くまどん-三太 共作作品

磯に立つポセイドン

最終章 男の仲間入り

 

第8章 男の仲間入り

 

 辺りはすっかり闇に包まれていた。

 初冬を告げる木枯が刺さるように窓に当たる。

 外気の低下に反して部屋の中には異様な熱量で満ちており、三人の男の周りだけはまるでストーブを置いたように熱って(ほてって)いた。

 

 その1 親父さんのせんずり

 

「まずは大人の男が出す物を見ておくか?」

 松本さんは親父さんに目配せすると、日に灼けた親父さんの乳首に自分の舌を這わせ始めた。

 俺は2人に招かれ、腰かけた親父さんを松本さんと左右から挟むようにして座った。

 

「君も勉さんの片方の乳首を、舐めてやってくれないか。舐めながら金玉を優しく撫で回すんだ。勉さんを二人でヨガらせようぜ。」

 

 松本さんが右の乳首を。俺が左の乳首に舌を伸ばす。

 松本さんのリクエストに従って、俺は親父さんの乳首に舌先を当て、べろべろと上下に舐め始めた。

 

「あ、ああっ、たまらん。乳首が勃っちまう。固くなる。」

 親父さんがヨガり出す。

 舐めながら下腹部の方に眼を移すと、親父さんは自分の陰茎をわざと焦らすようにゆっくり動かしている。そのリズムに呼応し、鈴口からぬらっと先走りが漏れ出し、電球の灯りに光るのが分かる。

 男らしい喘ぎ声とともに、親父さんの金玉がぎゅっと張るように大きくなったのを感じると、俺は金玉を包み込んでいた手のひらを捻りながら、左右に撫で回す。

 

「あ、あ、あうっ。すごいぞ。気持ちいいぞ。たまらん、乳首と玉からいやらしいものが駆け上がってくる。ちんぽの先に届く。」

 

 親父さんはすごいことを叫びながら、腰を突き出すように俺達にちんぽを見せつけてくる。

 松本さんが自分のをしごきながら、俺がいじっている親父さんの金玉に手を伸ばしてきた。左右から伸びる二本の手が、親父さんの金玉を揉み、転がし、ぐっと握り締めての愛撫を始めた。

 

「はあっ、はうっ!」

 

 もう、声にならないくらい、親父さんの呼吸が荒くなってきた。

 ちんぽを扱く回数とスピードが、徐々に増える。

 さらに激しいストロークになるにつれて、金玉の下の方から雄の性臭ともいえるあのいやらしい汗と淫靡な香りが立ち上ってきた。

 

「手に勉さんの男の匂いがべっとりついちまうな。 これ、いい匂いだろう? 俺はいつもこれを嗅ぎながらせんずりするんだ。」

 松本さんが、金玉いっぱいに広げている俺の手のひらを取って、自分の鼻に当てて嗅いでいる。

 俺にも嗅いでみさせたいのは言わなくてもわかったから、俺も親父さんの男の象徴がぷんぷん匂う手を鼻にあてがってみた。

 

「いい匂いだろ。たまんねえよな。」

 

 確かにいやらしい匂いがだった。

 むわっとした、雄にしか出せない匂い。

 どきどきすると同時に、なぜか気持ち良さが倍になったような気がする。

 

 唸るような声を上げ眼を細めて俺の手のひらを見つめていた親父さんが、俺の手をとって自分の顔に持ってきて、その匂いを嗅ぎ始めた。

 最初は匂いを嗅ぐだけだった親父さんは、なんと舌で俺の手のひらについた玉からの汗、そう分泌液を舐め取りながら、再びせんずりをし始めたのだ。

 

「こいつ、淫乱だろ? 自分の玉の匂いや味を愉しみながら、ちんぽをしごいているんだぜ。君もこの匂い、たまんないだろう?」

 

 松本さんは親父さんの乳首を執拗に舐め、その硬さを味わうことを繰り返しながら、俺にもあの匂いの良さがわかるか確かめてきた。

 

「分かります。興奮します。」

 

 親父さんも俺の言葉にうなずく。

 

