ぐらいだろう。おそらく前立腺に雁が当たっているのだと思うが、指と違い細かな刺激が出来ないのがもどかしい。それでもだいたいの位置が分かってくると、重点的に責めてみることにした。
「あっ、当たるっ! 当たってるっ! なんか、出そうです! イッて、イッていいですか?」
角度を変えた途端、新悟の声のトーンが上がり、切羽詰まった悲鳴のようなよがり声に変わった。もう少し、と思ったが、当て堀りした分、初めて味わうウケの快感に堪えきれなくなったのだろう。
「一発目をそろそろイくか? よし、俺も中でイくぞ! 俺が新悟のは扱くから、文蔵、おまえは新悟の顔にかけてやってくれ」
「俺の精液、かけていいのか? たまらんぞ、新悟、いいかっ、いいかっ?」
「文蔵さん、かけてください! あっ、ダメっ、俺っ、イくっ! イきますっ!」
「俺も、新悟の中でっ、イくっ、イくっ!」
文蔵さんの下向きに押さえたチンポから、ぶしゅっ、ぶしゅっと音まで聞こえそうな勢いで雄汁が新悟の顔に飛び散る。
それに触発されたのか、新悟の射精直前のこちらを押し出してしまうほどの締まりを感じ、ぐっと腰を押しつける。そのまま巨大な肉棹を荒々しく扱き上げれば、ぐっと腰が持ち上がるように蠢き、切れ上がった鈴口から大量の汁が噴き出した。自分の身体全体に伝わるその律動に、こちらもたまらず若者の体温に包まれた中で放出してしまう。
自分のものが尻穴の中で少し柔らかくなるのを感じながら、倒れ込むように新悟の汁まみれの顔を引き寄せる。尻餅をついたように惚けている文蔵も引き寄せ、中年2人で顔中の汁を舐め取ると口中の汁をそのままに3人で唇を交わし、唾液と混ざった互いの汁を飲み合った。
「すごかった・・・」
若者を真ん中に、川の字のように3人が横になる。
初めてのケツ受けが3Pになり、しかも入れられたままイッてしまうなどというのは、この世界に慣れた私でも初めてのことだ。ましてや異性との経験もないまま、この世界を知って一月にもならない新悟にとって、感想といってもそれ以外の言葉が出ないのだろう。
「初めてで、こんな感じちまってよ。もう男じゃないとダメになっちまっただろう?」
「男同士でこんなになれるなんて、思ってもみませんでした」
文蔵の質問は少し意地悪だった気もしたが、新悟は新悟で素直に受け取ったようだ。
左右から伸ばした2本の手でいじっている新悟の逸物も、硬度は少し落ちたがその太さは変わらぬままだ。
「どうする? 一息ついたら今日はもう仕舞いにするか?」
一応2人に尋ねてみるが、聞くまでも無い答えが返ってくるのは予想していた。
「一発ぐらいで止めるわけ無いだろう。な、な、新悟もそうだろう?」
「ぼくも出来ればもう二、三回は・・・。今度は入れるのもやってみたいです」
私などより遙かに精力の強い2人だ。想像していた以上の答えが返ってきた。
それからの絡みは新悟が文蔵に入れ、私が文蔵に入れ、最後は文蔵に入れた新悟の後ろから私がいどみ、文蔵が持ってきたオイルが一瓶空になるほどのものだった。
新悟と文蔵さんは3回、私も最後の三連結で2回目の雄汁を噴き上げ、部屋の中には互いの汗と汁の匂いが充満する。
回数だけなら新悟も文蔵さんももっとこなせるのであろうが、さすがに興奮の度合いと慣れない腰の動きを重ねたせいか、2人とも三度目の逐情の後には天井を見上げて荒い息を上げる始末だった。
一緒に風呂で汗を流し、宿を出る文蔵さんを2人で見送ったのはもう3時を回っていたと思う。
3人での行為も一つの布団でやっていたため、オイルや汗でシーツも濡れていないもう一組の布団に2人で潜り込む。
外の雨音を聞きながら、互いの身体に手を伸ばしながらまどろんでいく。
「その、順番が逆かもだが、こんな私と付き合ってくれるか?」
聞こえなかったら聞こえなかったで、返事が無いなら無いで、かまわなかった。
つぶやくように尋ねた私に、顔を寄せてキスをしてきた新悟が、愛しくてたまらなかった。
昨日までの雨が嘘のように晴れ上がった翌日、約束通り文蔵さんの茶を揉みに向かう。
一日、ゆっくり休めた分、私も新悟も気力も充実した揉みとなった。
文蔵さんに許しを得て、葉振るいと横まくりんは新悟の力も借りて行う。初めての本物の茶葉の扱いに、一昨日の夜よりも緊張しているかのような新悟だったのだ。
「一番茶、おつかれさんだったな。雨でどうなるかと思ったが、朝方から晴れてくれたのでちょうどよかったな」
