南方第二騎士団の壊滅と

獣人盗賊団への従属

その9

 

サーマスとバルガス

 

「俺もだが、バルガスもどうせせんずりやってる最中にイけないまま、ここに連れてこられたんだろう」

「ああ、昔だったらお前に声かけてたんだが……。バーンの奴はベルんとこ行くって鼻息荒くしてたからな。仕方ねえから2、3発出してから寝るかと思って扱いてたら、いきなり首筋にナイフ喰らったよ」

 

 素っ裸のままのボルグとバルガスが、レイとサーマスと一緒にあぐらをかいて座っている。

 どうやらそれぞれがレイ達に襲撃されたときの状況のようだが、バルガスもまた持て余す情欲を発散させようと1人その肉棒を扱き上げていたようだ。その2人の股間は夕食時に飲まされた混合精液のためか、いきり勃った硬度を維持したままだった。

 

「まあ、騎士団員としては恥ずかしい限りの話しだが、その相手の前でチンポぎんぎんにおっ勃ててる俺達が言っても仕方がないか」

 

 苦笑いしながら口に出すボルグもまた、嗅がされた精液の匂いによってのことではあるが、もはや目の前の獣人達に性的に惹かれている自分への折り合いを付けざるを得ないのだ。

 その口調はどこか自嘲まじりのものである。

 

「団長さんさあ。さっきも言ったけどさ。俺も俺達も、なにもお前さん達をひどい目に遭わせようってんじゃ無いってのは分かってくれよな。俺達が望んでんのはあくまで『お楽しみ』って奴だ。まあ、あんたらの悲壮な決意も分からんじゃないんだが、もうそんなの取っ払って、色々楽しもうぜって言ってるんだぜ、こっちは」

「レイさん、もしかしてこの人達、俺達を極悪人って思ってるんじゃ?」

「サーマスの言う通りかもなあ……。昼間、アレクって奴と話したときも、なんか認識ずれてたし……。ま、別にそこらへんを懇々と説いて分かってもらうってのも興を削ぐかもな。それに……、あんたらももしかして『無理矢理犯られた』ってことにしといた方が、後の体裁がいいのかもしれんしな」

 

 狼獣人のレイと犬獣人のサーマスの間には、種族特性としての上下意識もあるのだろう。

 バルガスは獣人類の各種族間の相互の関係性に興味があったのか、サーマスの言葉遣いに年齢などを越えたレイへの憧憬のようなものが滲んでいることを聞き取っている。

 

「おいおい、俺達でもそこまでは考えてないし、もうあんたらとヤることそのものにはこう、納得というか、期待もしてるんだ。もっともそれも、あんたらの雄汁のせいなのかもしれんがな」

「まあ、そう言うな、ボルグさんよ。あんたんとこの若い奴らもタウロにヤられて盛り上がってきてるみたいだ。せっかくなんだ、マジに楽しもうぜ」

 

 レイの言葉に、ボルグとバルガスが少し離れたアレク達の様子を覗う。

 シックスナインの形に抱き合った2人を、タウロが器用に双方の尻側に移動しながら交互にその長大な逸物で掘り上げているようだ。

 

「たまらんな、あれも……。で、俺等はどんなふうにヤるつもりなんだ、レイさんよ」

 

 バルガスの言葉からも険が取れ、そこには色気とともに、純粋な興味も混じり初めている。

 

「タウロの奴も元気だな……。まあ俺等はオーソドックスに、じっくりやろうぜ。最初はサーマスとバルガス、俺とボルグでやりながら、お互いにちょこちょこちょっかい出して楽しんでみちゃあどうだ?」

 

 にやにやと笑いながらのレイの台詞には、狼獣人の心から嬉しそうな響きが宿っている。

 

「俺はそれで構わんぞ。あんたの、狼獣人の身体に抱かれてみたいってのは、正直あるしな」

「俺も、サーマスか、あんたのチンポ、尻に欲しくてうずうずしてるよ。せんずりんときにはケツもいじってて、こっちももう準備万端だ。前からでも後ろからでも構わんから、ずぶずぶやってくれ」

