親父の頼み事

その8

 

 最初はそれなりにこなすことが出来たかと思ってた『慣らしの行』。さすがに日が深まっていくにつれ、俺の身体にも疲れが溜まってきてたんだと思う。

 仕事の方は店長や陸朗あんちゃんが無理するなって言ってくれて、わりと近場の配達や伝票整理中心にしてくれてたからだいぶ楽だったんだけど、毎日毎晩、一日も休みなく扱かれ、イかされ、何十人分もの汁を飲むってのは、かなりエネルギーを消耗するんだってことが分かってきた。

 店長達との練習はあくまで週に多くて2回だったのが、ここでは毎日のことだもんな。

 コップ2杯分は越える汁を毎日飲まされて、その間ずっと頭をぐらぐら揺すられていく。初日に擦りむけた膝は毎日傷の面積を広げていくし、何人もの手で扱かれるチンポには、ローション使ってるのにだんだんと血が滲むようになってくる。

 ああ、これが神子への試練なんだなって思うと、なにくそって頑張れはするんだけど、『行』としては最終週になる3週目、ここはもう、店長達が言っていた『拷問』にも思えるようなことになったんだ。

 

「いよいよ最後の週になったな。今週はこれまでに比べて、仁太君にとってはかなりキツい週になると思う。最後の週が、仁太君のチンポと金玉を鍛えるってのは、もう聞いてるんだろう?」

「はい、関屋さんや西村さんから、前のときのことは聞いてます」

 

 佐伯さんが3週目に入った日に、まず最初に聞いてきたんだ。

 俺も覚悟があることは何度も伝えてきてたけど、改めて最後の週に臨むってことに気合いを入れた。

 

「今日からは仁太君をある意味いじめ抜く週になる。みんなも色々考えて、道具なども持ってきてるとは思うが、くれぐれも身体に直接傷をつけるようなことだけは避けてくれ。

 仁太君が祭りに参加出来なくなるような事態になったら本末転倒だしな。

 それ以外は、そうだな、痛みやそれに該当するようないろんなことは、仁太君の様子を見ながら見極めていくしか無いとは思ってる。

 それじゃあ、始めるか。最初の1時間はいつもの通り、3分交代スタートの仁太君をイかせる『行』だ、今日の後半は皆が持ち寄った色んなもので、仁太君を鍛えていこう。

 それでは、今日の『慣らしの行』、始めるぞ」

 

 次にまた、佐伯さんが氏子参加者の前でみなに宣言する。

 おおーって応答する今日の参加者は12人で、いつもよりちょっと少なかったけど、その分、1人1人からの責めはすごく念入りになるんだろうな。ちょっと恐くもあったけど、とにかく気合い入れるしか無い俺なんだ。

 

 最初はもういつもの通り、神子の俺の吐精を促し、神占のための精を絞り出すための『行』だ。

 これ、2週間の間にだいぶ俺も鍛えられて、その日参加した人の2周目まで回って、19人目に射精したってのが最高記録。もっともみんなのテクニックっていうか、そのあたりも情報交換しながら上がってきてるので、ここ数日は15人前後でイかされるってのがほとんどかな。

 実際の『神占の儀式』では、1回目の俺の射精までが前半、俺に限界まで射精回数積ませるのが中盤、最後に全員の汁を俺が飲み干していくって流れになるようで、これは『慣らしの行』最終日に、参加予定者全員が揃ったところで通してやるってことだった。

 この中盤の『何度でも俺をイかせる』っていうのは、『行』の途中でやっちゃうと次の日の俺の体調に影響するってことで、最終日に、ってことになってるみたい。

 まあ理屈としてはそうだよなって思いながら、これはこれでちょっと練習しとかないとって不安もあったりして。

 

 とにかくまずは今日を乗り切らなきゃって、俺、いつもの基本姿勢、みんなの前で足を開いて背筋を伸ばし、両手を頭の後ろに組んで胸を張り、大きな声で挨拶をした。

 

「今日も俺のチンポを扱いて、しゃぶって、俺の金玉を揉んで、転がして、よき神占が出来るよう、みなさんの手で射精させてください。よろしくお願いしますっ!」

 

