新入団員歓迎会

~俺達男性合唱団~

その2

 

訓練、その一

  

「なんで俺達上級生がおっ勃てているのか、こいつのチンポで説明してやろう。まずはお前、雄三っていうのか? 右向け右だ」
「よし、全員起立。他の一年も勃ってない奴は上級生が勃たせてやれ。みんな西口がやるようにやってみるんだ」

 

 倉田先輩のごつい右手が、突然俺のふぐりをつかみ、軽く足元へ引っ張った。そのせいでへそに届かんばかりに怒張していた俺の肉棒は、その角度を下げ、腰から直角に突き出すことになる。先輩は更に俺の尻たぶの割れ目に左手を差込み、その太い中指をぐっと俺のケツの穴に押し当ててきた。
 やわやわと前から揉みほぐす右手と、後ろからまわされた左手に、俺は倉田先輩に抱き抱えられたような格好だった。そのせいか先輩の肉棒が燃えるような熱さで、俺の右腰肉に押し付けられている。
 かろうじて自制していた他の一年生達も、先輩達のツボを得た刺激で全員勃起したようだ。ケツに添えられた指の刺激か、初めて他人に揉まれる金玉の気持ちよさからか、あちこちから快感のうめきさえ聞こえてくる。

 

「お前らの中で高校までで合唱をやっていたものは分かるだろうが、男が生の声を遠くまで響かせるためには、ケツの穴をぎゅっとしめながら声を出さんといかん。そのために一番分かりやすい方法が、お前らのチンポを勃起させようとしてみることなんだ」
「西口、お前のチンポは倉田に金玉を引っ張られて真っ直ぐ前を向いてるな。そいつを上に向かせるようにチンポに力を入れてみろ。そう勃起を太くするようにだ。歌ってるときはずっとチンポを勃起させとくんだぜ。そのときの尻の感覚を覚えるんだ。よし、やってみろ」
 俺はあくまで訓練なんだと自分に言い聞かせ、肉棒をはねあげるように力をこめた。

 

「あっ、せ、先輩。ケ、ケツがっ」
 その瞬間、俺は無様にも声をあげちまった。チンポに力をいれたとたんに、ケツの穴に触れていた倉田先輩の指を、俺の尻たぶがぎゅっとはさみこんでしまうのだ。なるほどケツの穴をしめるという感覚が、ダイレクトに伝わってくる。この感覚をよく覚えておくことが、このトレーニングの目的らしかった。

 

 毎日、朝夕五十回、発声練習のときにも最低一〇〇回はやるらしい。先輩達の肉棒が演奏前に勃ち上がったのも、この刺激を思い出していたのだとすれば、十分に納得がいくものだった。新入生もまずは五十回やってみろと太田先輩が指示を出す。
 俺も倉田先輩が数えてくれるのに会わせて数をこなし始めた。食堂のあちこちから一、二と数える先輩達の声と、金玉とケツの穴をいじられている一年生の切ないあえぎ声が響き始める。五十回をやり終えたときには、俺の肉棒のふくれあがった亀頭の割れ目から、ねっとりとした先走りが溢れだし、糸をひいて床に垂れるまでになっていた。

 

「よし、そこまで。みんな席につけ」
 太田先輩のでかい声が食堂に響いた。他の一年も、さすがに射精までいった奴はいなかったが、みな大量の先走りを垂らし息を荒げている。ここまでやられたら後はもう、射精したい、自分で一掻きすれば、いや、ふぐりを握っている先輩達の手のひらで肉棒をほんの一擦りしてもらえれば、思いっきりぶっぱなせる。それがそのときの新入団員のいつわらざる気持ちだったろう。

 

「今年の一年は根性もあるな。去年は何人かここまでで射精しちまってたぞ」
 太田団長が髭の剃り後の残る雄くさい顔をニヤリとゆがめると、先輩達がどっと笑った。
「さて、新入団員の諸君も、もうたまらん、というところだろう。しかし最初の訓練はここまでだ。次の訓練は各部屋に別れてやってもらう。一年生はまだ部屋割も決っとらんから、とりあえず、今まで金玉を握ってもらってた先輩の部屋に行け。じゃあ、いったん解散。六時にこの食堂に集合」