 

 ボルグとバルガス。2人の正直さにさらに好感を持ったのか、レイとサーマスがそのマズルを互いの相手に寄せていく。

 

「キス、してくれるのか?」

「ん? しちゃダメなのか?」

 

 なんとも間の抜けたやり取りではあったが、さらなる返答を待たずしてレイのマズルがボルグの頬へと達していた。

 わずかに開いたレイの口から、淡い色の舌が覗く。

 ボルグの突き出した舌先が、その先端をなぞり上げていく。

 

「ああ、あんたの唾液もたまらんな……」

「柔らかい唇の感触ってのも、いいもんだな……」

「あんたらの体毛も、ぞくぞくするぜ」

「こっちから見たら、あんたらのすべすべした肌にすげえアガるんだよ」

「バーンみたいに毛深い奴もいるだろう」

「あんたらの中では、あれで毛深いってなるのか?」

「まあ、確かにそうだな。獣人族と比べるのも、まあ、あれか」

 

 寝台の上での睦言とも取れる2人の会話は、隣で抱き合うバルガスとサーマスにも当然聞こえている。

 

 バルガスとサーマスも柔らかな下草を褥に横たわり、彼らもまた互いの首筋に顔を埋めている最中だった。

 

「へへ、お隣さんは、いい雰囲気みたいだぜ」

「あー、俺はその、かなり欲情しちまってるんで、まどろっこしいこと抜きであんたに早く突っ込んでほしいんだがな」

「へっ、そうこなくっちゃな。あんた、上と下、どっちが『いい』んだ?」

「その、あんたの腰に、またがらせてくれるか? あんたに激しく下から突き上げられて、俺も自分のチンポぶっこきながら、イってみたい」

「へへ、そういうの、俺も好きだぜ。さあ、好きなだけ俺のチンポ、あんたの尻で咥え込みな」

 

 ごろりと仰向けになったサーマスのもっさりと茂った股間から、形状だけはヒトのそれとそう違わないものが、でろりとそのふてぶてしいまでの太さを示していた。

 

「その、固くなってないけど、いいのか?」

「聞いたこと無いのか? 俺らのは中に入れてからが本番なんだぜ。中でデカくなるその『良さ』を、あんたの尻にしっかり教えてやるよ。根元の膨らみもすげえ感じると思うぜ」

「ちょっと怖くなってきたな」

「へ、そういうなって、天国見させてやるからよ」

 

 確かにガチガチの勃起状態ではないのだが、それでもしっかりと血流を受け止め始めているサーマスの肉棒は、挿れるには支障ない固さを保っている。

 後ろ手にその太さ固さを確かめたバルガスが、両足を開き自分の股間を丸出しにして、サーマスの先端を己の窄まりにあてがった。

 

「うっ、あっ、挿入った……」

「うおっ、あんたの中、トロトロだな、バルガスさん。すげえ、こりゃたまらん。動かして、いいか? 抜き差ししながらだんだん太くなると、もうこれ無しじゃいられなくなるぜ」

「あ、ああっ、犯ってくれ……。俺のケツ、あんたのチンポでいっぱいにしてくれっ!」

 

 キスで味わった唾液と、尻穴に染み込み始めた先走りの影響か、バルガスの首筋が赤く染まり、その瞳が淫猥な光で満ちていく。

 

「いくぜ、音を上げるなよ!」

 

 バルガスの受け入れが整っていることを感じたのか、サーマスがにやりとその口を歪めて犬歯を覗かせる。

 己の腰上に乗ったバルガスの酒樽のような肉体を器用に支えながら、ぐんとその腰が上方へ向かって突き上げられる。

 

