源太の精通儀式ー家族編

その1

 

SA暦659年10月第5週 水曜日

 

 僕たちのほとんどが、中等教育校の途中ぐらいで精通を経験して、ホントの意味の「大人」になっていく。精通後、持続的な射精が可能な精液の製造に肉体が取りかかると、僕たちには週に最低2回分の精液を各地域行政組織へ提供することが義務付けられる。

 提供は家や学校や職場とか、色んなところに備え付けてあるヒンメルでもいいし、公衆浴場に行ったときに提供センターでその場でイかせてもらってもいいし。コプラやヒンメル使うときには生体認証で毎回チェックされるし、登録に必要な手続きは何も無いので簡単だしね。

 コプラの使い方は保育期間に教わるし、ヒンメルの方も初等教育校高学年になると先生達が実習の時間に実際の使い方を教えてくれる。もちろんその時点では僕たちの肉体の準備がまだなので射精液の送付は不可能だけど、性感刺激は堪能出来るわけ。色んなところに備え付けてあるから、用途はしっかり知ってたほうがいいしね。

 

 基本的には「いつでもどこでも、射精した精液を回収できる」システムなんだ。このことは僕たちの社会の基盤目的である「染色体プールの質と量を進化させる」ために、絶対に欠かせないこと。

 だから「精通」=「大人になる」っていうのは、僕ら一人一人が「実質的に社会全体の存続のために担うべきことがある」ってのを自覚するってことでもあるんだ。

 もっともここらへん全部、初等教育校時代の武則先生からの受け売りなんだけどね。

 

 僕、鞍馬俊也がこの家の一員になって早や二か月。

 中等校への入学や隣保組での褌祝いも済んで、ちょっと落ち着いてきたところ。隣保での褌祝いでは20人以上の大人の人に囲まれて、それこそ何度もみんなの射精液飲まされてスゴかったんだ。

 あんな経験初めてだったんだけど、これから先、隣保での祭りや儀式始まってくと当たり前になってくんだろうな。

 

「先週から言ってた源太の精通日、明日にしようと思うんだが、みんな明日の夕方からは大丈夫かな」

 10月も最終週の水曜日の朝、そろそろ朝食を食べ終わるかなってとき、逸郎父さんが源太兄さんとちょっと話してて、みんなに言った。

 

「ああ、いよいよか。学校で失敗しないよう、ノジコン、ちゃんとやっとけよ」

「うん、剛健教授からもう何日か前から僕が精通迎えそうってのはみんなに言ってくれてるので、大丈夫だと思う。やっぱり父さん達に最初はイかせてほしいし、精通早かった奴らも、その後に僕らがイかせても、やっぱり家族やホームの先生達に最初にヤってもらったのが一番すごかったって言ってるしね」

 実雄父さんの声かけに、源太兄さんが答える。

 

 源太兄さんは僕も通ってる中等教育校の3回生で2つ上の20歳。

 兄さんの話だと同じ学年にもう何人か精通済ませた同級生がいるらしくって、その人達のは教授やみんなで休み時間とかにイかせてあげたりするそう。やっぱり精通後しばらくは回数も量も半端じゃなくて、昼間だけでも30回近くイくこともあるって。

 中等校からは校内にもヒンメルがたくさんあるんだけど、一人一人の机と椅子にも標準装備されてるんだ。

 実際の肉茎受け入れは精通済んでからって決まってるので、僕みたいに入学した時点ではまだまだ先になるけど、肛門拡張の予備訓練は始まるのでディルドセットもされてるしね。

 もちろん初等校からの心理鍛錬で、僕たちみんな勃起制御も教わってる。

 それでもさすがに精通直後の時期だけは射精欲求が大きいみたいで、教授達も大目に見てくれてるって話し。通常授業中にどうしてもおさまりきかなくなったときとか、ヒンメル使えば2分もかからずイけるので、自分でヤる分は大丈夫ってことだった。

 肉体訓練の授業とかだと、教授含めみんなでイかせてくれるらしいしね。

 

