男用心、火の用心

その3

 

「一回りはせんだったばってん、新人さんにはしっかりこぶってもろて挨拶してもろたけんな。シゲマサ君もシンゴ君もご苦労さんだったけん。いつもならここで二人ば今度はおったちが慰めてやっとばってん、今年は役場の野田さんの厄入りもせんといかんけんなあ。新人さんは楽しみのちいっと減るばってん、堪えちはいよな」
「課長さんの厄ば、皆で分くっけん、支度ばしてはいよ」
 榊さんのおっとりとした声が響く。どうやら俺達新人の入団儀式はここまでのようだった。例年だとおそらくこの後に俺達が「ヤられる」ってのが待ってるらしかったが、今年は課長の厄入りがあるってんで、流れちまったらしい。

 

 本当なら神社にでも行ってお払いをしてもらうんだろうけど、それは6月に済んでるそうだ。どうやら普通の親戚や知人で行う厄入り厄晴れとはまた別の、団員達同士での「儀式」が消防団独自の伝統になってるらしかった。
 それにしても、普通は単に飲み方になるだけの厄入りに「支度」がいるってのはどんなもんだろうと思ってたときだった。こぶり挨拶のために卓を片づけていたその場所に敷くのか、みんなが押入から布団を引っ張り出し始めたんだ。
 団員の先輩達にさせるワケにもいかず、あわてて俺と新吾君の二人が素っ裸のまま布団を3組ほど敷くことになる。股間はぎんぎんにおっ勃ったまま布団を敷く俺達を、みんながにやにや笑いながら見てるのにはちょっと参っちまった。

 

 主役の課長はといえば、いつの間にか褌を外し、生まれたままの姿で敷かれた布団の真ん中に進み出てるんだ。170には足りない上背に俺より重い90キロ近い体重が乗れば、どう見ても中年太りを絵に描いたような体型だよな。二の腕や胸板も結構デカくって、まだまだ衰えない筋肉の上を脂肪が取り巻いているって感じは、学生時代、柔道で鍛えたっていう自慢話を思い出させてくれる。その手が「おっさん」がタイプの俺には、もう涎モンの眺めだったんだ。
 そんな課長が、萎えさせないためか、仁王立ちのままゆっくりと右手で自分の肉棒をシゴきあげてる。ずんぐりとした体格に似た逸物が、新吾君の唾液と溢れる先走りでぬめぬめとした光を反射してる。
 課長のその姿を見てるだけで、俺、自分の先端から糸を引くように先走りを溢れさせちまってるんだ。隣のモリさんが先触れの汁をその太短い親指で俺のぱっくり開いた鈴口から亀頭に塗りつけてくる。それだけでイきそうになった俺は、あわててモリさんの手を押さえる羽目になっちまった。

 

「野田さんの準備もよかごたっけん、そろそろ始むっかな。最初は一番若っか、シンゴ君からしてもらおうか。初めてで難しかかん、しれんばってん、みなで協力してやってなあ」
 榊さんが指示を出す。いよいよ、厄入り儀式の始まりらしかった。

 

厄分けの儀式

 

 回りの連中に言い含められたのか、新吾君が緊張した面もちで課長の前へと進み出た。課長に一礼してくるりと背を向けると、布団の上に膝をつく。新吾君、そのまま上半身を前に倒して腰をぐっと持ち上げた。でも、この姿って、いかにも「ケツを犯して下さい」って感じだよな?

 

 俺、モリさんにいったいナニがどうなっているのかを聞いてみたんだ。
 普通、厄入りって組内の連中とかが厄年を迎えた人の「厄」を、みんなで分けあうためにやるもんだよな。それがこの村では厄入りの団員が他の男達の尻穴に雄汁を注ぎ込むことで「厄分け」をやるって寸法らしかった。
 成熟した雄の証である精液を分け与えることで、厄もまた、分散するって考えなんだろうけど、新参者の俺にとっては結局男同士のスケベを楽しむための口実に過ぎないような気がするのは仕方ないよなあ。
 昔は三日間かけて、ホントに全員の尻穴奥深くに射精しないといけなかったみたいなんだけど、さすがにこの頃では全員のケツには入れるものの、射精は出来る部分だけでいいらしい。
 もっともその代わりに入れられた側が出すまで責め立てないといけないらしくって、そのためには回りの連中も手伝ってやらないと・・・ってことだった。

 

「全員の」ってことは、もちろん「この俺も」ってことのはずだ。
 俺が課長のを受け入れる。課長が俺の尻穴を攻める。課長のを入れられながら汁を漏らす自分を想像しただけで、俺、またイきそうになっちまってた。