「うあっ、すげえっ、すげえっ!! なんだっ、これっ!! ケツがっ、ケツが壊れるっ!!!」

「あんたのガタイがこんくらいで壊れるわけねえだろ? そら、そら、感じちまえ。俺のチンポ挿れられて、感じちまえっ!!」

「んはっ、はっ、はっ、はああっ、すげっ、すげっ、もっと、もっとっ、もっと突いてくれっ!!」

「それでこそバルガスさんだな。さあ、こっからどんどん、太く、固くなってくぜ!」

 

 バルガスの締まりの良い尻穴に陰茎骨の強度を持って進入したサーマスの逸物が、幾度も繰り返される出し入れの中、その体積と硬度を増していく。

 

「あっ、あっ、なんだっ、デカくなるっ、俺のケツの中でっ、あんたのチンポがデカくなるっ!!」

「おらおら、いいだろう? 感じるだろう? 抜き差しする度にデカくなるの、気持ちいいだろう?」

「すげえっ、すげえよっ! あっ、ああっ、そんなっ、そんなっ!!」

「へへ、最初は余裕と思ってたんだろ? こっからが、俺様の本領発揮ってワケだ」

「太いっ、太っ、太すぎるよっ! バーンのよりっ、バーンのより太くなってるっ!!」

 

 バルガスの尻が浮き上がる度にチラリと覗くサーマスの肉棒が、ミリミリとその太さを増していく。

 上下する度に少しずつ口径を広げる括約筋がビクビクとヒクつき、それでもなお全長を収めるバルガスの尻は、いったいどれほどまでの経験をその肉壁に刻んでいるのか。

 片手で上体を支えながらの反り上がるようなその体勢は、サーマスの膨れ上がった先端を自らの快楽のツボにいかに『当てる』かを、貪欲に求めている証拠のようだ。

 

「あんた、やらしいな。大の男が、俺のチンポ咥え込んでケツ振ってよ。デカいデカいって言いながら、あんたのチンポもビンビンのままだぜ」

「ああ、そんなことっ、言わないでくれっ……」

「ん? 言わないでくれって言いながら、あんたのケツ、ビクビク締まるぜ?」

「ああ、そんな、そんな恥ずかしいことを言われたら、俺っ、俺っ、感じちまうっ……」

「へええ、あんた、こういうの『好き』なんだな。ほら、騎士団のバルガス様は、犬族のチンポで尻を掘られて、気持ちよくて仕方がありませんって、自分で言ってみろよ。気持ちよくて、気持ちよくて、ケツ振るのが止まりませんってな」

「そ、そんなっ、止めろっ、そんなこと、言わせるな……」

「ほらほら、言わないと、抜いちまうぜ。いいのか、バルガスさんよ」

「ああっ、ダメだっ! 抜くなっ、抜かないでくれっ! 言うからっ、言うからっ!」

 

 バルガスの乱れ様は、下から突き上げているサーマスにも少々の驚きをもたらした。

 そこに潜む心の動きに気が付いたサーマスが、よりいっそうの煽り文句をくべていく。

 

「隣でヤってるボルグやレイさんにも聞こえるよう、デカい声で言うんだぜ」

「ああ、ああ、俺は、俺はっ、犬族のっ、犬族のサーマスさんのぶっといチンポ入れられて、気持ちよくて気持ちよくて、自分のチンポ扱いちまう淫乱な男ですっ! 掘られるのが気持ちよくてっ、サーマスさんのチンポ咥えた尻を、自分で振っちまう淫乱な男ですっ!」

「あんた、頼りがいがあるって若い奴らからも思われてんだろ? そのあんたがこんなやらしいこと大声で叫んでるって、みんな聞いてるぜ」

「ああっ、そうだ。俺はっ、俺はこんなスケベなっ、淫乱な男なんだっ! ああっ、でもっ、気持ちいいっ! あんたに見られるのもっ、ボルグに見られるのもっ、若い連中が俺のことをやらしい奴だって見てることもっ、全部すげえ気持ちいいっ!!」

 

 サーマスの読み通り、バルガスの心のどこかに相当な被虐を好む部分が眠っていたのだろう。

 飲まされた精液や唾液、存分に尻で味わっている先走り、さらには親友でもあるボルグや若い団員達の目の届く場所でこのような行為をしているという自覚。

 それら様々なことが引き金となり、それまで押し殺していた性癖が一気に開花していく。

 