「もっとすごい、男臭い匂いを嗅がせてやるぞ。」

 

 そう言うと、親父さんは松本さんに合図をした。

 

「おしっ。勉さん、そろそろ出したいみたいだから、君も出すとこしっかり見ておくんだ。」

 

 松本さんは親父さんの胸先で、その固くした舌を乳首の先端で震わせた。

 

「ああ、感じる。よし、坊主。良く見てろ、今、噴き出すからな。」

 

 親父さんは声を振るわせて、もうすぐ爆発することを告げた。

 俺は再び手のひらを金玉に当てがう。

 松本さんは乳首を吸う。

 親父さんが痙攣する。

 

「うおうっ! い、いく、いくぞ。亀頭の裏側から上がってくるぞ!」

 

 親父さんの亀頭の裏側が、ぱんぱんに膨らんだ雁首の周りがさらに膨らむと、突然ぶわぁっと白い粘液が飛び出して、腹の周りに何度も噴き上げた。

 ねっとりとした夥しい液体は水のように流れ落ちることなく、親父さんの毛だらけの臍のまわりに張り付き、その場を住処にした。

 

「あ、あああっ、いい!」

 

 親父さんが握っていたちんぽは、堂々と噴き上げたばかりの男の精を誇らしげに纏ってそびえ勃ったままだった。

 俺の手の中の巨大な金玉は、たっぷりとした量をそのタンクから放出したにも関わらず、その体積は相変わらずなみなみと燃料を蓄えているかのように逞しく存在していた。

 

 松本さんは親父さんの精液を手のひらいっぱいに掬いとって、まずはお前に、と言わんばかりに、俺の鼻面に近づける。

 親父さんの言う「男臭い匂い」がむわっと俺の鼻を襲う。そのいやらしい匂いは、どこか青臭く、初夏の山で嗅いだことがあるような、若々しいような、生々しい生命の証の匂いだった。

 

「舐めてもいいんだぞ。」

 親父さんはそう言うと、自分で松本さんの手のひらにある白いどろどろした液体に舌を差し入れ、舐め始めた。

 

「勉さん、自分で出したのを舐めて、喜んでるんだぞ。いやらしいよな…」

 松本さんの言葉に、親父さんは照れたような笑いを浮かべてこちらを振り向いた。

「自分のでも誰のでも、精液は美味いんだ。」

 

 松本さんも自分の手の液を舌先で掬って親父さんの汁を美味そうにすすると、まだまだたっぷりと汁を湛えた手のひらを俺の口元へと持ってくる。

 

 俺はちっとも抵抗が無かった。

 手のひらから漂う強烈な雄の匂いが、俺の理性を消し去っていた。

 後から考えると、その匂いと味が、中学生だった俺の男を目覚めさせたのは確かだと思う。

 気がつくと、夢中になって親父さんの汁をすすっていたのだから。

 

 そんな俺の姿を見て、松本さんと親父さんは声を上げて笑っていた。

 

「おっと、いくら勉さんがたくさん出したからといっても、全部は飲むなよ。俺のために残しといてくれ。」

 

 俺のあまりの剣幕に、全部舐め取られてしまうことを警戒したのだろう。

 松本さんは俺の口元からサッと手を引っ込め、たっぷりと残っていた青臭い匂いを放っているそれを、自分のでっかい亀頭に擦りつけ始めたのだ。

 

 

 その2 松本さんのせんずり

 

「次はわしの番だ。勉ちゃんとは違うやり方でせんずりをするから、よく見ておけや。」

 

 松本さんは座布団の上に胡座をかいて、大きく股を開いた。

 親父さんは松本さんの後ろにまわり、背後から抱きかかえる形でぴったりと松本さんの背中に腹を密着させた。

 

 親父さんの両手は松本さんの両胸の乳首を優しく摘み始める。

 さっそく、松本さんは切ないため息を漏らす。

「おおっ、そうだ、わしの乳首、もっと固くして、もっと大きくしてくれ。ああっ、か、感じる。気持ちいいぜ。」

 