 源太兄さん、昨日のハル検で確定診断出たみたい。

 僕たちが導尿機(コプラ)で排泄する度に、毎回微量ホルモンとか疾病マーカーとかの定量検査が行われてる。特に精通前の源太兄さんは、対象ホルモンの分泌量細かく見てもらってて、「そろそろだ」とか「もういつでも」ってなったときには衛生局からすぐに知らせが入る。

 中等校では生活・衛生担当の教授が、衛生局から学生一人一人について性腺刺激ホルモンや精巣上体、精嚢の発育変化のフィードバック受けてる。「そろそろかな」ってことになったら、該当学生に不用意に射精しないよう注意してくれるみたい。

 兄さん自身も学校で教わった儀式口上とか練習してたし、僕との口唇接交や家族でじゃれあってるときも「なんかヤバいかも」とか最近増えてきてたので、自覚はあったはずなんだ。

 

「先週ぐらいから剛健教授に「そろそろだろうから、寝る時にはノジコンしっかりセットしとけよ」って言われてたんだ。で、昨日、衛生局から連絡来て……。教授と逸郎父さんに相談したんだけど、みんなの休み前がいいだろうって、明日にしようと思って」

「お前が好きな日を選んでいいんだから、恐縮する必要は無いぞ。なんせ、一生に一回しか経験出来ないんだから、やり方もなにもかも、自分で一番感じると思うように決めていいしな」

 逸郎父さんの返事に、伍三郎父さんが自分のときを思い出したのか、すごくスケベな顔でにやにやしながら応じてた。

「そうそう、俺なんて確か検査結果出てから三日溜めてて、初日はAGRの連中に50回はイかせてもらったぞ。イッてもイッても、チンポがおっ勃ったまま萎えなくてな。何度イッてもイきたりないっていうか、金玉の底からどんどん汁が湧いて出てくる感じだったなあ」

 一日に50回の射精ってどんなだろうって思ったけど、精通当月の射精回数って確か日平均28回ぐらいだっから、それより多い少ない人がたくさんいるワケで、伍三郎父さんの話もまんざら自慢だけってワケじゃなさそうだ。

 

「源太、お前は最初、どうやってイきたいんだ? お前がホントの大人の仲間入りをする日だ。父さん達をどう使ってくれてもかまわんぞ」

 逸郎父さん、やっぱり家長の貫禄で、源太兄さんに尋ねてる。

 

「教授や終わった奴からやり方聞いたりしてたんだけど・・・。地味かもしんないけど、やっぱり一等最初は自分で扱いてイけるといいなって。一発出した後は、手指と口唇で父さん達とまずは一人ずつ、じっくりヤれればって思うんだ」

「おう、オーソドックスな遣り方だが、自分で扱くってのがせんずりの一番の醍醐味だしな。二発目からは「人の手で扱かれてイく、しゃぶられながらイく」って独自の快感を別に味わえるし、いいと思うぞ。バックと初回の登録はどうする?」

「登録の方は父さん達一回りした後、俊也に扱きとしゃぶりあげでイかせてほしいんだ。アクセント、って考えたら失礼かもしんないけど。肛門接交の方は2週目からやれればいいかなあって思ってる」

「6発目で登録か。まあそんなもんだろうな。初日は30回は軽くイくだろうから・・・」

 

 ここでの登録っていうのは、ヒンメル射精での衛生局への精液登録のこと。精通日は何十回も射精することになるけど、普通はやっぱりその日のうちにヒンメル使って初回登録するのが当たり前みたい。

 精通儀礼では僕みたいな精通前の家族とかAGRのメンバーは蚊帳の外に置かれるはずなんだけど、源太兄さん、すごく気を遣ってくれてる。父さん達とは互いに出し合うので、僕とのときの射精で登録しようってことなんだ。

 僕が手指と口腔接交でイく寸前まで持っていって、最後は登録用にヒンメルで射精するってことになりそう。

 兄さんの人生最初の提供を手伝わせてもらうわけで、僕もちょっとだけど記念に残るってことになるよね。

 

 バックは文字通り肛門接交のことだけど、入れる入れられるだけなら中等からは授業でも肉体訓練あるので、源太兄さんももちろんディルド貫通は経験済み。ここではあくまで対人の「相手のケツにチンポを入れる」「入れた状態で射精する」「相手のチンポをケツに入れてもらう」「入れられた状態で射精する」ってこと。