 最初の頃は違ったんだけど、この『行』を進めていく中、もう俺のチンポ、この段階でぎんぎんにおっ勃ってしまうようになってた。

 はじめはしゃぶられも扱かれもしないで勃起する俺のチンポに笑う人もいたんだけど、なんだかみんなにそれが伝染していって、参加者の人達、ほとんど全員がはじめから勃起してる感じになってきたんだ。

 とりわけ陸朗あんちゃんとかは、集合した時点からもうぎんぎんで、服脱ぐときには先走りがたらたら出てたりして、けっこう年上の人からからかわれてたりもしてたんだ。

 ただ、そういう人も『行』が進んでくると、自分のも勃っちゃうってのが分かってきたみたいで、そうなってくると逆にどれだけ早く勃たせられるかの競争っぽくもなったりして、そのへん面白いなあと思ったりで。

 

 その日ももう、ガチガチに反り返った俺のチンポ、先っちょを佐伯さんがぐりって撫で回しての始まりとなった。

 

 俺をイかせるための交代順番は、毎日の集合のときに籤で決めてるってことで、誰かに固定してあるわけじゃない。

 不思議に10番目までによく入ってくる人、なぜか11番目以降になる人って、だんだん分かれてくるんだよね。

 潮さんや陸朗あんちゃん、それに初日に僕が2回連続でイかされたガタイのいい西口さんとかは、なぜか後半の方になるタイプ。潮さんは日曜日しか参加出来てないので不思議は無いけど、陸朗あんちゃんと西口さんは毎日来てくれてるから、こういうのって、ホント不思議だよね。

 ところがこの日は、その西口さんがなんと2番目の籤を引いてたみたいで、俺、あの握力とテクニックに2人目でイくなんて無いようにって、かなり気合いが入ってたんだ。

 

 今日最初の人は、そこでイかせるとかぜんぜん考えてないよって感じで、俺のチンポを十分に味わうって感じだった。チンポも玉も、しっかりしゃぶられて気持ちはよかったけど、イくって感覚には遠い感じ。

 そのまま、西口さんが素っ裸になって、あのデカい身体、ずいって俺の前に進めてきたんだ。

 

「早い順番は初めてだよな。今日は俺の手で、最速射精記録、出しちゃおうか」

 

 にこにこ笑いながら言うなんて、西口さん、すげえずるい。

 俺、この人のでっかい手でやられると、これまでホント、あっと言う間にイっちゃってるんだよな。

 そのへん周りの人も分かってるみたいで、イかせろイかせろって、すげえ盛り上がりになった。

 

「西口さん、俺のチンポ、よろしくお願いしますっ!」

 

 でっかい声で挨拶する俺。西口さん、よろしくって言いながらローション垂らしたあの右手で、俺のチンポ握りしめてくる。

 

「うっ、うあっ……」

「もう感じてくれてるんだ。俺の手、そんなにいいんだね。じゃ、こんなのはどうかな?」

 

 いつもはストレートなシゴキ上げと強い握力で俺をイかせる西口さんが、今日はその握力を亀頭のところだけに集中してきた。

 俺の弱点。もうみんなに知れ渡ってはいるけれど。

 

「んんんーーーー、んっ、んむっーーーーーー」

 

 2人目で声上げるのもなんか負けた気がして、必死によがり声を押し殺す俺。

 そんな俺を上から見下ろしながら、西口さんの筒のようになった右手がぐちゅぐちゅ俺の亀頭だけを責め立てる。

 

「ふあっ、それっ、それっ、だめっ、ダメですっ……」

「ふふ、じゃあ亀頭責めに竿を扱くのプラスしたら、どうかな? これ、いつも君にやられてる奴でさ、僕も覚えたんだ」

 

 空いていた西口さんの手が、俺の肉竿にかかる。

 

「あああああーーー、ダメだっ、ダメっ、イっちゃいますっ、そんなっ、そんなされたら、あああっ、イくっ、イくっ、イくっ!!!!」

 

 俺、2人目の西口さんでイッちゃったんだ。

 焦らされてたわけでも無いし、寸止め繰り返すなんて時間があったわけでも無い。

 純粋にその亀頭と竿を扱かれる、握力とローションの合わさったとてつもない快感。

 それがもう、だんとつに気持ちよかったんだ。

 