 まるで肉のソファに体を委ねるように松本さんは親父さんの腹にもたれ、俺に向かってさらに大きく股を開く。

 肉体の中心部にある巨根とふたつのふぐりが、むわっとした熱気と雄特有の匂いを放ちながら、俺の目にはまるでその部分が光り輝いているかのように、その存在を誇示していた。

 

 松本さんは親父さんに乳首を責められながら、右手で自分の竿の根元をしっかりと握り締め、ふぐりを撫でていた左手を離して俺に手招きをする。

 その松本さんが、こっちを見て俺に指示を出す。

「さあ、今度はこっちを手伝ってくれ。」

 

 俺は松本さんの大きく開いた股ぐらに顔が入り込むよう、腹這いになった。

 目の前には大きなふぐりが鎮座している。

 松本さんは身体を反らしてさらに俺に見やすいように脚を上げ、尻肉を浮かし気味に股を開いた。

 

 舌を出せばぼってりとした金玉に届く位置だ。同時にちんぽから流れ落ちる淫液も舐めとれる。

 松本さんの金玉の付け根から漂う雄の匂いに、俺はいっそう興奮してしまう。

 

「さて、坊主。男のせんずりを見る特等席だな。見るだけじゃなく、手のひらで金玉を撫で回して、ときどき、口の中にいれて転がしてやってくれ。」

 

 親父さんが松本さんの背後から乳首をつまみながら、俺に指示を出す。

 先走りでべっとり濡れた陰毛が口の周りにまとわりつくのも厭わず、俺は松本さんの左の巨大な玉を口の中に収め、左手では右側の玉を弄んだ。

 

「ああ、いいぞ、金玉が気持ちいい。」

 毛だらけのふぐりをねぶる俺の目の前で、松本さんの太い棒が握られ、ゆっくり上下している。

 

 反対側の玉も口に含んで、舌の上で左右に揺らしてみる。

「うっ、そっちもいいっ!」

 

 金玉から、先走りと唾液が混ざった汁が滴り落ちる。

 とろとろとしたその淫液を一緒に口の中に入れ、なおも舌で玉の表面に塗りつけていく。ベトベトの指をふぐりの表面に撫で這わせる。

 

「おおったまらん!」

 一旦、口から玉を離して上を見上げると、二人の親父さんたちが互いの舌を外に出して舌から舌へと唾液を流し混んでいた。

 

 いやらしい。

 親父さんが松本さんの舌を吸いながら、言葉にならない言葉で言った。

 

「大人の舌技だ。舌交尾だぞ。」

 

 舌交尾。

 

 なんと淫靡なまぐわい、淫靡な言葉だろうか。

 

 俺は、二人の雄が互いの口の中に互いの舌をゆっくり出し入れしている様を、あまりのいやらしさに当てられたまま、じっと見つめていた。

 

「舌の先をちんぽの先に見立てて、口は相手のケツに見立てて見るといやらしいだろう?」

 親父さんたちがにやにやしながら、俺を見下ろしている。

 

「この舌の交尾については、またいつか教えてやるからな。さ、亀頭にしゃぶりつけ。」

 

 舌交尾に関しては俺がもっと「大人」になってからじっくりと教わることになるのだが、その話はまたいつかしようと思う。

 

「亀頭もしゃぶりたくなったら、口の中に入れてもいいんだぞ。」

 親父さんは松本さんの乳首に舌を這わせながら、俺に次なる行為を促した。

 

 松本さんのでかい亀頭は親父さんの雄汁がたっぷりと塗り込められ、そこに松本さん自身の先走りが混ざり合い、異様なまでに雄臭い匂いを放っている。

 

 むわむわと立ち上る、親父たちの性臭。

 精液の生臭い匂いと、金玉の裏の匂いが一体となる。

 大人の男の強烈な匂い。

 俺にとっては禁断の果実を割ったような、まさに異世界の香りだった。

 

 松本さんが俺を見下ろしながら、

「勉さんの精液が、わしの亀頭の周りにべったりついてるだろ? いい匂いだよな。そいつをお前の口の中の上顎に、なすりつけるようにして咥えてみろ。」

 

