明友大学ラグビー部

鐙田一心のとある一日

その4

 

10:00

 

 風呂上がりということもあってか、相撲部の一同は全員が緩く締められた越中褌一つを身に付けた格好だ。

 寮生にとっては見慣れた姿ではあるのだが、一様に100キロを超すその巨体の集団は明らかに他の部員達とは異質な空気をまとっている。本来ならばもう少し部員数もほしいところなのだろうが、3年までの全員が入寮していながらも総勢8名というのは、少しさみしいところではあったのだが。

 

「遅れてすまんのう。うちは食事の時間もずらしてもらってるので、お前さん達のところとはタイミングがなかなか合わなくてな」

 

 相撲部部長、銭塘達司(ぜんどもたつし)176センチ、140キロ。

 身長はそこまであるわけでは無いが、アメフト部、ラグビー部にもいないほどのその重量は朝夕の激しい鍛錬によって培われた筋肉と栄養量も計算された食事によってほどよく乗った脂肪が見事なバランスを保っている。

 休みの日となると早朝から9時過ぎまでの稽古の後、風呂、食事となれば、どうしてもこの時間になってしまう。

 

「なに、構わんさ。ちょうどこれからうちの鐙田の汁を各部の寮僕に搾り取ってもらうところだ。お前んとこの1年も、借りるぞ」

「おお、ちょうどいいとこだったんだな。兵伍(ひょうご)、用意しろ」

「はい、部長っ! 相撲部寮僕、蟹作兵伍(がんつくりひょうご)、準備します!」

 

 指名を受けた相撲部の寮僕は、170あまりの身長にすでに120キロを超す体重であり、ラグビー部やアメフト部、柔道部の重量級の上級生に対しても見事な体格を誇っていた。

 運動量による筋肉量はさすがに上の学年のものとは比較にはならないが、それでも小学校時代より鍛えてきた肉体は市中にあればかなり目立つものだろう。

 蟹作兵伍(がんつくりひょうご)、遠く九州の地からこの大学の相撲部を目指してきた若者であった。

 

「1回生寮僕が全員揃ったな。よし、お前等、鐙田の汁、まずは1人1回ずつ出させてやれ。何人かで一緒に責めても構わんので、気持ちよくイかせてやれよ」

「押忍っ!!」

 

 若者達が一斉に応えた。

 

 寮僕はラグビー部の鐙田を除けば、他の全員が1回生である。

 

 湯出マイク(ゆでまいく)、アメフト部。

 繁根木利勝(はねぎとしかつ)、柔道部。

 泗水雅史(しすいまさし)、剣道部。

 蟹作兵伍(がんつくりひょうご)、相撲部。

 

 相撲部だけは絶対的な部員数不足のため、ここ数年は1、2回生の中から3ヶ月の持ち回りで担当を決めるという形を取っているが、その他の3部においては1年間の文字通りの『性処理要員』としての選出である。

 すでに任命から2ヶ月が経過し、同性間の性処理、搾精には、どの寮僕達も一定の経験を積んできている。その技術をもってして、同じ寮僕の性処理を行い、他の部員達の先行参考にすべしとの命令であった。

 

「じゃ、俺からいきます。鐙田センパイのチンポ、シゴかせてもらいます!」

 

 柔道部の繁根木が一歩前に出た。

 実力からして現時点ではレギュラーは無理だろうと判断されているが、中量級の肉体はずっしりした重みを感じさせ、他の1回生とそこまでの力の差があるとは誰も思っていない。

 大畑からの指示では一度に数人で責めても構わないとのことではあったが、繁根木の雰囲気的には1人でイかせるつもりのようだ。

 

 鐙田の前に膝をついた繁根木が用意されたローションをたっぷりと手に取る。

 

「鐙田センパイ、俺の手コキ、かなり『いい』みたいッスから、楽しんでイってください」

 

 その手がみっしりと先ほど盛大な射精をしたばかりの鐙田のそれを握りしめる。

 あたりに漂う性臭がいっそう濃くなった。

 シゴく側の繁根木の肉棒もまた、たらたらと先走りの糸を垂らすほどの興奮を示している。

 

「うおっ、繁根木っ、イっ、イってすぐに、それはっ……」

 

 勃起したままとはいえ、射精直後の亀頭の敏感さは同性であれば容易に想像出来ることだろう。

 しかしその敏感さこそが、次の射精へ繋がることもまた理解している寮僕達である。

 

「あっ、あっ、亀頭と、亀頭を玉っ、そんなされるとっ!」

 

