雄渾寮の四季

その3

 

新歓コンパ

 

 新入生歓迎コンパ、略して新歓コンパ。これ、どこのサークルでもありますよね?
 まあ、右も左も分からないで入ってきた一回生に酒を飲ませて・・・、ってのが大抵の部で行われてると思うんですが、こればっかりは体育会も文化系でも中身はそう変わらないッス。
 結局、酒飲まされて、自己紹介させられて・・・って感じになるのは普通なんスが、ウチの団のありがたいところは新入生を「つぶす」って感じにはならないとこなんスね。もっとも男ばっかりの団ッスから、どうしても下ネタに行っちまうのは仕方の無いことなんスけど・・・。

 

 俺達の団では、新歓に限らずほとんどのコンパは寮のホールで行われます。
 元は食堂も兼ねてて一応体育館みたいにステージもあるので、普段はメインの練習場にもなってるワケッス。ステージにはグランドピアノ、練習室にはスタンドピアノが置いてあるッス。それに筋トレ用のマシンとかが一緒に並んでる風景ってのは、他の人から見るとちょっと不思議かもしんないスね。
 和室会議とかに使う座卓がずらっと並べられて、座布団が敷き詰められると、そこはもう宴会場ッス。テーブルは2列で結構ゆとり持って座れるのは、団員の図体がみなデカいっつーのもあるンスが、やっぱりその他色々「芸」をやらされるためのスペース確保って意味合いもあるみたいッス。
 まあ、新歓コンパっつっても実際には4月の終わり方ぐらいにあるので、入団からすると一ヶ月近く経っちまってるンスね。ですから、先輩方も俺達の顔覚えてくださってるワケで、特別なもんって感じでもなくなっちまってます。部屋で飲んだりする機会も多かったり、パート毎に集まっての酒盛りもやってるので、俺達一回生もコンパそのものにだんだん慣れてきちまってますしね。

 

 雄魂寮では常日頃から団員は素っ裸で過ごしてるワケッスけど、コンパとかの前にはみんな風呂に入ってさっぱりするのが習わしになってるッス。
 もちろん宴会の最中にあるだろうアレやコレやのためでもあるんでしょうが、俺も湯上がりのさっぱりした気持ちで歌ったりナニやったりする方がいいと思ってるッス。
 先輩方がにやにやスケベそうに笑いながら「一年坊主はチンポ、よく洗っとけよ」とか言うぐらいッスから、すんごいことになるのは間違いないことなんスけどね。
 パート練習の後の風呂とかだと違ってくるんスが、こういうときはいくつかの部屋毎に風呂を使うので、トップテナーからセカンドテナー、バリトン、ベースまで男声合唱の4パートすべてが揃うことになるんス。
 ケツ穴締めの検査とかでケツやチンポいじられてるときは別なんスが、ゆっくり風呂に浸かってるときとかだと、誰かが歌い出すとみんなでハモって結構いい気分になれるッス。風呂場ってどこもそうだと思うんスが、音が反響してすごく気持ちいいことになるんスよね。
 で、全員が風呂も済ませると二回生の先輩方が色々準備して、いよいよ新歓コンパの始まりになるってワケッス。

 

 最初はやっぱり合唱団らしく、乾杯も歌で始まるンス。

 

 となると、前回のハナシ覚えてもらってれば、俺達団員のチンポが歌う前のケツ穴締める訓練で、ギンギンにおっ勃っちまうことはみなさんもご存じッスよね。宴会の始まりからこの状態ッスから、後はもう推して知るべしって感じになっちまうッス。
 団長兼指揮者の三回生の太田先輩からちょっと挨拶があって、合唱に入るんス。
 ここでの歌は「乾杯の歌」っていう、まあそのまんまの名前で、それでも結構有名な歌をやるンス。
 節回しの途中で「盃を取れ、さあ卓を叩け!」ってバンバン机を叩いて勢いを上げるところがあって、すんげえカッコいいッスよ。コップやジョッキ持って、大きく身体揺らしながら歌うんスけど、なんだかみんな、ホントに「一つになってる」って感じがして、いい気分になれる歌ッスね。

 