今日は文蔵さんが入れてくれた新茶を、揉みも終わった午後に3人でゆっくりと味わう。菊さんは菊さんで、いまだ現役の婦人部の会合に出かけているらしい。
初夏の日差しが落ちようとする中、男3人が座る縁側にゆっくりとした時間が過ぎていく。
「あれから2人、どうなんだ? 昨日もさんざんやったのか?」
あくまであけすけな文蔵さんの問いに、一瞬笑ったが、新悟の顔をちらりと見た後に答えた。
「この世界での『付き合う』という言葉の使い方が私には分からん。分からんが、それでも私と新悟と、付き合うことにしたぞ」
「おお、昨日の今日で、もうそんな話しになったのか。おまえさん、俺とのときもそうだったが、特定の相手は作らんもんだとばかり思っとったがな」
「そんなことも無いが、来るもの拒まず去るもの追わず、だけだったはずだがなあ」
「俺のときにはさんざんもてあそんでおいて、どの口が言うんだか」
文蔵さんとの冗談めいたやりとりは、それなりの付き合いのあったもの同士だから出来る、互いの気持ちの根幹を上手に隠してのものだった。
20代の新悟にはそのあたりのことまでは分かるまいが、文蔵さんとしてみると精一杯の私への餞なのだと感じてしまう。
「となると、もう俺とは、さよならってことかい?」
軽口に聞こえるが、不安もあっての言葉なのだろう。さすがに長い付き合いのせいか、すぐに分かる。
新悟もそんなことを望んでいるわけで無い、ということもよく分かっていた。
「はは、捨てられるとでも思ったんだろう。文蔵さんは、新悟と私にとっては仲人みたいなもんだ。これからもよろしくお願いしますって、2人して頭を下げて、これからも付き合ってもらわんといかんと思ってるんだからな」
「おお、だったらこれからも一昨日みたいなこと出来るのか! それなら2人でどれだけ熱々でもかまわんので、たまには顔出せよ!」
まさかとは思っていたのだろうが、一抹の不安があったのは確かだろう。冗談口にごまかしながらも、文蔵さんの返事は心から嬉しそうだった。
儀式的に手揉みを依頼してくれている文蔵さんのところだ。仕事として次に来るのは、もう手揉みの最終期になるはずだ。3人で車への積み込みを終わると、2人ずつしっかり抱擁しあい、新悟にいたってはかなり濃厚なキスまで受けていた。
しばらくの暇の挨拶をし、車へと乗り込む。
「・・・文蔵とは、あんな感じでよかったんだろう?」
宿へと戻る帰り道。久しぶりにハンドルを握った私だ。文蔵さんとの丁々発止のやり取りの後で疲れたのか、少し無口になっている新悟に話しかけた。
「はい、あんな風に言ってもらってよかったです。ぼくのせいでお二人の仲が離れてしまうのは嫌だし、一昨日みたいなのもすごく興奮しますし。ちょっとしか話して無いのかもですが、文蔵さんが親父さんとぼく達の関係を壊すような人で無いって、勝手に思ってしまってる自分もいます」
「文蔵も私もこれでもお互い、50年以上生きてきての付き合いだ。変な奴だったらこんな付き合い方にはなっとらんよ。あれはあれで若いときにはずいぶんと苦労もしてるみたいだし、そのあたり菊さんも分かってるから何も言わずに支えてるようなもんだ。私と新悟も、すぐには無理かもしれないが、そんなふうな長い付き合いをしていこうや」
田舎道をしばらく走らせる。お巡りさんには悪いと思いながら、左手で新悟のデカい身体を引き寄せた。こんなときふと、昔のマニュアル車で無くてよかった、と思ってしまう。
車を停めてもよかったのだが、なんとなくの悪戯心でハンドルを握ったまま、引き寄せた新悟の頭に軽くキスをした。
抱えた肩が小さく震えているのは、嬉しく思っていてくれるからではないのか。
そんな考え方が出来る自分が、前向きの考え方が出来る相手を見つけた自分のことが、なおさらに嬉しく、誇らしかった。
「明日からはまた忙しくなるぞ。二番茶からは新悟にもかなり手伝ってもらうことになるから頼むぞ」
「親父さんに恥かかせないように、がんばります! そのかわり、親父さんも夜はがんばってくださいよ!」
まっすぐに続く道を走りながら泣き笑いの嗚咽と共に聞こえた言葉は、真面目一本の新悟から初めて聞いた、冗談めいた口調のものだった。
誰が通るでも無い一本道だ。
この年になっても、こんな暖かい思いをすることができ、自分の傍らにいる若者を愛しいと思うことが出来る。
いったいこの先どれほどの時を共に歩んでいけるかなど、神様にしか分からないことだろう。
それでも今、私と新悟がいるこのまっすぐな道のように、互いの心と身体を寄せ合う日々を突き進んでいこうと思うのだった。
完