「2人目なんて、っていうか、10人以内にイかせるなんて、初めてだな」

「仁太もまだエンジンかかってないみたいだったし、そんなに『いい』んだ、西口さんの手」

「これこそ秒殺って奴だよな。今度、俺にもやってもらえないかな」

 

 みんなが好き勝手言う中、俺、呆然としてた。

 これがもし本番での順番だったら、俺、占いに対してすごくまずい感じになっちゃうって思ったんだ。

 そんな俺を見て、西口さん、手のひらにかかった俺の汁、旨そうに舐めながら言ってくれた。

 

「もちろん本番のときは早い順番だったらそこらへんはちゃんと考えるよ。福男にはなりたいけど、神占の結果を悪くしようとは思わないし。その代わり、11番目以降だったらあっと言う間にイかせてみせるから、俺の前で盛大に噴き上げてくれ。もし僕が福男になれたら、焼き肉でもおごるからさ」

 

「西口君、そりゃ買収だよ。買収は禁止禁止!」

 

 佐伯さんの突っ込みにみんながどっと笑う。

 それでも俺、笑えなかったんだ。

 もっともっと我慢しなきゃいけなかった自分。

 もっともっと鍛えてもらわなきゃならない自分。

 みんなの手が笑いで止まる中、そんなことを考えてた。

 

 ただ、予想外に俺が早くイっちゃったので、いつもは1時間近くかかる前半が、それこそもう10分くらいの間に終わっちゃったことになる。

 そうなると当然、後半に予定していたものに時間が回ることになるわけで、それはそれで、俺にとってはかなり大変なことになりそうだったんだ。

 

「仁太君がいきなりイくとは思ってなかったな。まあ今回は西口君の勝ちってことで、ちょっと仁太君の汁拭き取ってから、後半の方、進めていくことにしよう」

 

 佐伯さん、俺のチンポまわりのローションや精液、濡れたタオルで拭き取ってくれる。

 この人、周りを煽ったりもするんだけど、基本はちゃんとしてるんだなって、だんだん思えるようになってきてた。

 

「さて、今日からの『行』のために色々準備してきてくれてるとは思うけど、最初は誰から行く? 挙手して、自分が試したいのを言ってくれ」

 

 社殿の真ん中に座った俺を中心に、男達全員が車座になってる。

 後半はこれまでの順番でやるってわけじゃなく、これをやりたいって希望者から、色々試すことになるみたいだった。

 

「あー、なら、僕が1番手いいですか?」

「お、松永君か。何を用意してきたんだい?」

「これです。単純に金玉を責める器具ですね。この板みたいなのに2つとも玉を挟んで、ネジでちょっとずつ絞めていきます。ホント単純に、仁太君には玉を潰す寸前まで楽しんでもらえるんじゃないかなって思いまして」

 

 松永さんって人、すごくおっとりっていうか、低く落ち着いた声してるんだ。なんか聞いてるだけで、気持ちよくなっていくタイプの声っていうかな。そんな人が、玉責めなんてって、もうここでは驚くことではないのかもしれないけど。

 周りの人達、最初からすごいの出してきたなとか、あれ、SMの道具じゃんとか、色んな声が聞こえてきた。

 俺、そんなのはぜんぜん考えてなくって、せいぜい玉責めって手で強く握られるとか、練習でやった薬塗られるとか、そのくらいに甘く見てたんだ。

 佐伯さんが、どう? ってこっちに視線送ってきてたのは分かってたけど、俺、そのときはもう、身体が動かなくなってたんだと思う。

 

「最初からかなりきつい責めだねー。ただ金玉って潰されるぐらいまで圧力かけられると、ほとんど自動的に射精するとかも聞いたことあるから、そういう意味では『鍛える』ってことには合ってる気もするな……。

 みんな、どうする? 最初がこのキツい玉責めでいいかな?」

 

 佐伯さんの提案にみんなから拍手が起こる。

 俺1人だけが、青い顔してたんだよな、あのとき。

 

「仁太君、ホントに危なさそうなときは僕が止めるから。さ、そこに横になって」

 

 用意してあったのは幅広の低い長机みたいな奴で、俺の背なら十分に横になれる大きさのものだった。

 手足を拘束するためか4隅には紐が通してあって、両手はばんざいを広げた形、両足も紐の長さを調節すればかなり広げた形で固定出来るようだ。

 確かにこの台に拘束されたら、暴れようとしても無駄だし、チンポも金玉も、なんとすれば尻の穴だって自由にいじることが出来る。まさにこの『行』にうってつけの拘束台ってことだった。