 俺は言われたように、親父さんが出した液がたっぷり付いている松本さんの亀頭の雁首を、自分の上顎に当たるように飲み込んだ。

 

「あ、ああ、いいぞ、亀頭の表面がお前の口に滑っていく。そのままゆっくり当てながら、奥まで滑らせるんだ。」

 

 喉の奥まで亀頭を丸ごと飲み込むのは、初めてだった。

 いや男のちんぽをこんなに味わいながらしゃぶること自体、今までの俺にはあり得ない行為だった。

 

 ちっとも嫌じゃなかった。

 むしろ大人なモノを自分の口の中に収め、互いの肉と粘膜が一体となることに、すでに大きな悦びさえ感じていたと思う。

 まるでその行為そのものが、大人の雄に一歩近づくような気がしていたのだ。

 

 松本さんの声が、頭の上から響く。

「そのまま、上下させて、飲み込め。ゆっくり焦らすように。」

 

 親父さんが付け加える。

「空いている手で金玉も撫で回せ。」

 

「ん、んんんっ、あ、あふっ……。気持ちいいぞ……。乳首も、乳首もいじられてどんどん硬くなる……。金玉と亀頭、同時に責められると、感じるぞ……!」

 

 そのままの状態でじわじわと、亀頭と金玉を責め上げていく。

 亀頭の周りの鰓の部分がぷっくりと盛り上がり、口の中で引っかかるのがはっきりとわかる。

 俺はその鰓の部分を、ぐりぐりと上顎に押し付けた。

 

「うおっ! いかんいかん。いきそうになる! 口から離せ!」

 

 俺は慌てて、松本さんのちんぽを口から離した。

 

「お前の舌技すごかったな。あのままいきたかったが、今日は親父たちのせんずりを見せることになっているからな。せんずりでぶっ飛ばすとこを見せてやらないとな。」

 

 松本さんは自分の太い竿を握り直し、もう片方の手のひらで亀頭を包むようにして、再び肉竿をしごき始めた。

 

「坊主の唾液もたっぷり付いたからな。これでぬるぬるの亀頭をこねくり回すんだ。」

 

 手のひらが亀頭をすっぽりと覆う。

 ゆっくりと手のひらを亀頭に押し付け、こねくりまわす。

 

「あ、ああっ、たまらん。自分で亀頭責めするのも、せんずりのよさだ……。」

 

 手のひら全体が亀頭を滑り、その度ににちゃにちゃといやらしい音がした。

 上半身では親父さんが松本さんの乳首をつまみあげていて、2つの乳首が硬く大きく、ツンと勃っていた。

 

 もちろん俺も、大好きな金玉の愛撫は忘れていない。

 

 二人の親父は舌交尾を再開していた。

「ずりゅっ、ぴちゃぴちゃ」

 お互いの舌先ぐ互いの舌に絡みつき、奥まで挿入し合う。舌先だけで、相手の舌先を突きながら唾液が溢れていく。

 

「舌交尾しながらのせんずりは最高だな。よく見ておけ。」

 

 金玉を弄りながら、俺は親父さんたちを見上げている。

 二人は目を閉じずに、見つめ合いながらキスをしてるんだ。

 

 「すげえ!」

 

 思わず、つぶやいてしまった。

 互いの目の中に自分の舌を出している姿を見ながら、せんずりするなんて。

 あまりのいやらしさに、俺はその場面を目にするだけで、いきそうになる。

 

 目の前の金玉は、もう、ぱんぱんに膨れ上がっている。

 松本さんだけでなく、親父さんの金玉もさっき出したばかりなのに、膨らんでいた。

 

 松本さんはだんだん速く手のひらを動かし始めた。

 ニュルニュルと速くなったり、突然楽しむようにゆっくり回したり。手のひらを動かす度に、親父さんの精液の匂いがあたりに広がっていく。

 