 同じく手のひらから零れるほどの潤滑油を手にした左手が、鐙田のふぐりを下から支えるかのように握り込み、双玉をすり合わせるようにして揉み上げる。

 中指が門渡りを柔らかく押さえ、残りの指が左右から睾丸に圧をかけるそのテクニックは、柔道部寮僕に代々伝えられてきているものか。

 包皮を極力引き下ろしながらの激しい上下運動。ときおり張り出した亀頭冠をずるりと刺激する右手の動きはどんどんと加速していく。

 

「うおっ、おっ、おっ、そんなされるとっ、もう、もうっ、俺っ、イっちまうぞっ!!」

「誰かコップを持ってきてくれっ!」

 

 鐙田の予想外の2度目の予感に、雄汁を受け止める容器の準備を忘れていた繁根木も焦ったのだろう。

 

「おうっ、持ってきたぞ!」

「ありがとっ、すげっ、センパイの金玉が、ぐぐって引き上がるっ!」

「イくぞっ、イくっ! ああっ、2度目なのにっ、こんなにすぐにっ、イくっ、イっちまうっ、イくっ、イくぅーーーーー!!」

 

 繁根木が慌てて受け取ったコップが、みるみるうちに白い汁で満たされていく。

 1度目よりも多いのでは無いか、そう思わせるほどの鐙田の雄汁は、コップの内側に打ち付けられた汁がゆっくりと底辺を埋め尽くしていった。

 

「鐙田がイっちまったのに興奮して、1年の中には漏らしちまった奴もいるみたいだな」

 

 相撲部主将、銭塘が言ったのはどうやらアメフト部の1回生らしい。

 おそらくは眼前での肉宴をゆるゆると自分のものをシゴきながら見ていたようだが、鐙田の射精時の興奮にもらいイきしてしまったのだろう。

 

「おうおう、さっきも言ったが、イきたくなった奴は遠慮無くこいつに飲ませるかぶっかけるかしてやってくれ。経験者なら分かるだろうが、寮僕は雄汁の匂いや味でより興奮するんだ。栄養、たっぷりつけてやってくれよ」

 

 大畑が寮生全体に聞こえるような大声で言うのは、なかなか前に出てこれない1回生に向けてのものでもあったのだろう。

 

「次、俺やるっスね。繁根木くんはスピード勝負だったけど、俺、鐙田センパイ、じっくり責めたいんで、湯出くん、蟹作くん、鐙田センパイの乳首、いじってやってくれないか」

「おお、了解。三処責めって奴だな」

 

 繁根木による2度目の搾精後すぐに、剣道部の寮僕、泗水雅史(しすいまさし)が名乗りでる。

 すがすがしいほどに短く刈り上げた坊主頭が毎日のランニングで真っ黒に日焼けした、まさに『好青年』とも言うべき寮僕だ。

 

「いっ、イってすぐはっ、あっ、待ってっ、ちょっと待ってくれっ……」

 

 萎えてはいないものの射精前の張りは若干失ったように見えた鐙田の肉棒を、泗水がすばやく口にする。

 名残の汁を味わいたかったのか、先走りと雄汁にまみれたそれを旨そうに舐め上げる表情は実に扇情的だ。

 

「センパイの汁、旨いッスよ。俺も、もう、たまらんッス……」

 

 しゃがみこんだ泗水のチンポも、若干小柄ながら、その屹立の硬度は素晴らしく勃ち上がっていた。

 

「ち、乳首もっ、そんなヤられるとっ、か、感じちまうっ!!」

「へへ、俺等の乳首責めも効くっしょ、センパイ?」

「センパイの乳首、ぷっくり膨らんでて、すげえエロいっスよ!!」

 

 鐙田の鍛えた胸筋の先端もまた、大豆ほどの大きさに膨らんでいるのははたして寮僕生活のせいか、もともと感じやすい体質だったのか。

 先端をコリコリと爪先でいじり、次の瞬間には舌先で優しく舐め上げる。

 アメフト部と相撲部部の寮僕2人の責めも、鐙田の弱点を的確に責め上げていく。

 

「これこれ、これをやりたかったんですよね、俺」

 

 泗水がテーブルに用意されたものから手に取ったのは、40センチほどの長さに切りそろえられたガーゼだった。

 

「ローションガーゼ責めって、センパイやられたことありますか? なんでも亀頭感じるんなら、もうすごいらしいっスよ、これ」

 

 泗水がローションを溜めた容器にガーゼを浸し、その全面に潤滑液を染み渡らせる。

 ヌルヌルとしたローションのぬめりと、ガーゼ特有の布目がいったいどんな刺激を与えるというのか。

 