「もうたまらんっ! バルガスっ、俺っ、上になっていいか?」

「掘ってくれっ、サーマスさんっ! 俺のケツ、掘ってくれっ!!」

 

 それまでバルガスの逞しい上半身を見上げていたサーマスが、ぐるりと上下を入れ替える。

 挿れられたままの肉茎が支点となり、2人の身体は離れぬままだ。

 

「うあっ、えぐるっ! あんたのチンポがっ、俺のケツっ、えぐるっ!!」

 

 回転したときの当たり処か。

 バルガスが悲鳴のようなよがり声を上げる。

 

「おーし、掘り上げるぞ。いいな、バルガスさんっ!!」

「あっ、あっ、すげっ、すげっ、すげえっ! サーマスさんのチンポがっ、でけえのがっ、俺の、俺のケツっ、壊れるっ、壊れるっ!」

「まだまだだ。まだでっかく、固くなるぞっ!!」

「ああっ、ダメだっ!! こ、これ以上っ、太くしないでくれっ、あっ、あああっ、太くなるっ、ぶっとくなるっ!!!!」

 

 最初にバルガスがその手で導いたときに比べれば、もう倍ほどの太さにまでなっているのではないか。

 それほどまでに太さ固さを増すサーマスの逸物が、ぎちぎち、みちみちとバルガスの腸壁を押し広げ、その奥の段差をすら越えていく。

 

「ああああっ、サーマスさんのチンポっ、チンポっ、いいっ、気持ちいいっ!! もっとっ、もっとくれっ! サーマスさんのぶっといチンポっ、俺のケツにっ、もっとくれっ!!」

「ああ、くれてやるっ! 俺のチンポ、全部あんたにくれてやるっ! いいか? いいのか? 俺のチンポっ、感じてるかっ?」

「感じるっ、感じるぞっ! あんたのチンポっ、太さもっ、長さもっ、固さもっ、全部、全部感じてるぞっ!! いいっ、いいっ、気持ちいいっ!!」

「ううっ、たまらんっ!! いいか、あんたのこと、抱いていいか?」

「抱いてくれっ! サーマスっ! 俺をっ、俺を抱いてくれっ!!」

 

 激しい動きにぼたぼたと汗を滴らせながら、サーマスがバルガスの厚い肉体に覆い被さる。

 べろりと伸ばした犬族特有の長い舌が唇を舐め、その唾液が大きく開けたバルガスの口中へどろどろと流れ落ちる。

 

「ああっ、ああああっ!! あんたの毛がっ、俺の金玉とチンポに絡みつくっ! いいっ、すげえっ、気持ちいいっ!」

「もう、我慢出来んぞっ! いいか? あんたの尻に、イっていいかっ?」

「俺も、俺も一緒にイきたいっ、もっとっ、もっと犯ってくれっ! もっと俺の尻、犯ってくれっ!!」

「おおおおおおっ、いいぞっ、あんたのケツが、絞まるっ、絞まるっ! イきそうだっ! あんたは? あんたはどうだ? イケそうか?」

「あっ、あっ、あんたと一緒にイくぞっ、あっ、あっ、もうっ、もうっ、漏れるっ、出ちまうっ、イくっ、あんたと一緒にイくぞっ、イきたいっ、あんたと一緒にっ、イきたいっ!!!」

 

 どすどすとサーマスの腰がバルガスの重たげな尻を揺らし、2人の腹の間ではガチガチにおっ勃った肉棒が一月毎にその亀頭をつぶされるかのような圧迫を受ける。

 根元と先端、2つの膨らみがバルガスの中をえぐり、その抜き差しはまとわりつく肉壁を引きずり出すかのような動きを見せる。

 