 僕ももう基礎学習は始まってるので、ディルド挿入受け入れそのものはみんなとやってるけど、自分や相手の射精が伴わないのでその分の快感や一体感はまだ分かんないしね。

 単純に計算して、最初のせんずり、父さん達との相互口腔唇接交での射精、僕との精液登録、父さん達との肛門接交能動時射精、肛門接交受動時射精って考えると、家族儀礼内だけでも最低14回の射精ってことになる。

 父さん達はその時点でも3回ずつだから、もっともっと、まだまだって感じになりそうかな。その後はもう、組んず解れつって感じになるだろうから、やっぱり朝までコースになるんだと思う。

 

「ウチでの精通儀式は明日として、近所の人達へのお披露目はいつ頃になりそうですか、逸郎兄さん」

 実雄父さんがブランをポリポリやりながら、逸郎父さんに聞いてきた。

 

「源太の学校の教授とも昨日話したんだが、みなの休みの都合もあるだろうし、今のところ来週の木曜の夜から金曜日にやろうかと思ってるがな。隣保組長には今日にも話しておくが、前からそろそろって話はしてたので、たぶん大丈夫だろう。みなも来週の木曜金曜は大丈夫かな」

「家族儀礼の分についてはいつでも勤務調整してもらえるので、大丈夫ですよ」

 衛生局勤務の雄太父さんは出勤曜日が変動したり夜勤とかあるので心配だけど、家族持ちには優先権があるので大丈夫みたい。

 

「この1年は俊也のおかげで曜日変更も加勤も無しですからね、俺達」

 実雄父さんと伍三郎父さんは同じ勤務先なので都合がいい。この一年は僕の家族加入で週末はきちんと休みになるそうで、ここらへんは逸郎父さんも同じなのかな。

「よし、なら隣保は来週木曜の夜からってことで進めるぞ。俊也は隣保の方は参加出来んので、悪いが留守番だな。FLでずっと後追いしててもいいが、父さん達も金曜の夜まで戻らんと思うから、家で一人が嫌なら学校の友達んところとか先生達のとことかに泊まってもかまわんぞ」

「はい、残念だけどね。その日の予定、教授に聞いてみておきます」

 

 精通後は隣保のお祭りとか季節行事、保全隊と一緒にやる地域整備の役割も分担することになるし、いわゆる「一人前」に扱われることになる。そのために地域の人達にも「こいつが大人になりました、ひとつよろしく」ってお披露目があるんだ。

 地域によって色々違うところもあるけど、このあたりでは公衆浴場で隣保の人達全員集まって、じっくり一晩かけてやるんだよね。僕はまだ学校でも習ってないので詳しい式の次第とかは分かんないんだけど、家族での奴よりは人数多い分、すごいことになるみたい。

 この儀式、たとえ家族でも精通前の僕とかは参加出来ないので、みんなが出払っちゃうと家に1人になっちゃうんだ。

 さすがに寂しいし、他の家族加入した奴とかAGR入ってる友達のとことかも考えたけど、誠豪教授のとこ泊めてもらってもいいかなと思って、逸郎父さんには返事しておいた。FL見ながら教授と教授の御家族のをしゃぶらせてもらうとかも楽しいよね。

 

「家族内も隣保も衛生局には本人の源太と逸郎兄さんから伝えることになるけど、雄太兄さんからも一言言っといてもらったが良くないですか? やっぱり同じ職場の人に環境制御お願いすることになるだろうし・・・」

「気を使ってくれて悪いな。局でも話題になってるし、ここの地区では4年ぶりだから派手にヤるつもりじゃないかな」

 

 実雄父さんの質問に雄太父さんが珍しく笑いながら答えてる。

 雄太父さん、普段はなんか真面目というか、逸郎父さんみたいに「がはは」って笑う感じとは違うんだけど、色事のことになるとかなり積極的なんだ。逸郎父さんとの接交は被嗜虐指向のプレイもすごくって、見てるだけでいやらしさが伝わってくる。

 仕事の方は地域衛生局勤務の上級研究員で、主に若年者育成プランの構築に関わってるって話し。今回の精通儀礼みたいなときには、衛生局からの場内環境やノジコン通した参加者の各種内分泌コントロールあるので、実雄父さんが言ったのはそのあたりのことみたい。

 家族の時にはやろうと思えば自分達でのノジコン設定や薬剤設定でもことは足りるんだけど、今回はどうするんだろう?