「マイクくん、乳首舐めながらでいいから、センパイのチンポの根元、動かないように握っておいてくれるかな?」

「おお、了解。そのまま亀頭をそいつで責めるってわけだな」

「へへ、なら俺の方は乳首と鐙田センパイの金玉握っとくか。玉とチンポ、両乳首、三処どころか、四処責めだな」

「ああ、2人とも、頼む。じゃ、センパイ、いきますよ!」

 

 椅子に両膝を開いたままの姿で座らされ後ろ手を軽く縛られた鐙田を、3人の男達が取り囲んだ。自動的に先ほどイかせる側だった柔道部の繁根木は、すでに5分の1ほどにどろりとした白酒を湛えたコップで受ける係になる。

 

「へへ、いきますよ、ローションガーゼ。鐙田センパイ、これで狂っちゃってください」

 

 アメフト部の湯出が固定した鐙田の肉棒は、楕円級を掴み上げる指の力で根元を固定され、その亀頭を濡らす液体で股間を覗き込む泗水の顔すら映すほどに張り詰めている。

 その表面を覆うように、潤滑液に濡れたガーゼがひたと当てられた。

 

「うあああああああーーーーっ」

 

 思わずかがみ込みそうになる鐙田の肉体を、湯出と蟹作がその肉体で受け止める。同時に揉み上げられ、舐め上げられる乳首からも更なる刺激が鐙田を遅う。

 

「あっ、あっ、あっ、それっ、なんだっ、あっ、亀頭がっ、亀頭がっ! あ、あがっ、あがああああっ!!」

 

 もはや言葉にならないほどの鐙田のよがり声が広い食堂に響き渡った。

 あちこちに腰掛け、それぞれの逸物をいじる寮生達からもそれに呼応するかのようなかすかな呻き声が上がる。

 

「ローションガーゼって、すげえな……」

「手でやられるだけでも声、出ちまうのに、あれ、やられてる間ずっと続くんだろう?」

「くー、見てるだけでイきそうになるぜ。寮僕が使えねえってのに、せんずりしか出来ないっつーのがな」

「ああ、あんなの、やられてみてえなあ……」

 

 端から見ていれば亀頭を刺激する一枚のガーゼとよがり声を上げ続ける鐙田の様子が興奮を誘うのだろうが、実際に2回生寮僕・鐙田一心の肉体に接している3人は、さらにその芯を捉える絶妙なコントロールをしていたのだ。

 

 本来、上反り上向きに勃ち上がるタイプである鐙田の逸物は、これほどの興奮状態であれば臍に張り付かんばかりにその勃起力を誇示するはずであった。

 そこにガーゼが泗水の手で効率よく亀頭全体に刺激を与えられるように湯出の手によって肉竿の確度を調整していたのだが、まずはそこに阿吽の呼吸がある。

 湯出の指は腹に張り付こうとする鐙田の節くれ立った逸物の根元を引き剥がし、足下の方に向ける役目であったのだが、そこに加えられる泗水の両手が広げたガーゼの圧力に、なにか本能的な快楽への予感を得たのだ。

 泗水のガーゼもまた亀頭の表面、その最大面積に密着するように押し付けられているのだが、その圧に対抗するよう、湯田は完全に自分の指でコントロールするのでは無く、わずかばかりに鐙田のそれに『遊び』を許したのだ。

 その『遊び』は強烈は跳ね上げの力となり、自らの亀頭を押し下げようとするガーゼへとより密着させ、上下への相反発する力がガーゼとローションによる刺激をいっそう強烈なものとしていた。

 さらにそこにわずかばかりの蟹作によるでっぷりとした金玉を握り込み、そのまま床方面へと引き下げる動きが加わり、さらに鐙田の逸物の反り返りを助長することになっていたのだ。

 

「へへへ、鐙田センパイ、どうっスか、俺のローションガーゼ責め。って、こんなやられてると答えられないっスよね。もうナニやられてるか分かんないぐらい、『すごい』っしょ、これ。うちの部でこれと鹿皮の小手とで交互にやられて、俺等1年全員啼かされちまったんスよ」

「あぐあっ、あっ、あっ、あっ、もうっ、イかせてっ、イかせてくれっ……」

「これってホント、亀頭の表面責めるだけなんでイく刺激とはぜんぜん違うんスよね。まあ、俺達の中じゃションベン漏らしちまった奴とかはいたんスけど、これで射精出来た奴はいないんスよ」