 

 この村に長くいる連中や俺みたいに経験のある奴とかならいいんだけど、さすがにケツ割りが初めての新吾君だと、入れられたままの射精ってのはかなり難しいんじゃないかなって思っちまう。団長の榊さんは、そこらへんも気を遣って、みんなが疲れてない最初にさせるらしかった。
 確かに尻を高く掲げた新吾君の下に潜り込んだ団員が、緊張で萎えかけた肉棒をしゃぶり始めてる。課長のを受け入れる後口には、また別の団員がしゃがみこみ顔を埋めていた。
 じゅるじゅると唾液をまぶしつけながら尖らせた舌先を押し込み、挿入の苦痛を少しでも和らげるようにしてるらしい。新吾君も周りの異様な雰囲気に飲まれて、いつか男同士での欲望の発散に吹っ切れちまったのか、いったんは萎えたチンポがまたむくむくとデカくなってきてた。

 

「初めてのこっで痛かかんしれんばってん、新吾君も我慢してはいよな」
 課長が膝でいざりながら、腰を進めた。汗と唾液でぬめった尻肉の谷間を、ぬるぬるの先端で上下させてる。普段は自分でも見たことの無い場所、その回りをゆるゆるとじらすように刺激されるのは、経験が無い新吾君にとってもすんげえ快感のはずだ。
 案の定、しばらくすると「もう堪らない」って感じで、新吾君、自分で腰を揺すり上げ始めちまった。課長が待ってましたとばかりに、ぐい、と狙いを定める。

 

「んっ、んんっ」
 さすがに最初の進入は痛むんだろう、くぐもった呻き声が布団に埋めた新吾君の口から響く。それでも、泣きを入れるのだけはやめようと思ってんのか、首筋を真っ赤にしながらでも課長の太い肉棒を受け入れてるんだ。俺の経験から言っても、あれだけぬるぬるに唾液をまぶしてあれば、雁さえ越せば、後は楽なはずだった。
 課長の尻が、ずずっと前に出る。その度に逃げそうになる新吾君の腰が、回りの団員からがっしりと押さえつけられる。

 

「歯ば噛みしむっと痛かけん、口ば開けて、力ば抜くとよかばい」
 これまで排泄器官としてしか思ってなかった裏口に、初めてのモノを受け入れる。その緊張からか、身体中をこわばらせている新吾君に回りの団員からアドバイスが飛ぶ。
「あ、ああっ」
 肉棒とふぐりをねっとりとしゃぶられながら、男の感じ処を熟知した男達に全身を撫で回されるその快感が、痛みをどこか遠い処へと追いやっちまってるに違いない。課長の先端がくくっと沈んだ瞬間に、新吾君の口から漏れ出た呻き声は、さっきまでの軋んだ声とは違ってどっか甘い響きがしたんだ。

 

 俺、いつの間にか、二人の結合部分が覗き込める位置まで近寄っちまってたらしい。目の前で顔を映さんばかりにてらてらとぬめびかる課長の先端が、小刻みに進入と退避を繰り返してた。
 1ミリ1ミリ、すぼまりにゆっくりと差し込まれた次の瞬間には、肉襞が閉じる寸前まで引き抜かれる。また次の瞬間には、さっきまでより更に1ミリ進んだ先まで、先端がめり込んでいく・・・。
 焦らすようなそのやり方に、初めてのはずの新吾君でさえ切なげに尻を揺らしている。これまで排泄することしか知らなかった場所に潜む快感を、じわじわと引き出すような課長の腰使いに、俺まで尻の穴奥深くからどこかむずむずとした快感が襲ってきそうだった。

 

「んんっ、あ、ああっ」
 ひときわ高い呻き声が上がる。その瞬間、どすっと音がするかのように課長の腰と新吾君の尻肉がぶつかった。
 ついに課長の太マラが全部「入った」、らしかった。

 

「全部入ったけんな、きつかったばってん、よお我慢したな」
 榊さんが新吾君の横にどっしりと座り込む。新吾君の肉棒をしゃぶりあげていた団員が汗まみれの姿で這い出してきた。
 どうやら団長は、課長に後ろを攻めさせながら、自らのその手で新吾君の埒をあげるつもりらしい。分厚い手のひらにだらりと唾を垂らすと、榊さんはどこか真剣な顔つきで新吾君のおっ勃ったチンポに手を伸ばしたんだ。
 課長はと言えば、新吾君の痛みが薄らいだらしいのを感じ取ったのか、最初はゆるゆると蠢かすだけだった出し入れが次第に熱を帯びてくる。新吾君のたっぷりとした尻肉と、課長の鶏卵ほどもあるふぐりがぶつかるたびに出るぺたぺたとした音が、何とも卑猥に響いた。