 隣保のときには何十人もの人と一斉にヤることになるわけで、源太兄さん一人に色々集中させるためには一括コントロールは理にかなってる。賦活剤や興奮剤の噴霧拡散コントロールも支局でやってくれるみたいで、家族内儀礼よりは衛生局の関わり具合も高くなるんだよね。

 

 

SA暦659年10月第5週 木曜日

 

「よし、じゃあ早速始めようか。まだ夕方早いが、精通の日ってのはイってもイってもイきたりないって思うはずだからな。俺とか雄太とかは、最後はダウンしちまうかもしれんから、実雄と伍三郎に俊也はがんばってつきあってやれよ」

 

 逸郎父さんのしきりで、奥の布団しきつめた部屋にみんなで移動した。

 どの「家」でもそうだと思うけど、ここらへんの家の造りでは一番奥の15畳の部屋をやり部屋にしてるみたい。今日はもう畳10畳分ぐらいの布団が敷いてあって、大人連中6、7人がどんなに転がっても大丈夫な感じ。

 

「最初の射精のときは、我慢しなくていいからな。初めてだから、変な感じ、怖い感じがするかもしれんが、身体が感じるままに快感に逆らわないようにしろ。たぶん、小便が出る、みたいな感じになるが、大丈夫だからな」

 一番年の近い伍三郎父さんが、しっかりアドバイスしてる。先生達や教授、父さん達の射精をそれこそ何百回も見てきてるはずの源太兄さんだけど、やっぱり「自分が」ってのは初めてだしね。

 

「姿勢もどんなでもいいぞ。利き腕との関係もあるので、横向き、仰向け、うつぶせで尻だけ上げて扱くってのも気持ちいいぞ」

 実雄父さんはちょっと心配そう。

「初回はホントにあっという間にイくだろうから、最初からイきたい体位を取っとくほうが安心だしな」

 雄太父さん、さすがにアドバイスが具体的。

 

「これも普通だと思うけど、仰向けで扱いてイケればって思ってる。贅沢かもしんないけど、父さん達のせんずり見ながら、全員の雄汁を身体にかけてもらえるといいかなって。父さん達の汁浴びながらイケたら、最高って思うんだけど」

「おお、それいいな。俺達も最初から楽しませてもらえるし、4人分の精液浴びた源太が汁噴き上げるってのも、すげえやらしくって、いいぞ」

 伍三郎父さんが言うと、なんでもいやらしく聞こえるのは気のせいなのかな?

「よし、じゃあそれで決まりだな。まずは4人で源太を取り囲んでチンポ以外の全身を嬲り倒す。源太がイく寸前になったら、俺達は膝立ちでせんずりやろうや。イくときはみな、源太にぶっかけろよ。源太は俺達の汁使って、自分のチンポを扱き上げろ。匂いとぬめりで、最高の精通にしろよ」

 やっぱり最後は逸郎父さんのしきりでやり方が決定。聞いてる僕のチンポも、がちがちにおっ勃つ内容だ。

 

 人生最初の射精を父さん達みたいな逞しい男に囲まれてイけるってのは、やっぱり気持ちいいことだと思うし、これから先の社会全体の遺伝子プールの構築に実際に参加できるようになるっていうのも、すごく「大人になる」実感がわくことだと思う。

 学校の教授達からは「早い遅いは関係ないぞ」って言われてるんだけど、やっぱりちょっとでも早く経験したいって思いも捨てきれないよね。

 

「よし、口上後の最初の射精は全員で盛り上げるぞ。雄太は顔に跨がってチンポをしゃぶらせてやれ。実雄と伍三郎は両方の胸と腕、腋から腹を刺激しろ。俺が玉とケツをじっくりいじってやるからな。源太は雄太のチンポをしゃぶらせてもらいながら、実雄と伍三郎のチンポを両手で扱け。俊也は俺の後ろに回って源太の足を愛撫しろ。指や足裏をじっくり舐め上げるとかなりキくからな。5分もヤれば源太も限界になるだろうから、みんな源太の周り取り囲んでセンズリをかくぞ。源太は俺達が射精する寸前から扱きはじめろ。俺達全員が汁を源太にぶっかけるんで、その汁を体中に塗りたくりながらイけばいい。みんな、用意はいいな」