 

「怖がらなくていい。本当にダメなときは、ちゃんと止めるから。それまではどんな大声出してもいいから、ギリギリまで耐えてみてくれ」

 

 佐伯さんの言葉を待つまでもなく、俺、自分からその台に横たわった。

 

「つっ、つつっ……」

 

 手足を上下に伸ばし、無防備になった俺の股間。

 金玉がべったりとした2枚の透明な板に挟まれる。

 まだネジは一回転すらしていないのに、すでに軽い痛みを感じ始めてる俺の睾丸は、これからどんな責めを味わうことになるんだろう。

 そんな状態でも一度の射精では萎えるはずも無い俺のチンポは、ずっとおっ勃ったままだった。

 

「ふふ、僕が仁太君のをしゃぶりながら、ちょっとずつネジを回していくよ。僕の口で仁太君がイったら、その時点で玉の方のネジは緩めるけど、イけなかったり萎えてきたらそのまま継続して絞め続ける。そんな感じの責めでいこうかと思ってる」

「分かった。ただ本当に睾丸の機能を損傷するような危険な圧力までかけることは無いようにしてくれよ」

「もちろんですよ。僕、仁太君の悲鳴聞きながら精液飲めたら、すごいだろうなって、初日からこの責め考えてたんです」

「よし、じゃあ、始めてもらうか。仁太君、気合い入れろよ」

「うっす、松永さん。俺、いつでもいいっス!」

 

 そういった瞬間だった。

 ぎりりとネジが締め込まれる。

 

「うぐっ、あっ、はっ、はっ」

「もう感じてくれてるんだ、嬉しいなあ。玉でも感じながら、僕の口も、堪能してくれよ」

 

 男が俺の股間に頭を沈める。

 ぶちゅる、と柔らかな粘膜に包まれた俺のチンポ。

 すげえ気持ちがいい。

 ただその気持ちよさの奥底に、鈍い玉の痛みが共存している。

 

「あっ、あっ、あっ、口っ、すごいっ。すごいっ、気持ちいいっ……」

「仁太君のチンポ、すごく美味しいよ。先走りもとろとろ流れてて、すごく興奮する……」

 

 松永さんがぐちゅぐちゅ、くちゅくちゅと口を上下させながら俺のチンポを責め立てる。

 粘膜と粘膜が触れあうそのなんとも言えない快感と、わずかずつ、ほんのわずかずつ進められるネジの動きが微妙なバランスを取っていく。

 痛みと快感、親父が言っていた交差点、どこかでくるりと交わるんだろうか。

 

「ほら、ほら、ネジ、回すよ」

「あっ、松永さんっ、ちょっと、ちょっと待ってっ!」

「ん? 痛いのかい?」

「痛みはまだ我慢出来るんですが、金玉が固定されてるのがすごいなんか変な感じで……、あっ、ああっ、なんか、なんか変ですっ!」

「それを快感と感じ取れるかが分かれ目だよ。ほら、僕の口と、潰される睾丸と、痛いけど、気持ちいいんだろう?」

「そうですっ、痛いけどっ、痛いけどっ、気持ちいいっ……」

「どこが痛くて、どこが気持ちいいんだい? みんなに聞こえるよう、はっきりと口に出して言ってごらん」

 

 俺のチンポをしゃぶりながら器用に質問してくる松永さん。

 その穏やかな口調と低い響きが、だんだん俺を追い詰めていく。

 

「ああっ、チンポ気持ちいいっ、松永さんにしゃぶられてる、チンポ気持ちいいっ」

「痛いのは、どこなんだい?」

「金玉がっ、金玉が潰されそうでっ、でっ、でもっ、ま、まだ我慢出来てっ、あ、ああっ、ダメだっ、おかしくなるっ、俺っ、気持ちいいのと、痛いのと、おかしくなるっ!」

「おかしくなっていいんだよ。ここでは君がおかしくなっても、みんなで支えるから。ほら、もう一回り、もう半回り、ネジを回すよ」

「ああーっ、痛いっ、痛いっ、玉がっ、玉が痛いっーーーー!」

 