「おっ、おっ、おっ、イくぞっ、俺っ、あんたの尻にイくぞっ、いいか、いいか、イっていいか?」

「あっ、俺もっ、イきそうだっ! あんたにケツ掘られて、あんたの腹で擦られてっ、イくぞっ、イくぞっ、一緒にイくっ、あんたと一緒に、イくぞっ!!」

「おおおおっ、絞まるっ! あんたのケツがっ、絞まるっ!! イくぞっ、イくぞっ!! イくっ、イくっ、イくっーーーーーー!!!!」

「俺も出るっ、あんたの子種もらって、俺もっ、俺もっ、俺もイくっ、イくっ、イきますっ、イくっーーーーーー!!」

 

 互いの身体を抱きしめながら、びくびくと腰を押しつけ合う2人。

 汗と雄汁にまみれた肉体が、一部の隙間も無いように密着する。

 尻から、股間から伝わるその脈動は、およそ数分も続いたのでなかったか。

 

「……なあ、あんた。キスしてくれねえか?」

「俺達があんたらとキスしようとすると、まるで『取って食う』みたいな絵面になるんだよ……」

「……、あんたになら、喰われちまってもいいぜ、俺は」

「そりゃあ、俺の汁、ケツに受けたからの言葉かい?」

「そんなもん、こっちに分かる訳、ねえだろう? 口に出すのも恥ずかしんだから、とっととキスしてくれ」

「へいへい、バルガス様の、仰せの通りに」

 

 サーマスが少し傾けた顔を、バルガスへと近づける。

 大きく開けた口に目立つ白い歯を、バルガスの舌がねろねろと舐め上げた。

 そのままバルガスの口を覆うような、激しいキスが交わされる。

 互いの唾液が混じり合い、下になったバルガスの口から溢れ、とろとろとその無精髭をまとった頬へと流れ落ちていく。

 

「……、あんた、俺ら犬族の精液には直接はあんたを支配する力無いこと知ってて、言ってんだろう?」

「ああ、確かにそう習ったしな……。だからこそ、口にすんのが恥ずかしいんだってこった。そこは空気読めよ」

 

 サーマスの言う通りなのである。

 レイの率いる獣人集団の中では、彼だけがその体液による人族への精神支配の力を持ち得ない。

 獅子族のレオンとライドはもとより、レイについては希少種としての族発現の際にフェロモンや体液支配能の付与が、タウロにしても体液支配能と精神支配能が見られていたが、犬族であるサーマスはその感覚の鋭さという能力の高さを得ているとはいえ、人族の支配についての力はそのスペックには見られないものだった。

 バルガスの答えに、彼を抱くサーマスの両腕にさらに力がこもる。

 

「へっ、かっこいいこと言ってんじゃねえよ。俺のチンポ挿れられて、あんなによがり狂ってた奴がよ」

「だから、もっと狂わせてくれって言ってんだ。分かれ、それぐらい」

「その、それって、告白って奴か?」

「ああ、もう、そうだよ! 悪いか、俺があんたに惚れたってのが?」

「それって、俺のチンポに惚れたってことか?」

 

 まだ挿入したままのサーマスの逸物が、その太さ長さを一向に減じぬままに、びくりと蠢いた。

 

「うおっ……、ふ、太くするなよ……。ま、まあ、その、今んとこ、チンポ8割、あんたそのものに2割ってとこだ……」

「あんたさあ、あんた。あんた、俺と同じぐらい、バカだろ?」

「ああ、あんたと同じぐらい、脳筋で、エロいこと好きなおっさんだ。悪いか、それが」

「いや、まあ、その、悪い気はしないさ。俺だってな……」

 

 2人はいっそう、互いの肉体を抱きしめる手に力を入れる。

 鼻先を擦りあい首筋に浮かぶ汗を舐め合う姿は、ベッドの上であれば恋人同士のそれとなんら変わらないものであったろう。

 サーマスの肉棒はいまだヒトの尻穴深くに差し込まれ、扱かれもせずに多量の吐精で自らの腹を汚したバルガスの逸物もまた、隆々とそびえ勃ったままではあったが。