 

「おっ、おおっ、し、締まるっ、締まるぞっ、シンゴ君っ」
 課長の腰がずんずんと突き出されるたびに、新吾君の肉棒が筒状にすぼめられた団長の手に突き入れられる。榊さんも手のひらの絞りを絶妙にコントロールしてるらしかった。亀頭をねちゃねちゃと責め立てられるその刺激に新吾君の肉壁が応えるのか、課長の呻き声が上がる。
「そろそろ二人ともイくごたっけん、みなも用意してはいよな」
 榊さんが団員に声をかけた。
 最初の発射は、新人の新吾君と決めてあるんだろう。団長の声を受けて、三人の団員が課長を取り巻いた。
 一人は右手にとろりと唾液を取り、課長の尻肉の間にすっと指先を沈める。あとの二人は課長の両側に寄り添い、左右の胸の突起をこりこりと揉み始めたんだ。

 

「ん、んんっ」
 溜まらず、課長から声があがる。
 チンポは初めての秘口の締まりを味わいながら、自分の尻肉は男達のごつい指先でくじられる。でっぷりと突き出た太鼓腹を撫で回されながら、乳首をころころと転がすように弄ばれる。アレで、声上げない方がどうかしてるよな。
 三処、四処責めとも言えるその刺激は、課長の昂ぶりを一気に絶頂へ持っていこうとしてるようだった。新吾君の強ばりを扱きあげる榊さんの手の動きも、一層早まったそのときだった。

 

「イくっ、もうイきますっ、イくっ、イくっ!」
「イけ、イってよかけん、ぐっさ出せ!」
「よかけん、よか、俺も、イくっ、シンゴ君っ、イくぞっ!」
 それまで必死に堪えていた新吾君の口から、悲鳴じみたヨガり声が上がった。
 全身を嬲られながら犯される尻穴の刺激が、生まれて初めて感じる快感を呼び起こしたのか、団長の扱き上げに若い汁を勢いよく噴き上げる。団長の手には収まりきれないほどの量を何度も噴き上げるその度に、尻肉がびくびくと課長の肉棒を責め立てる。その刺激に堪えきれなくなった課長が、前屈みに新吾君に覆い被さるようにして腰を打ち付け、この日初めての発射を迎えたようだった。

 

「んんっ、んっ・・・」
 榊さんが最後の一絞りとこねあげたのか、新吾君のくぐもった呻きが聞こえたあとは、二人の荒い息だけが広間に残ってた。

 

 俺とモリさんだけでなく、団員のほとんどが2、3人ずつの固まりになり、課長と新吾君の交わりをかぶりつくように眺めながら、お互いの肉棒をゆるゆると扱きあげてた。
 今晩の儀式は、あくまで課長の厄を分けてもらいながら雄汁を出すことが目的だ。さすがにこの場で出しちまった奴はいなかったみたいだ。俺自身、憧れの課長が目の前で噴き上げた様を見ているだけで、だらだらと垂れ落ちる先走りを止めようもないぐらい昂奮しちまってた。
 そんなとき「シゲマサ君、課長さんとしたかっだろ?」と耳元で囁いたモリさんに、俺、顔を真っ赤にさせながら頷くしかなかったんだ。

 

 二人の火照った肌が行為の激しさを物語ってる。課長はおそらく今日のためにしばらくは禁欲していたに違いない。ずるり、と新吾君から抜き出した逸物はたった今出したばかりとは思えないほどに隆々といきり勃ってるままなんだ。
 他の団員が課長の肉棒を萎えないようにと思ってか、再びこね回しにかかる。射精直後の亀頭をいじられる刺激に課長がのけぞるように反応する。すぐさま、次の団員が前に回り、高々と掲げたぶ厚い尻肉を、課長の目の前に突きだした。

 