「ああっ! 気持ちいいっ。金玉触らせて、乳首摘まれながらのせんぜりはいいぜ。

 た、たまらん! だ、出すぞ。ほら、自分で亀頭を擦りながら、出すからな。

 坊主、よく見ておけ。この後、お前もせんずりでいくんだぞ。

 ああっ、す、すげえっ! 脳天までっ、快感がっ!」

 

 松本さんの手の動きが、最高に速くなった。

 

「さあ、出せ、出して見せろっ! 臭っせえ雄の、汁が出るところをっ!」

 親父さんが煽る。

 

「坊主、見てくれっ! 親父のせんずりの最後をっ! 男の生き様をっ! あ、いかん。い、いくっ! いくぞっ!!」

「よし、いけっ!」

 

 親父さんの声と同時に、松本さんの鈴口がぱっくりと割れ、どっぷりと生臭い白いアレが勢いよく吹き出た。

 

「おわっ! すげえ。たくさん出る」

 俺は見惚れていた。

 どぷどぷと、痙攣するかのようなちんぽの震えと、止まらない射精。

 吐き出された強烈な匂いを放つ汁が、瞬く間に投げ出した脚の間に白濁した水溜まりを作りあげていく。

 

 俺が頭上へと視線を移すと、二人の親父たちが懸命にまた舌を吸いあっていた。

 

「んぐっ! んぐっ!」

 精がポンプから溢れる度に二人は唾液を飲んでいるようだ。

 松本さんは自分で扱いていったはずなのに、まるで他人からいかされたような、そんなせんずりだった。

 

 俺は無意識のうちに、目の前の金玉にどろどろと流れてくる松本さんの液をすくっては、自分のちんぽに塗りつけていた。

 そう、本当に無意識のうちに、俺は熱いままの温度を保った精液を、匂い立つ大人の雄汁を、自分のものに塗りつけていたんだ。

 

 

 その3 俺のせんずり

 

「どうだ? 坊主。大人のせんずりは。単に自分で出す行為なんだが、すげえいやらしいだろ?」

 二人とも、身体中汗と男が出す液体でべとべとしている。

 親父さんは松本さんから身体を離すと、俺のそばに来た。

「どうだ? やってみたくなったか? さっきから、坊主のちんぽが先走りで大変な事になってるぞ。」

 と、笑いながら俺のちんぽを握ってくる。

 もう、握られただけで狂いそうだ。

 

「俺たちのを見て、やり方はわかったろ?」

 松本さんは自分の竿を扱き、まだ残っている精液を絞り出した。

 

「いろいろなやり方があるんですね。親父さんは竿を扱いていったけど、松本さんは亀頭を擦りながらいきましたよね。親父さんたち、すごかったです。」

 

 俺の言葉に二人は頷きながら、

「そうだ、いろいろ試してみて、自分にとって一番気持ち良いせんずりをみつけるんだ。」

 と、俺を真ん中に挟んで両脇に座った。

 

 松本さんが絞り出した残りの雄汁を、俺の亀頭にまんべんなく塗りつける。

 粘膜を直接刺激されるその感覚に、もう、それだけで切ないため息が出る。

 

「すぐにはいかないようにしろよ。」

 松本さんの液が潤滑油となって竿や亀頭の滑りがよくなり、俺はまず親父さんのように雁首から竿の根本まで、ゆっくりと扱いた。

 

「空いている手で自分の乳首を摘んだり、金玉を撫で回して見せつけるんだ。」

 親父さんが言うように、俺は立ち上がると大きく股を開き、仁王立ちになった。腰を突き出し、ちんぽの真ん前に座っている二人の親父に見せつける。

 

「親父さん、松本さん。俺のせんずり見てください!」

 自分でも思いもよらないような、大胆な言葉が出てきた。

 

「いいぞ、それでこそ男だ。さあ、男になるためのせんずりを俺たちに見せつけてみろ!」

 そう言いながら、親父さん達たちは当たり前のように自分の竿を再び扱き始めていた。

 さっき出し切ったばかりのはずなのに、二人の陰茎は太い血管が絡み合い、巨大な幹に変わっている。

 

「おうっ、たまんねえな、若い雄のせんずりは。こんな間近で見せられたら俺たちも、もう一度出したくなるだろうが。」

 