「あがっ、あっ、ぐうっ……。ダっ、ダメだっ、こんなんやられたらっ、おかしくなるっ、俺っ、おかしくなっちまうっ!!」

「どんどんおかしくなってもらっていいっスよ。俺達1回生寮僕が、今日は最後までセンパイの面倒みます」

「そうっスよ。どれだけイかされても、どれだけ嬲られても、夜はきちんと俺達がセンパイの世話します。その分、何十回でも、どんどん感じて、どんどんイってください」

 

 泗水なりの、また1回生寮僕達なりの、2回生寮僕である鐙田への気遣いではあるのだろう。彼らには同じ立場である寮僕の1人を、辱めよう、貶めようという気はさらさら無いのだ。

 そこにあるのはただひたすらに部員達の快感追求のための技術を磨き、互いに切磋琢磨する若者の姿に他ならない。

 そしてそれを理解するがゆえに、悲鳴のようなよがり声を上げ続ける鐙田もまた、その責めを全身で受け続けている。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ……。イかせて、イかせてくれっ……」

 

 3人によるローションガーゼ責めは10分ほども続けられたろうか。

 この間、すでに4人の寮生が己の吐精を堪えることが出来ず、がくがくと上半身を揺するしかない鐙田に己の雄汁を飲ませていた。

 すでに寮僕となって2ヶ月あまり、鐙田や他の1回生寮僕にとり、その口に逸物を咥え、先走りと精汁を飲み上げることは、己の性欲をも高める誘淫剤となってしまっていることはいたしかたのないことだ。

 射精を懇願する鐙田の声がかすれ、それでもその声に潜む情欲に、潮時だろうと3人の寮僕達も切り替えるようだ。

 

「そろそろ鐙田センパイも限界っスかね。もう金玉の底で、精液、煮え滾ってるでしょ? じゃあ、このままガーゼ止めて、いきなり扱き上げます。たぶん、あっと言う間に出ちまうと思うんで、瞬間の快感を存分に味わってください。繁根木くんも、準備頼むぞ」

「ああ、一滴も零れないよう、受け止めるから。きっと、すげえ量、出るんだろうな……」

「これだけ亀頭責めやられてからの射精、たぶん、気が遠くなるほどっス。湯出くん、蟹作くん、しっかりセンパイのカラダ、支えてくれよ」

「ああ、イく瞬間、乳首も歯で転がしながら、金玉引き抜くぐらいにやってやるよ」

「俺も、センパイのチンポ握ってて、すげえイきたくなってんだ。早くイかせようぜ」

 

「あっ、頼むっ、頼むっ、シゴいて、シゴいてくれっ!!」

 

「よーしっ、いくっスよ。見たい人、一緒にイきたい人は、近くに寄って見た方がいいと思うっスよ」

 

 泗水の煽りに、1回生2回生がぞろぞろと近づいてきた。

 さすがに3回生連中はもっといいタイミングで自分の吐精を果たすつもりだろう。

 男達の肉体から立ち上るむわりとした熱気が、梅雨の湿度と相まって、欲情に満ちた空間に広がっていく。

 

 泗水がそれまで緩急をつけて左右上下に動かしていたガーゼを、さっと放る。

 そのままローションまみれの右手でいきなり鐙田の太竿をシゴきだし、左手の平では亀頭をぐちょぐちょと責め立てた。

 玉を握る蟹作、竿の根元を搾るようにして血流の流れを妨げている湯出。

 3人の手指が、一気に鐙田の射精を促した。

 

「あああああっーーーーーー、イくっ、イくっ、イくっーーーーーー!!!!」

 

 泗水の言う通り、まさにあっと言う間の射精だった。

 しっかりと準備していた繁根木の持つコップに、3度目とは思えない、いや、これまでの射精液の量をはるかに上回るそれが、ぶしゅぶしゅと噴き上がる。

 食堂の一隅に広がる雄汁の匂いが、まさに獣臭のように寮生の股間に直撃する。

 

「うあああっ、俺もイくっ! 一心さんの見てたらっ、もう、イくっ、イくっ!」

「俺も堪えきれんっ!! センパイっ、すんませんっ、ぶっかけますっ!!」

 

 あまりの快感の奔流に、鐙田もまた射精の瞬間に周囲から差し出される肉棒を咥える余裕などなかったのだ。

 幾筋もの白濁液が、鐙田の顔に、汗を浮かべ始めたそのガタイに、音を立てるかのように打ち付けられる。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ……」

 

 責められているときと同じように、上半身を揺らしながら、長い吐精の快感を味わう鐙田。

 まだ最後の噴き上げが終わってないのではないか。

 そのタイミングで泗水から恐ろしいまでに残酷な提案がなされた。

 