 乾杯も済んでしばらくは、わいわいがやがや、飲んで喰ってって感じッス。全員が素っ裸ってとこを除けば、ここらへんは普通の学生コンパと大して変わんないスね。
 やっぱりガタイのいい連中が集まってるワケッスから、食べる量もハンパじゃ無いですし、1時間ぐらいはまさに飲めや歌えや状態だったッス。そんなこんなで、結構みんないい調子になってきたときに、三回生の太田団長が声をかけたんスね。

 

「そろそろみんな腹も一杯になったと思う。一回生が入団して一ヶ月、ここらへんで新入生の諸君に、我が団に入団しての成果を見せてもらおうと思うが、どうかな?」って。
 二回生以上の先輩方、団長が話し終わるやいなや、「待ってました!」って大騒ぎなんです。毎年恒例の新入生がくぐり抜けなきゃならない儀式が、これから始まるってワケなんスね。

 

 俺達一回生、入団しての一ヶ月近く、それこそ毎日毎日、何回も何十回も繰り返して「団歌」を歌い、覚えてきたワケッス。
 もちろんこの前話した通り、寮での「団歌指導」で自分のチンポをシゴきながら歌って雄汁噴き上げさせられるワケッスから、この新歓コンパの時期ぐらいには団歌を歌うだけでチンポの先っぽから先汁垂らすほどになっちまってるんスね。
 で、この新歓コンパではこの団歌を一回生全員で歌って、この間の練習の成果を先輩方に見ていただこうってことになってるんス。
 普段の団歌指導では、自分でチンポをシゴきながらってことになるんスが、この新歓コンパでは、なんと二回生の先輩方が俺達一回生のチンポを握ってくださるんですね。
 先輩方が、俺達一番下級生のチンポを握ってくださるだけでもありがたいことなんです。
 ですから歌い終わる時に一斉に射精するための「シゴき」は、先輩方の手をわずらわせることなんて出来ないワケッス。先輩方が作った手のひらの輪っか、文字通りの「手マンコ・指マンコ」の中にチンポ突っ込んで、俺達一回生が自分の腰の前後運動でイくって寸法になってるんスね。

 

「一回生は全員、前に一列に並んで両手を腰の後ろで組め。同じパートの二回生は後輩連中のチンポ、しっかり握ってやれよ」
 太田団長が指示を出すと、いよいよ儀式の始まりってワケッス。
 一回生がずらっと並ぶと、二回生の先輩方が、後ろに寄り添うように俺達一人一人に付いてくださったんです。最初はトップテナーの奴等から自己紹介を順番にやっていって、ついに俺の番になったッス。
 団長から名前呼ばれて、俺「押忍ッ!」って気合い入れたッス。

 

「工学部、土木専攻、坂口浩治ッス。ベースやってます。大岳先輩に気合い入れてもらいます。お願いします!」
「おう、しっかり握ってやるから、気合い入れろよ!」
 全員の前で大声で自己紹介した俺、他のみんながやってたように足をぐっと開いて、両手を後ろに回して背中で組んだッス。これ、もう全身を先輩方にお任せしますっていう、格好のポーズなんスよね。
 この時点で結構飲まされてるので正直ふらつきそうになってたんスが、そんな無様な格好見せちゃ怒鳴られると思って、俺、何とか踏ん張ってたんです。大岳先輩、そんな俺の気合いが伝わったのか、後ろからがっしりと支えてくれるんです。
 先輩、耳元で「握るぞ」って一言囁くと、俺のチンポ、そのでかい右腕でぐっと握ってきたんス。

 

 もちろんシゴくのは禁止ッス。それでもチンポを柔らかく握り包まれ、100キロを超す大岳先輩に後ろからのし掛かられたら、俺、それだけでイきそうなぐらいなんです。
 しかも、先輩のぶっとい二の腕が、俺の胸や下腹、金玉をやわやわとまさぐったりしてきたら、歌い終わるまでなんてとても保たない、って思っちまいました。
 その上、腰の後ろで組んでる俺の両手に、先輩のぶっといチンポがぐりぐり押しつけられて、それも俺の昂奮を誘うんスよね。
 ちらっと横を見ると、他の連中も全員、先輩方に抱きかかえられるような姿でおっ勃ったチンポを握られてるんス。
 みなさんも経験あると思うんスが、同じセンズリ扱き上げるんでも自分以外の他人に握られるとすんげえ気持ちがいいってのは、ある意味男だったら当たり前のことなんスよね。