 二人が俺の股間にじりじりと近づいてくる。

 

「若い雄の股ぐらの匂いだけでいっちまいそうだ。」

 下を見れば、松本さんは舌を出して俺の金玉を舐めている。

 親父さんも負けじと松本さんの舌に自分の舌を重ね、二人が競うように俺の玉を舐め回す。

 

「あ、ああ、金玉が! 金玉が、いいです!」

 そりゃ当然だと笑っているのだろう。

 やがて二人の口は左右の玉をそれぞれ咥え込み、各々の口の中で転がし始めた。

 

「うおうっ! 俺の金玉が、二人の口の中に入ってる。き、気持ちいい!」

 

 二人が片方ずつの金玉を含んでの責めに、俺は悶絶する。

 親父さんたちは玉を頬張りながら、もっとしごけと手で合図する。

 

 俺も豪快にじゅるじゅると握った手をちんぽの先から根本まで、一気に擦り下ろす。

 俺の金玉をじっくりと味わった親父さんたちが、同時に口から離した。

 

「いい味だぞ、若くてでかい金玉は。」

「ああいい匂いだ、特に玉の裏側が。」

 二人が口々に俺の金玉を誉める。

 

「そら、自分で自分の金玉、撫でてみろ。」

 俺はそのリクエストに応えて、金玉をもう片方の手のひらでねっとりと裏側からちんぽの付け根にかけて揉み上げていく。

 

「どうだ、自分で、玉を撫でるのも気持ちいいだろう?」

 

 親父さんたちも自分の金玉を撫で回したり、揉んだりしている。

 

 三人の喘ぎ声が重なる。

 三人の股ぐらの匂いが漂う。

 三人の先走りが流れ落ちる。

 

「今度は乳首も摘んで見せてくれ」

 松本さんが立ち上がり、俺の乳首に顔を寄せる。反対側の乳首には、親父さん、そう、小笠原さんが近づいて来た。

 

 俺は右手で竿をゆっくり扱きながら、玉を包み込んでいた手を胸へと引き上げ、交互に左右の乳首を摘んだ。

 

「あうっ。感じます。」

 俺は眉間に皺を寄せ、感じている表情を二人に見せつける。

 

「自分で自分の乳首を摘んで感じてるんだ。いやらしいなあ。」

 ニヤニヤしながら、二人は俺の乳首に口を近づけ、同時に乳首の先端に舌を転がした。

 時には円を描くように、時には突くように。

 

「うっ! ううっ!」

 

 左右の乳首に二枚の舌が蠢く。

 その度に思わず身体がビクッとなり、声が出る。

 

「乳首を責められながらのせんずりも、たまんねえよな。」

 執拗に乳首を舐める二人の親父さんたち。

 俺は乳首に与えられる快感を堪能しながら、自分で竿と玉をいじめ抜く。

 

 一時間近くもそんなせんずりが続いただろうか。

 

 俺は二人がかりの熟達した技能で責められ、そろそろ我慢にも限界が来ていた。

 いや、精通を迎えたばかりにしてはよく耐えていたんだと思う。

 男だけの色気に満ちた空間に、すさまじい興奮と快感を覚えていた俺は、あまりの状況に射精することすら忘れていたのかも知れない。

 

「俺たちの責めをよく耐えたよな。普通は五分ともたずに、出させてくださいって泣き言を言う奴がほとんどだぜ。坊主、すげえな。楽しんだろう?」

 

 俺は泣きそうになっていた。

 本当にもうあとひとこきで、爆発しそうだった。

 

「最後は、亀頭を自分で責めながらぶっ放せ。」

 

 親父さんが俺の亀頭に自分のちんぽを向け、激しく自分のちんぽを扱いた。

 松本さんは親父さんの乳首を舐め回し、射精の手伝いをしている。

 

「おっしゃ。わしの男の汁を坊主のちんぽにかけてやるからな、ローションにして亀頭を楽しめ。」

 親父さん、自分の雄汁を俺の潤滑液にと提供してくれるようだ。

 松本さんは親父さんの乳首を舐め、さらに親父さんの金玉をぎゅっと鷲掴みにした。

 