 二人目、三人目と次々に続く男同士の交合は時間的には短いもんだった。新人の新吾君と長年の経験でやり慣れた課長の一戦が、みんなを発射寸前にまで昂ぶらせてたんだろう。もちろん、順番待ちの間にお互いに尺八や扱き合いでさんざん先走りを流していたせいでもあったんだろうけど、課長の片手では握りきれないほどの太肉は団員達にとっても、すんげえ強い刺激になったに違いなかった。
 上澄みを一度抜いて余裕が出たのか、課長が相手を焦らすようにゆっくりと抜き差しをする。ときにはわざと角度を変え、ふぐりの裏側、前立腺をいきなり突き上げるように腰を動かすんだ。そのたびに、団員の呻き声のトーンが上がる。
 俺なんか、課長の一抱えもある太股や脂の乗った背中の筋肉の動きを見てるだけで、自然に自分のを扱き上げる手の動きが早まっちまう。
 団員達もついには5分もしないウチにシゴきあげる他の団員の手のひらや、自分の腹の上に、雄汁をまき散らす。部屋に漂う栗の花の匂いが強まるにつれ、男達の情欲も炎を上げるように燃え上がってく。
 最後から4人目に当たったモリさんは課長の負担をなるべく減らそうと、俺にしゃぶるだけしゃぶらせて、あと一扱き、というところで挑みかかる。案の定、課長の腰が何度も前後しないウチに、「イくっ!」と一声、頭を飛び越すほどの勢いでの射精だった。
 課長に一突きにトコロテンするまで自分を昂ぶらせている団員達に、俺、どっか見惚れるほどの男気を感じちまっていたんだ・・・。

 

 どのくらい時間が経ったんだろう。いつの間にか、まだ課長にヤられてない団員は俺と団長の榊さんの二人だけになっちまってた。
「トリはシゲマサ君に譲ろうかい。じっくり課長さんにしてもらわなんばい」
 団長の榊さんが、俺に囁いた。本当なら榊さんが最後を務めるんだろうが、どうやら俺が課長に惚れてるらいいってのを、モリさんあたりから仕入れたらしい。どっこいしょを腰を上げると、でっぷりとした身体をゆさゆさと揺すりながら課長の前に進み出る。

 

「課長さん、よか、よかけん、イくっ、イくけんなっ」
 榊さんの野太いよがり声が上がる。お互いの扱き合い、しゃぶりあいでぎりぎりまで昂ぶっていた榊さんも、モリさんと同じようにねっとりとした汁を太鼓腹の上にどろどろと垂れ流したのだった。

 

 いよいよ最後、俺の番だった。最後に厄分けをしてもらうべく、中央に進みでた。
 9人の男達の尻肉を味わった課長の肉棒は、全身から流れ落ちる汗と先走りとで、てらてらとぬめ光っている。最初に一度出したあとはまさにイかず勃起をしいられてきた逸物は、課長のでっぷりとした腹につかんばかりの勢いで反り返り、先端の一つ目が挑みかかるように俺を睨み付けていた。

 

「課長の厄、新入り団員の俺が、謹んで受けさせてもらいます」
 俺、仕事のときより緊張してたんじゃなかろうか。口上が思わずうわずった声になっちまった。課長は、うむ、と頷くと、俺の肩に手を回しぐっと引き寄せる。
 まさか、キスから始まるとは思ってなかった俺は目を白黒させながら、課長の小さめの唇が自分の唇に重なるのを感じていた。
 下半身では2本の勃起がお互いの汗と先走りの汁とでぬるぬると擦れ合い、それだけでイきそうな刺激を送り込んでくる。何人もの男達の汗と雄汁を吸った布団に押し倒された俺の腰がぐっと持ち上げられ、普段は日の光を浴びない場所が課長の目の前にさらけ出された。
「シゲもよか気持ちにさせてやっけんな。俺も最後だけん、また、イかせてもらうけん」
 酒臭さの混ざった課長の息が、耳たぶに届く。俺、それだけでイっちまいそうになっていた。

 

 汗のぬめりで潤滑油もいらないほどだった俺の尻穴に、課長が真上からたらりと唾液を垂らした。その生暖かさを感じた瞬間、俺の全身が、びくっ、とひくつく。そんな俺の反応がうれしいのか、課長がにやにや笑っている。俺、そんな課長にちょっとすねたような顔を見せ、「早くぶち込んでください」ってばかりに尻肉を揺すり上げた。

 

「ん、んん、か、課長、最初はゆっくり・・・」
 いくら慣れたもんだとはいえ、課長の太さだとなじむまで激しい動きは怖かったんだ。それでも根本まで押し込まれ、下半身全体に感じる圧迫感を一度味わっちまうと、生来の好き者のせいか、もう自分から腰を振るように動かしちまう。課長も俺が初めてなんかじゃないってことはとうに分かっているみたいで、最初の峠を越した後は、これが最後とばかりに思い切りのいい前後運動を始めたんだった。

 