 俺の声、もう悲鳴みたいになってた。

 周りの氏子参加者の人達、俺と松永さんを見て、みんなせんずりかいてる。

 チンポ扱いて、俺を見て、松永さんがしゃぶってる俺のチンポ見て、みんなせんずりかいて、興奮してくれてる。

 

「痛いだけかな? 気持ちいいとこもあるんじゃないかな?」

「気持ちいいっ、チンポもっ、あっ、ち、チンポもっ?!」

「ふふ、仁太君、だんだん混乱してきたね。痛みも快感も、君の中でだんだん混じっていくんだ。ほら、気持ちいいのはどこか、声に出して言ってごらん」

 

 じゅぶじゅぶとたっぷりの唾液をまぶされ、そろりそろりと上下される、けっして強いわけではない口と唇、舌の刺激。

 少しずつ潰されていく、両の睾丸。

 俺の頭の中が、どんどん、回っていく。ぐるぐる、かき回されていく。

 

「ああっ、ああああー、気持ちいいっ、チンポも、チンポも金玉もっ、どっちも気持ちいいっ! 変だっ、金玉潰されてるのにっ、変だっ、なんでっ、なんで玉も、金玉も気持ちいいんだっ!!!」

「ほうら、混ざってきたね……。もう少し、もう少し締めていくよ。ほら、ほら、そろそろ、イきたくなってきたんじゃないかな。君のチンポから、気持ちよく射精したくなってきたんじゃないかな?」

 

 松永さんのゆっくりとした語り口が、俺をどこか夢の世界みたいなところに連れ去ろうとしていた。

 

「あっ、そんなっ! 俺っ、俺っ、金玉潰されそうになりながらっ、イきたいっ! 俺っ、イきたいっ、精子出したいっ、射精したいっ、イきたいですっ、松永さんっ、俺っ、俺っ!」

「最後にもう一回絞めるよっ! さあ、仁太君、イくんだっ! 僕の口に、僕にしゃぶられて、僕に金玉潰されながら、イくんだっ!!」

 

 松永さんの最後の言葉、もう、俺、ダメだった。

 

「あああああっ、イきますっ、俺っ、イくっ! チンポしゃぶられながらっ、玉、金玉潰されながらっ、あっ、ああああっ、イくっ、イくっ、松永さんっ、俺っ、イきますっ、イきますっ、イくっーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

 この日、2回目の俺の射精は玉を潰されながらのものだった。自分でも、すごい量が出たんだと思う。イッてる時間もすごく長く感じたのは、やっぱり玉が潰されかかってたせいなんだろうか。

 とにかくもう、腰の奥から神経を引っこ抜かれたような射精、ホントにそんな感じだったんだ。手足が拘束されてなかったら、俺、しゃぶってくれてた松永さんも、跳ね飛ばすほど暴れてたと思う。

 

「あっ、つつつ、い、痛いです……。玉がすげえ、痛い……」

 

 しゃぶられてるときには感じなかった、いや、たぶん、快感と受け止めてしまっていた金玉の痛みが、松永さんがネジを緩めることで逆に蘇ってくる。

 ちらっと見えただけだったけど、ほとんど1センチも無い厚さまで、俺の金玉は潰されていたらしい。一度解かれた手足の拘束だったけど、俺は金玉から全身に広がる痛みと疲労で、ぜんぜん動けないでいたんだ。

 

「頑張ったな、仁太君。さて、松永さんの責め、1番手だったけど、すごかったよな。何人か仁太君の射精と一緒にせんずりで出しちゃったよね。あと30分ぐらいあるから、もう1つぐらい責めを試したいと思うけど、誰かいないかな?」

 

 俺、正直、今日はもう勘弁してほしいって、弱音を吐きそうになってたんだ。

 金玉のじんじんする痛みが腰から尻、背中の方まで広がってきて、1人では歩くことも出来ないんじゃないか、それほどまでにも思える、すごい責めだったんだ。

 

「どうする、仁太君もかなりきつそうなので、『慣らしの行』としては主旨に反するんだが、今日はここまでにしとく?」

 

 俺に発言権が無いのは分かってたけど、大きく手を上げたいところだった。

 それでも金玉の痛みが、手を上げる動作すらスローモーションにさせていたとは思うけど。