「ああっ、金玉が上がるっ! いいっ、またいくぞっ!」

 

 親父さんの声が上がった途端、ぶりゅっ、どびゅどびゅっと、俺のちんぽの先に白い汁が飛んできた。

 

 俺は親父さんの送ってくれた男の証を、亀頭全体に丁寧に塗り伸ばしていった。

 強烈な匂いを放つ雄汁が、さらに俺の興奮を掻き立てる。

 親父さんの雄の匂いが、俺のちんぽにまとわりつく。

 

 ぬちゃぬちゃと、手のひらいっぱいに親父さんの汁を広げ、亀頭と鈴口をぬるぬると刺激する。

 指と手のひらの窪みを、雁首に沿って滑らせる。

 

「あああっ!」

 

 俺が声をあげると、二人の親父はすぐさま俺の両腕を上げ腋の下からそれぞれの頭を入れ込んでくる。

 親父さんと松本さんが、俺の左右の乳首に舌を伸ばす。

 

「さあ、乳首と金玉を感じさせてやるからな、思いっ切り、ぶっ放せ。」

 

 二人の手が、俺のふぐりに向かって降りていく。

 左の乳首と玉は親父さんが、右の乳首と玉は松本さんが、それぞれたっぷりと唾液をまぶした舌先と手のひらで、快楽を与えるためだけの責めを開始する。

 

「そ、そんなことされたら、自分でもわけがわからなくなるぅっ!」

 

「いいぞっ。理性も我慢もぶっ飛ぶくらい、気持ちよくなれ。三ヶ所を同時に責められたら、誰でも狂うからな。」

 

 俺はもう、自分でも自分が分からなくなっていた。

 

 ちんぽの先が、じんじんと唸る。

 金玉から乳首にかけ、まるで電気ショックのような恐ろしいほどの快楽が駆け抜けていく。

 

 そして……。

 俺の金玉を捏ね回していた、二人の手のひらの動きが止まった。

 同時に大人の男の握力で、ぎゅっと俺の金玉がつぶれるかのような勢いで握り締められた。

 

 ずきっ!

 

 一瞬の振動があったと思う。

 俺はその瞬間、気を失うほどの快感を覚えていた。

 

 突然、ぶるぶると身体が震え、亀頭の先端が裂け、白い粘液が噴き上がる。

 

「おわああっ……。い、いくううっーーーーー!!」

 

 あまりの快感に、声の方が遅かった。

 

 叫び始めたときには、すでに一回めの爆発が始まっていた。、

 俺の精液は噴水の様に、びしゃぁ、びしゃぁと、自分の胸やら顔やらを豪雨の様に濡らす。

 

 いっている最中に、二人は乳首に髭を擦りつけるし、金玉も片方づつぎゅっと掴んでくる。。

 その刺激で、たまらず二回目の噴出が起こった。

 

「うおうっ! まだ出る!」

 

 夥しい雄汁の雨が、親父さんたちの顔に噴き上がる。

 俺の乳首を舐めていた二人の顔に、びしゃびしゃと精汁がかかり、粘っこい雫が頬からどろりと垂れる。

 

 親父さんたちは互いの顔についた精液を舐めとり、さらに俺の身体中にへばりつく大量の粘液を、べったりと伸ばした舌で掬い取っていく。

 

 俺は息を切らしながら、彼らの行為を呆然と見つめるばかりだった。

 

 親父さんたちが舐め取り、口の中にたっぷりと溜めた俺の精液。

 二人がそれを、互いの口に流し合う。

 

「自分が出したもの、欲しいか?」

 口の端からどろっとした白濁液を垂らしながら、親父さんが俺の顔に唇を近づいてきた。

 

「自分の金玉が作った命の素だ。自分で味わってみたいよな。」

 松本さんもニヤニヤしながら、俺の方へと顔を寄せる。

 