「マイクくん、そのまま、センパイのチンポしゃぶって、またイかせてしまおう。今しゃぶられたら、センパイ、悶絶するぜ」

「ああ、それいいな。俺がイかせてる間に、兵伍くんも準備しといて」

「了解だ。相撲部伝統の技で、鐙田さん、イかせるから、4発目もすぐにやってくれ」

 

「止めろっ、ダメだっ!! ダメだって、イってすぐはっ、ダメだっ、ダメだっ!!!!」

「そうは言っても、センパイのチンポ、ぜんぜん萎えなくて、どんどんまた固くなっちまってますよ。センパイも、こういうの『いい』んでしょう?」

 

 にやりと笑う湯出の言葉は嘘ではない。

 舌先が触れただけで、ビクンと痙攣するかのような硬直を見せる鐙田を、面白そうに周りの者達も眺めている。

 射精直後の亀頭をしゃぶられながら、鐙田の逸物はより太く、より固く、再びその血流を集めているのだ。

 

「ああー、鐙田センパイの汁まみれのチンポ、旨いっスよ。俺、さっきからセンパイの乳首しゃぶってるだけでイきそうになってたんス。センパイが俺の口でイくとき、俺もイかせてもらうっスね」

 

「ぐあっ、あっ、あっ、あっ、ああああっ!!!」

 

 悶絶し、天井を向いたままの今の鐙田に、果たして湯出の声は届いているのか。

 

「あれだけ焦らされた後、亀頭責めやられた後の射精でしたからね。俺は口と手だけのオーソドックスな奴で、一心センパイのチンポ、堪能させてもらうっスね。あんなんやられた後だと、こういう柔らかい刺激もけっこう『いい』でしょ、センパイ?」

「うあっ、あっ、もうっ、や、休ませてくれっ……」

「まだ3発しかイってないのに、なに言ってんスか。上の先輩達含め、5発連続とかって人もざらなのに、こんなんでギブしちゃもったいないっスよ」

 

 確かに湯出の言う通りなのだ。

 平日の寮内で寮僕を『使う』部員達にとって、その口、その手、その尻に幾度も汁を出すことはごくごく当たり前に行われている。

 日々その肉体をいじめ抜き、少しでもその肉体を強く大きくしようという体育会部活員達の努力は、そっくりそのまま1人1人の性欲精力を高める結果と結び付く。

 寮僕の口に、あるいは尻に、己の逸物を一切抜くことなく数発の汁を打ち出すことなど、日常茶飯事のことであった。

 

 それでもそれなりに精力の強さも認められている鐙田の懇願は、やはり一発一発の搾精に込められた寮僕達のテクニックによるものだろう。

 時間だけ見ればガーゼを使った責めでそれなりに消費はしているが、最初の舞尾の手による吐精から、まだ30分ほどしか経っていない。

 

「うっ、うっ、またっ、俺っ……。いいか、そのまま、口にイっていいか……?」

「コップに空打ちだけじゃ物足りなくなってるっしょ、センパイ? 大畑先輩も『出来るだけでいい』ってことだったんで、一発俺の口にイってもらってもぜんぜん大丈夫っスよ。俺も、先輩の汁、飲ませてもらえると嬉しいっス」

「このまま、このままイかせてもらうぞ……。ああ、気持ちいい……。今度もすぐに、イケそうだ……」

「ちぇ、マイクくん、いいなあ。俺も飲みたかったな……」

 

 先ほどまでガーゼで鐙田を責め上げていた剣道部寮僕、泗水の台詞だ。

 彼もまた、2回生寮僕である鐙田に、少しばかりの憧れを抱いているのだろう。

 

「おおっ、マイクっ、イくぞっ、イくっ、イくっ、お前の口に、イくっ!!!!」

 

 先ほどのローションガーゼでイかされたときとは比べものにならないほどの静かな吐精。

 それでも垣間見える湯出の口と喉の動き、イく瞬間の鐙田の筋肉の収縮。それらは同じ男である寮生達の興奮を昂ぶらせる一助となっていく。

 

「やっぱりセンパイの汁、旨かったっス。ありがとうございましたっ!!」

 

 湯出が鐙田の前からカラダを引けば、すでに準備を終えていたのか、相撲部寮僕がすぐに目の前にやってくる。

 先ほどまで身に付けていた越中褌もすでに脱ぎ捨て、突き出た腹をものともせずに勃ち上がった肉棒が目立つ大男だ。