 

「全員、用意はいいか? 一回生はイきそうになったら二回生に金玉を絞ってもらって何とかコントロールしろよ。二回生の方も歌い終わる前に勝手に自分が握ってる奴がイッちまったら、後でヤキ入れるからな」
「押忍ッ!」
 素っ裸の野郎どもが、一斉に吼えるようにして応えたッス。
「一回生の連中はリズムは1で行けよ。いつものくせでリズム2や3でやるとあっという間にイッちまうからな。後ろの二回生は握り具合でコントロールしてやれ」
 リズム1っていうのは歌の拍子を一つ刻む毎にチンポを一回シゴくっていう、俺達の団特有の表現なんスね。
 いつもの団歌指導のときみたいに自分でヤるときには、俺はリズム2ぐらいがちょうどいいんス。でも今日みたいに憧れの先輩に自分のチンポ握られてるだけでイッちまいそうになってる一回生がリズム2や3で歌ったら、それこそ一番も終わらないウチにあっという間にイッちまいます。
 そんな俺達に気をつかっていただいた団長の温情から出たセリフだったんスね、これ。

 

「もし途中でイきそうになったら、俺のチンポ、つぶすぐらいの気持ちで握りしめろ」
 団長の言葉を受けてか、大岳先輩が俺の耳元で囁いたッス。
 二回生の先輩方は、俺達一回生を抱きかかえてる状態ッスから、未熟な俺達がイきそうな気配は全身で感じ取れるワケッス。それでも一瞬の遅れが命取りになるワケッスから、俺達からも昂奮のあまりイきそうなときには合図を送れってことなんスね。
 自分が握ってるチンポが、曲の終わりを待たずに汁飛ばすことにでもなったら、まさに指導監督不足ってことで三・四回生の先輩方からヤキ入れられるみたいッス。
 俺達のせいで二回生の先輩方にそんな恥かかすわけにはいかないッスから、一回生も団長の言葉聞いて、ますます気合い入れたッス。
 逆にイきそうになったら、金玉をおそらく気絶しそうなくらい絞られるってのも、今の団長のセリフから想像出来ることなんスよね。
 俺、大岳先輩のぶっとい逸物を後ろ手に握って、小声で「押忍ッ」って応えたっス。

 

「Singe, wem Gesang gegeben in dem deutschen Dichterwald!・・・ 」
 いよいよ俺達一回生による団歌の合唱が始まりました。
 一斉に12人の雄達が腰を振り出します。拍子を一回刻むごとに先輩方の指マンコに、ギンギンにおっ勃ったチンポが突っ込まれるワケッス。
 端から見ると噴き出しそうになるくらいの滑稽な格好かもしれないッスけど、やってる俺達にしてみたら真剣そのものの動きなんです。
 普段から団歌聞いただけで先走りが流れ出すようになっちまってる俺達ッス。
 そんな連中が憧れの先輩方にがっしりと抱かれて、勃起したチンポを握られてるワケッスから、もうそれだけでイッちまいそうになるってのは当然なんスね。
 俺も一番の途中で大岳先輩のチンポ、ぎゅっと握って限界を伝えました。

 

 その途端、俺、肉体を「く」の字に曲げちまってたと思います。
 さすがに歌ってる最中だったので、声を上げるのはなんとか根性で押しとどめたッス。それでも、金玉から脳髄まで響くほどの痛みが全身を駆けめぐったんッス。
 俺が先輩のチンポを握りしめて、「イきそう」って合図を送った瞬間、先輩の左手がふぐりに包まれた俺の金玉を、万力で挟みこむように握りつぶしたんッスね。
 先輩も去年の経験から、ちっとやそっとの痛みでは押しとどめられない程の昂奮が俺達一回生を襲ってるってことが分かってくださってるんス。汁、噴き上げる寸前まで昂ぶってる雄にストップをかけるには、大岳先輩がやったように、それこそすんげえ力で金玉をつぶすしかないんスね。
 その痛みのおかげで、俺、なんとか堪えることが出来たッス。
 周りを見る余裕なんかそんなにあるワケじゃないんスが、たまにやっぱりぐっと肉体を丸めるように先輩に抱かれてる奴がいるところを見ると、金玉絞られてるのは俺だけじゃないんだと思って、ちょっとだけホッとしたところもあったッス。