「応、大丈夫です」

 逸郎父さんの細かな指示をもう一度確認し、父さん達がみな源太兄さんの回りに集まる。

 

「それじゃあ、始めるか」

 逸郎父さんの仕切りで源太兄さんが部屋の真ん中に移動する。兄さん、父さん達に礼をつくした後、一人立ち上がった。

 源太兄さんの全身毛深い身体に、真っ白い褌がすごく似合ってる。

 我が家の中だと実雄父さんの次に大きいし、体重ももう雄太父さんや伍三郎父さんより重いわけで、もうホントに一人前の「雄」って感じなんだ。

 たぶん今日は学校でもずっと勃ちっぱなしだったに違いないし、先走りで透けるほどの前布が、睾丸とチンポの形をむっくりと描きだしてる。

 

「本日ここに鞍馬源太、生まれて初の精を通させていただきたく、逸郎、雄太、実雄、伍三郎父上方にお願いするものなり」

「応、我ら鞍馬家一同、源太の精を通し、成人の仲間入りを果たさせん。知と血の共有と継承を、源太とともに分かち合わん」

 

 内輪の儀式だから、あんまり形式張らずにいいとは思うけど、そこはやっぱりけじめってことで、僕の家族加入のときと同じように源太兄さんと父さん達の儀礼口上のかけあいから始まった。

 実際にはどんなふうにイくか、順番や内容もその家族やGRでそれぞれなので、精通のときの口上は儀式の最初だけが決まってる。

 

 部屋の中央で源太兄さんがゆっくりと褌を外す。毛深い肉体が真っ白い敷布の上に横たわった。

 臍まで届きそうな肉棒の先端から先走りがとろとろと流れ落ちて、兄さんの腹の肉を濡らしてる。腹面計測でも24cmを越えてる源太兄さんのチンポは、根本直径も58mm、亀頭冠直径で65mmと、片手では握りきれない太さでびくびくとしゃくり上げてる。

 扱いてしまうとあっという間にイってしまうと分かってるのか、源太兄さん、自分でも胸や腹をさすったりして気をまぎらわしてるに違いなかった。

 

 最初は雄太父さんがギンギンに勃ち上がった逸物をなんとか下向きに抑えながら、源太兄さんの頭側から膝を進める。待ち焦がれたような目つきで眺めていた兄さんが、ぶっくりと膨らんだ亀頭を口にすると、雄太父さんの顔が快感に歪んだ。

 続いて実雄父さん、伍三郎父さんが兄さんの腕を取り、これも先走りでずるずるの肉棒を握らせる。源太兄さんのお椀を伏せたような胸に顔を寄せると、実雄父さんは優しく舌でころころと乳首を転がしはじめ、伍三郎父さんは少し強めに歯を当ててるようだ。

 雄太父さんのを喉奥までくわえ込んでる源太兄さんの口から、粘膜と唾液が触れあう音が響く。

 逸郎父さんは源太兄さんの大きく開いた足の間にどっかりと腰を下ろす。僕も父さんの後ろについて源太兄さんの左足を抱え上げた。

 

「んっ、むっ、むぐっ」

 雄太父さんの肉茎を咥えこんだ源太兄さんが、くぐもった呻き声を上げた。

 逸郎父さんが兄さんの金玉をオイルをたっぷり取った手の平で柔らかく揉み上げ始めたんだ。兄さんの分厚くしまったケツの間にも逸郎父さんの毛深い右手の指が入り込み、入口をゆるゆるとなで回してるようだった。

 

 兄さん、扱く前から先走りが溢れるように流れ出している自分のチンポを、ようやく握りしめた。

 たぶん、もうイきそうになってるんだろう。せんずりで扱くはずの右手が逆に竿と亀頭を握り込んで、イくのを我慢しようとしてるのが目に見て分かる。

 生まれて初めての射精だし、簡単にイきたくないって兄さんの思いがすごく伝わってきた。

 