「あっ、ああっ、か、課長っ、いいッス、感じるっ、感じますっ」
 課長の金玉が卑猥な音を立てながら、俺の尻肉にぶつかる。最初は課長をイかそうと、ずずっと太いサオ肉が出ていくたびに意識して締めこんでいた俺も、10分も抜き差しを続けられると、こちらの方がせっぱ詰まった態勢に追い込まれちまった。しまいには課長の雁が肉壁をせり上げるたびに、悲鳴のような声を上げちまうほど感じちまっていたんだ。
 そんな俺達の様子にもうそろそろだと思ったんだろう。榊さんがデカい図体でのっそりと立ち上がり、みんなに声をかけた。
「みなもよかな、二人のイくとき、おったいもみんなでイくけんな。自分のホース抱えち、放水準備よかな」

 

 団長の呼びかけに、団員全員が俺達二人を囲むように円陣を組む。仁王立ちになり自分の肉棒を扱き上げる男達の様子は、下から見上げている俺からもどこか崇高なものにすら感じた。
 どうやら、課長と俺との発射に合わせ、全員が2度目の雄汁を俺達に浴びせかけるつもりらしい。汗と先走りでぬめる肉棒を扱き上げる、ぬちゃぬちゃという卑猥な響きが辺りに満ちた。

 

「ん、んんっ、よかけん、よか、よか、シゲ、そろそろイくぞ!」
「課長、俺も、俺も、このままじゃ、イッちまいますっ!」
 課長の突き上げに先走りをだらだらと垂れ流しながら、俺は自分の肉棒を扱き上げる。二人の限界がそろそろだと見たのか、榊さんが団員に最後の号令をかけた。
「正月出初めの練習たい。みな、抱え筒、全員、放水用意!」

 

「うお、イくぞ、イくっ!」
 最初はモリさんだった。
 びゅっびゅっとはき出される汁が俺の腹にかかる。それが合図だったかのように、回りの連中も次々に俺達の上に、熱いしぶきをまき散らした。布団に横たわる俺と課長に、四方八方から団員達の汁が降りかかる。
 顔と言わず胸と言わず、浴びせかけられる雄汁の熱さとむせかえるほど濃厚な栗の花の匂いに、俺の絶頂もあっという間だった。

 

 課長の肉棒が金玉の裏側を叩きつけるように突き上げるたびに、課長のしたたる汗がぽたぽたと顔にかかるたびに、どうしようもなく感じてしまう俺がいた。
 鋼のように反り返り、最初の一噴きを上げた俺の勃起が、課長の突き出た腹に擦られる。亀頭がつぶされるほどの圧迫感が、二人の汗と先走りで快感を増幅するだけの刺激になっちまってた。そのぬるぬるとした責め上げに、俺は吼えるような大声を上げて最期の時を迎えた。

 

「課長、イくっ、イきますっ」
「シゲっ、俺もイくっ、イくぞっ、イくっ!」
 びくびくと発射に合わせ、腹筋を痙攣させるたびに、俺の肉壁が絡みつくように課長のイチモツを締め上げる。さすがに堪えきれなくなった課長が、俺の肉穴の奥深くに届けとばかりに、自らの白濁液を吐き出す。
 錯覚なのかもしんないけど、俺、そのとき、課長の汁が俺の腸壁に当たる温度まで感じ取れたような気がしてたんだ。

 

 さすがに連続の吐精にみなの気力も弛んだんだろう。そこここで、惚けたように尻餅をついた団員達が、お互いの肉棒をねちょねちょと弄くり回してた。こんなもんで涸れるはずの無い肉欲を再び盛り上げようとしてるのか、余韻を楽しむように一人二人と重なりあうように横になっていった。

 

「厄晴れんときは、その、なんだ・・・。シゲのも俺に入れてもらうことになるけん、まあ、よろしく頼むけんな・・・」
 全身にずっしりのしかかる重みを感じながら、男なら誰しも知っているイッちまった後の気だるさを味わっているときに、課長が恥ずかしそうにつぶやいた。
 俺は返事の代わりに、課長の固太りの背中に腕を回し、ぐっと引きつける。むさぼるように課長の唇を奪い、舌をからませる。
 課長の顔中を舐め回しながら、俺、10人の団員達に次々に犯される課長の姿を想像しちまってた。
 臍の下でごろごろと転がり始めた俺の肉竿の感触が伝わったのか、尻穴から抜けきっていない課長の魔羅棒がぞろりと大きさを増す。俺の尻穴がゆるゆると蠢きながら、また課長の太さを感じ始めてた・・・。

 


 課長やモリさん、団員達との交情は、夜警の間、日ごとに激しくなってった。厄晴れのときには、今度は俺が責める番だ。
 いつにもまして年明けが待ち遠しい俺の年末は、こうやって過ぎていったんだ。