 

「ausgestreuet ist der Samen, der Samen,・・・」
 だんだんと団歌もクライマックスに近づいてきます。一番の歌詞の最後のところが「出るザーメン」って聞こえるのが普段だと笑えるとこなんですが、さすがに今日ばかりはそれどころじゃないほど、皆、切羽詰まってるのが分かるッス。
 アルコールで火照った雄の肉体が、全員で歌う一体感と下半身から立ち昇る欲望に汗だくになってるッス。一回生を抱きかかえるように密着している先輩方のチンポも、俺達の後ろ手に握られて二回りはぶっとくなっちまってます。首筋にかかる大岳先輩の吐息がすんげえ切なく肉体中に響くンッス。
 歌い終わりの最後のフレーズ、その瞬間に全員が雄汁をぶっ放すために、一回生と二回生がそれこそ一心同体になって腰と手のひらを蠢かしているんスね。
 憧れの大岳先輩に、チンポとふぐりを握りしめられてるだけでもすんげえ快感ッス。先輩、俺が腰を前に突き出すときには少しだけ握りをゆるめ、引くときにはくっと手のひらを絞ってくれるんス。
 これって、自分でセンズリ掻くときの微妙な動きと同じなんスね。
 流れ出した先走りが先輩の掌にぬめり、合唱してる俺達一回生の下半身から、くちゅくちゅと卑猥な伴奏が聞こえるッス。時折ぬめる潤滑油を補給するためか、大岳先輩の指先が膨らみきった亀頭を撫で回し、その度に俺、腰が引けそうな快感を味わってるんス。
 まさに同じ男同士だから分かる、「ツボ」が刺激されてるんスね。
 一回一回、先輩の手マンコにチンポを突っ込む度に、曲の終わりに近づいていくんスが、俺、心のどこかでこのすんげえ快感がずっと続くことさえ願ってたぐらいッス。

 

「・・・webt und raucht der deutschen Gott!!!」
「ぐあっ! あっ! イきますっ! イくッ! イくっ!」
「イけっ、イけっ! ぶっ放せッ!」
 ついに曲が終わる、最後の瞬間を迎えました。
 歌い終わったそのとき、ホール中を揺るがすような雄叫びが上がったんス。
 もちろん俺も最後の最後に盛大に汁を飛ばすため、チンポを大岳先輩の手に突っ込んだッス。先輩、最後のこの瞬間だけは手首を上下に動かして俺の射精を助けてくれたッス。
 堪えに堪えて、溜めに溜めた雄汁が、12本の肉竿から噴き出る様はそれはもう壮観ッス。俺達一回生の気合いも十分でしたし、二回生の先輩方のコントロールも息がぴったりあって、全員がうまくイくことが出来たッス。
 そのときの俺達、もちろん全身を震わすほどのすんげえ快感を味わってたッス。それだけでなく、別の部分では一回生全体の連帯感を感じてたのも正直なところッス。
 みんなで協力して一つのことをやり遂げることが出来た。まさにそれを全身を使って味あわせてくれるのが、この団歌合唱って奴だったんスね。

 

「一回生の諸君の団歌合唱、見事だった。二回生もよく一回生をコントロールしたな。ここ何年かでも一番の出来だったと思う。一回生はこれにおごることなく精進し、これからの団を担う二回生とともに頑張っていってほしい」
「押忍ッ!」
 太田団長からのお褒めの言葉には、一回生も二回生もすんごく感動したッス。
 上の先輩方も俺達に惜しみない拍手をくださって、一回生の中には、ちと涙ぐんでる奴さえいるぐらいだったッス。こういうの、他の体育会系とかには無い、俺達の団独特のものだよなって、後からみんなで誇らしげに話してたほどなんス。
 喉乾いたろうって、三回生四回生の大先輩方が、俺達や二回生の先輩に注いでくれたビールが、ホントに、ホントにすんごく美味かったッス。