 逸郎父さんの目配せで、父さん達が一斉に源太兄さんの性感を刺激にかかった。

 雄太父さんはもうイきそうになったのか、口唇肉茎接交から口唇対接交に切り替えて源太兄さんと舌を絡めてる。乳首を責めてる実雄父さん、伍三郎父さんもお互い阿吽の呼吸で強弱つけた刺激してるみたいで、兄さんの喘ぎ声もどんどん大きくなっていった。

 僕も反り返ろうとする兄さんの足指を、一本一本丁寧にしゃぶっていく。性技実習でも習ったけど、興奮すると全身の性感度がアップするから、これ、けっこう効くんだよね。

 

 もちろん今日の儀式も衛生局には通達してあるし、雄太父さんが調整依頼して室内には扇情興奮剤と表層神経興奮剤の両方が噴霧されてる。

 僕の加入儀礼のときには精通まだの僕がメインだったのでクリアだったけど、対象者が精通者になる源太兄さんだと、それこそ結構な量が出てるはずだった。

 これって頭のてっぺんから全身にかーって熱感が走りながら皮膚感覚がすごく敏感になってきて、ちょっと触られただけでも声が上がってしまうぐらいキいてくるんだ。

 部屋の儀式結界内への空間噴霧だから、源太兄さんだけじゃ無くて父さん達や僕も、互いの肌を絡ませてるだけでどうしようも無いほど興奮してる。

 父さん達や源太兄さんにはたぶん精液生産能を上げるノディコントロールもしてあると思うけど、こればっかりは僕にはまだ分かんないんだよね。

 

「父さんっ、俺っ、もう、もう、イきそうっ、イきそうですっ!」

 父さん達の刺激が始まって5分も経たないんだけど、兄さん、そろそろ限界が来たみたいだ。

 

「よし、みんなっ、源太に雄汁ぶっかけるぞっ!」

 逸郎父さんの合図で他の父さん達も一斉に愛撫を中断して立ち膝になり、がちがちに勃ち上がった自分の肉棒を扱きだした。

 

「源太、もう少しだけ我慢しろっ! 俺も、イくっ、イくぞっ!」

 やっぱり一番若い伍三郎父さんが最初だった。

 最初の一撃は源太兄さんの身体を飛び越えて、びしゃびしゃと向こう側の実雄父さんの腹にかかる。二度三度と繰り返す発射のたびに、大量の雄汁が源太兄さんの胸から腹を白く染めていく。

 

「イくぞっ、イくぞっ、イくっ」

「俺も、イくっ! イくっ!」

「源太も、イけよっ、イけっ!」

 他の父さん達も次々に源太兄さんの身体に雄汁をまき散らす。

 雄太父さんの放った汁は、源太兄さんの顔に見事に命中し、たまらない匂いで刺激する。逸郎父さんは源太兄さんのチンポの上に大量の汁をぶちまけた。

 

 父さん達のすごい射精を目の当たりにした兄さん、もう寸前みたい。

 二抱えもありそうな太股をぐっと折り込み、のけぞるように腰を突き出す。高く持ち上がった股間から腹肉に張り付くように勃ち上がったチンポを、兄さんの右手が勢いよく擦り上げる。

 

 その瞬間、兄さんの腰の動きが止まった。

 

「父さんっ、俊也っ、お、俺っ、イくっ、イくよっ! 出るっ! 出ちまうっ! ああっ、ダメだっ! イくっ! イくっーー!!」

 発射の瞬間のよがり声をあげる源太兄さんの先端から、粘った大量の汁が勢いよく飛び出した。

 

「あっ、あがあっ、気持ちいいっ! 汁がっ、汁が出てっ、気持ちいいっ!」 

 最初の律動分は頭を軽く越え、雄太父さんの胸に飛び散った。二段三段と続く発射で源太兄さんの顔、胸、腹が自分自身の雄汁で白くコーティングされていく。

 生まれて初めて体外に巻き散らかされた兄さんの雄汁は、部屋中に漂う興奮剤にも負けないくらいの、ホントに濃厚な雄の匂いを漂わせていった。