おやっさん

コロナ禍の春休み。春から三回生になる大学生の俺はバイト先のおやっさんにどきどきしている。


少し酔ったおやっさんからは、アルコールと一緒に中年男のどこか饐えた匂いが立ち昇る。


一方的な行為の後、激しい罪悪感に襲われた俺におやっさんがかけた言葉とは。



久しぶりの独立した短編です。

この作品はとにかくつっかかりなく読んでもらいたいので方言使用は無し、実は郷土愛、そして俺の話を聞け。

 

自分に取って、本当に今(2021年6月)しか書けなかった物語。

そして青臭さの発露(笑)。

 

どこか冷めた、でも根は真面目な学生とバイト先のやもめ男が、ちょっとだけエッチな経験をすることに。

 

自作品の中では「海鳴りの家」で明示され、その後も作品中にはだいたいどこかで触れてきたテーマを内包。一部で短いセンテンスを多用することでの心情描写。

ホモから見た「都合のいいノンケ」をどう気持ち悪くならないように描くのか、ノンケから見た「普通は気持ち悪いと感じるだろう自分に手を出してきたホモ」をどう描くのか。

これらを課題として書いてみましたが、いかがでしょうか。

 

最近の作品がわりと濃い目の内容が続いたので、今作は登場人物も絡むのは2人だけ、やることもそう過激でも無い小品です。そして自分にしては珍しく、最初の行為は同意無き性的接触。

あくまでもフィクションとしtお楽しみください。

 

ストーリーはエロ小説の定番ですが、全体を眺めると果たしてこれがエロ小説かと言われると、後半特に自信がありません。