 

 俺が連れて行かれたのは一号室、太田、倉田両先輩との三人の共同生活になる予定の部屋だった。

 


個室にて

 

「西口、ああ雄三でいいか。さっきは皆の前に引き出してすまんかったな。なんせお前のチンポが一番元気がよかったんで、つい指名しちまったんだ。それに本当にせんずりかきはじめる度胸のある奴は、他にはいなかったしな」
 太田先輩が照れ笑いしながら、すまなさそうにあやまってくれた。

 

「先輩、そんなにあやまんないでください。俺、先輩達がチンポおっ勃てて歌ってるあの歌を聞いてて、分かったんです。これが俺がやりたかったことなんだって。ラグビーやってたのも、結局、雄同士の肉体のぶつかりあいが好きでたまんなかったんだって。チンポも痛いくらいにおっ勃ってくるし、思わず自分でせんずり始めてたのは驚いたけど。でもまあ、さすがに倉田先輩に金玉とケツの穴をいじくられたときは、やばい、出ちまう、ってあせっちまったですけどね」

 

 俺の告白に副団長の倉田先輩も、熊みたいな肉体には逆にスケベそうに見える童顔で言ってくれた。
「そう言いながら雄三もホントは去年の奴らみたいに発射したかったんだろ。俺、わざとケツいじってる方の手も動かさずにいたし、金玉しか触らなかったからな。あそこで俺が指でも動かしてたら、お前、あっという間にイっちまってたぜ。太田がやめろって言ったとき、なんでもっとやってくんないんだ、ここで終わっちゃ殺生だぜって、そんな顔してただろ」

 

「そんなに言わないでくださいよお。俺、あのとき本当にやばかったんですから。ただ出したかったっていうのは正直その通りでしたね。でもそれって、あそこにいた一年の連中は皆そうだったんじゃないんですか。他人に金玉揉まれて、ケツの穴いじられるのがあんなに感じるなんて、俺、全然知らなかったですよ」

 

 顔を赤くして弁解する俺を、太田先輩が笑いながらかばってくれる。
「そんなに恥ずかしがらなくていいぜ。最初はみんなやられてきてるんだ。俺達のときの倉田なんか、金玉握られただけでイっちまったんだからな。なんせこいつの身体、入団したときからすんげえ毛深くて雄臭かっただろう。先輩達もおもしろがって前と後ろに二人もついたんだ」
「毛だらけのケツは穴がよく見えないってんで先輩の指が突っ込まれてたし、金玉なんかでかすぎるって両手で揉まれてた。あれで出しちまわないほうがどうかしてるんだが、俺も先輩達のおっ勃ったでかいチンポや、倉田が毛深いガタイをふるわせて射精している姿を見ているだけでイキそうになってたし、まあ、人のことは言えねえわな」

 

 倉田先輩が話しを引き継ぐ。
「あんときはたまらなかったな。前についた先輩は両手で金玉を包み込んで、両方の玉を柔らかく揉みあげてくるんだぜ。ケツの方は片手の指で肛門のまわりを撫であげながら、穴に突っ込まれた指は金玉の裏側のところまで、前立腺っていうのかな、微妙に出し入れされるんだ。太田だってあれをやられたらあっという間にイッちまうぜ」

 

 今では男だけの合唱団をまとめあげている先輩達のあられもない姿を想像しているうちに、俺の肉棒は萎える間もなく、再び堅くそそり勃ってしまっていた。あぐらをかいた先輩達の股間も、当時の快感を思い出したのか図太い肉棒がむっくりといきり勃っていた。倉田先輩にいたっては肉棒の先端の一つ目が俺を睨み付けるかのように反り返っている。剥けきった亀頭からは見た目にも多量の先走りが糸を引き、剛毛に覆われた先輩のふくらはぎをぬるぬると濡らしていたのだった。