 二人の接近に、俺はどうしたらいいのか、すぐにわかった。

 先ほども散々に、あの二人が自分たちの放出した雄のエキスを口移ししているのを見ていたからだ。

 

 それでも「自分の精液を飲む、口にする」ということは、なかなか信じられなかった。

 

 いや、信じられない、というのは、否定的な意味合いではない。

 あまりにも淫靡な行為であることに驚愕し、かつ性的な高揚感が湧いていたのだ。

 

 あの異様に性的な雄臭が迫ってくる。

 俺の精液を蓄えた二人の口が、俺に口を開けろと命令した。

 

 親が運んでくる餌を待つ子ツバメのように、俺は二人の前で口を開ける。

 

 三人ともに、これから起こる、雄になるための一瞬の儀式に目を輝かせる。

 

 べっとりと俺の精液を乗せた親父さんの舌が、ゆっくりと俺の口の中に入ってきた。

 舌先からドロリと俺の汁が、垂れて落ちてくる。

 同時に松本さんの精液まみれの舌が、親父さんのそれと重なるように、俺の口の中へと侵入してくる。

 

 二重に重なる生臭い舌を俺の舌が受け入れ、三つの舌が蠢きながら一つになった。

 

 そして誰のどんな体液なのか区別できぬように、誰の舌がどう動いているか分別すらできぬほどに、俺たちは一人の雄になり、三つの口の中を狂ったようにそれぞれの舌が激しく動く。

 

 喚き声、溜め息、悦楽……。

 口から口へ、精液が移動する。

 三人の吐息を連れて。

 

 それはまた、せんずりを見せ合うことで漢の仲間入りを果たした、俺に対する歓迎の印だったと思う。

 それから何時間もわたり、俺たち三人は抱き合ったまま何度となく精液を噴き出し、噴き出したものをまた口に入れ、また抱き合ったままの口移しを繰り返した。

 

 何回も、何回も、そう、何回も。

 

 

 空はいつのまにか明るさを取り戻し、冬の空気が流れ込んでいた。

 俺と親父さん、松本さんの三人は、川の字になり、素っ裸で寝ていた。

 

 俺を挟んで、両隣の親父が顔を見合わせた。

 両側から目覚めのキスをされ、俺はまた乳首や竿を握られた。

 

「坊主、男のせんずりができるようになったな。」

 

 俺はにっこりと笑って頷いた。

 

 そして二人に、高校受験が迫っていること、そのためにこの浜の村を離れ、東京に行くことなどを話した。

 二人は黙って話を聞くと、最後にぎゅっと俺を抱きしめてくれた。

 

 こうして、俺の13才の秋が終わった。

 

 

 

 あれから何年が過ぎたろう。

 中学を卒業するまで、俺は親父さんや松本さんとの逢瀬を磯の連中に知られないように注意はしながら、幾度か重ねていっていた。

 もっとも親父さんや松本さんから漏れ聞く話によると、俺以外の連中もこっそりと親父さん達からの「教育」を受けていたようでもあったのだが。

 

 俺は東京の高校に行くため、俺を男にしてくれたこの磯、この土地を離れることになった。

 親父さんの小屋にはたまの帰省のときには必ず顔を出した。

 そのときどきの快楽と快感の追求は、俺の中の「男」をよりいっそう磨いてくれた気がしている。

 

 中学を卒業する春、これが三人で過ごせるという最後の日、俺と親父さん、松本さんはそれこそ夜の更けるまで、何度も何十回も互いの汁を飛ばし合い、しごきあい、しゃぶりあい、噴き上がった雄汁を互いにすすり合った。

 最後に三人でせんずり記念として、全裸で肩を組んでる写真を撮り、思い出として、松本さんからは白い褌を、小笠原さんからは例の赤い褌(新品の奴)をもらった。

 

 俺の宝物だ。

 もちろん、お守りとして、受験にも持って行った。

 

 二人からもらった二本の褌を眺めながら、あの日のことを思い出し、せんずりに磨きがかかった。

 俺の人生にも、きっとご利益があるに違いない。

 だって、紅白だもの。

 

 なあ、あんたも、そう思わないか?