親父の頼み事

その9

 

「あの、俺の持ってきたの、試してもいいですか?」

「うん、斉藤君は、どんな責めをやろうと?」

「兄貴の代のとき、神子にすげえ責めをやってたみたいで、それ聞いて持ってきてみたんです。これ、山芋を摺り下ろしたものを冷凍した奴なんですよね」

 

 たぶんそのときの俺、もう顔を上げる勇気すら無くなってた気がする。

 山芋って、確か陸朗あんちゃんが色んな責めを受けた中で、一番きつかったって言ってた奴だ。

 それを俺のチンポに塗られる。

 痒みと痛み、それがどんな形で襲ってくるのか、ぜんぜん分からなかった。

 分からないからこそ、怖かった。

 痒みでおかしくなるんじゃないか。腫れ上がってひどいことになるんじゃないか。

 ぜんぜん分かんなくて、想像出来なくて、俺、怖かったんだ。

 

「これ、もう常温になってるから大丈夫だと思います。自然薯とかだと刺激強すぎるかなって思って、すーぱーとかに売ってある冷凍の奴にしたんで、そこまで刺激強く無いとは思うんすけどね-」

 

「仁太君、山芋とかでかぶれたりしたことある?」

 

 あ、佐伯さん、一応聞いてくれるんだ。

 

「手についたりしても特にかぶれたりはしてないと思うんですけど、ちょっと痒くなったり、唇について荒れたりとかは昔あった気がします……」

「激しい反応が出てないようなら大丈夫かな。斉藤君、これ、仁太君のチンポに塗るだけって考えてたの?」

「いや、ほら、山芋ってヌルヌルしてるから、これをローション代わりにして仁太君にせんずりかいてもらおうかなって。塗ってどうなるか見てるだけだとあんまり面白くないし、山芋のぬるぬると精液混じったら、すんげえエロい気がして」

「それ、すごいなあ。じゃあ、今日の最後はそれでいいかな、みんな」

 

 一斉に上がる拍手。

 その中で俺1人だけが、絶望に覆われた顔してたと思う。

 

「せんずりかかせるとなると両手両足拘束しちゃうとダメだから、右手だけ残して拘束するか。で、山芋塗ってからせんずりスタートで、仁太君にはすぐにイかないよう、寸止めしながらイかず勃起を続けてもらうって感じかな。で、時間迫ってきたら盛大にイってもらって、そのとき、みんなもせんずりかいて、仁太君にぶっかけるってのはどうだろう?」

「おおー、それ、賛成!」

「俺も仁太にぶっかけたいな。今日はぜんぜんイッてないから、濃いのが溜まってるはず」

「はは、俺もだ。たぶん2回連続でもイけそう」

 

 佐伯さん、すごいこと言い出した。

 確かに今日は俺のしゃぶりを堪能する時間無かったから、みんなイッてないのは分かるけど。

 

「よーし、じゃあ、準備しよう」

「あ、仁太君にはビニールの手袋用意してるんで。チンポより先に手が痒くなったら、せんずりどころじゃないでしょうし」

「すごいな斉藤君、気が利くじゃん」

「俺、仁太さんのチンポに山芋塗る係やりますね。自分の分も手袋用意してるんで、色々ばっちしです」

「おー。いいなあ、それ。みんなに見せつけながら、たっぷり塗ってやってくれよ」

「オーライです。仁太さん、俺の山芋、楽しんでくださいね」

 

 楽しめるはずないだろうって内心思いながら、もしかして俺、その責めもどこか快感にしてしまうんじゃなかろうかって、妙な思いもあったんだ。

 どちらにしても、今日の『行』の最後の責め。これさえ乗り切れば家に帰れる。

 そんな思いはあったんだと思う。

 

「じゃあ、仁太さん。山芋、塗るよ。ほら、こんなに伸びて、ぬるぬるして、ぐちょぐちょにして、仁太さんのチンポに、山芋、塗るよ」

 

 斉藤さんが俺の開いた両足の間に腰を下ろし、透明な手袋した右手にたっぷりと摺り下ろした山芋を取る。

 その山芋のぬめりととろみが、俺から見ても、すげえいやらしい。

 

「ううう、うっす……。さ、斉藤さん、俺のチンポに山芋を塗ってもらって、ありがとうございます。た、たっぷり塗ってください……」

「仁太さんに、そんなに頼まれちゃしょうがないよね。ほら、どうだい、ぬるぬる、ぐちゃぐちゃで。ああ、摺り下ろした山芋が、ほら、どんどんチンポが山芋にまぶされていくよ……」

「あっ、あっ、なんだか、熱いです……。斉藤さん、チンポが、熱いです……」

「効いてきたかな? ほら、仁太さん。自分で扱いてみてください。手袋してるから、手は大丈夫だから……」

「うあああっ、すげえぬるぬるするっ、チンポが、先走りが山芋と混ざってっ、すげえぬるぬるするっ!」

 

「すごいなっ、透明なローションと違って、見た目もすげえエロいや……」

「仁太のチンポ、だんだん腫れてきてないか?」

「うん、エラのところとか、さっきよりでっかくなってきてるよな」

 

 明らかな熱感と、痒みが、一気に俺のチンポを襲ってきた。

 

「ああっ、痒いっ! チンポが、痒いっ!!」

「仁太さん、痒いんだったら、ほら、もっと手でチンポ扱かなきゃ。じっとしてても、誰も仁太さんのチンポ、扱いてくれないよ」

「ダメだっ、扱いたらもっと山芋をチンポになすりつけちまうっ、でも、痒いっ、痒いっ! 誰か、誰か、俺のチンポ、掻きむしってくれーーーー!」

「誰も仁太さんの山芋まみれのチンポなんて、手を出さないよ。ほら、痒いんなら、もっと扱かなきゃ。扱いて扱いて、チンポの先から、びゅびゅって白い汁が出るくらい、扱きまくらなきゃ」

 

 斉藤さんの呟きは、まさに悪魔のそれだった。

 手を止めればその痒さは終わりを知らず、かといって手袋をした手でぬるぬると扱けば、よりいっそう痒みの元となる山芋がチンポの皮膚と粘膜に染みこんでいく。

 

 人間が一番堪えることの出来ない皮膚感覚は、痛みや熱さ、冷たさではなく、痒みなのだという。夏場、一匹の蚊に一晩の眠りを妨げられ、大半の人は吸血された部位の痒みを爪痕と刻み痛みへと変換してやり過ごそうとする。

 

 扱いちゃダメだ。扱いちゃダメだ。

 そんな分かりきった結論さえあっさりと吹き飛ばすほどの耐えがたい痒みが、俺の頭を麻痺させ、亀頭と肉竿へたっぷりと用意された山芋の痒み成分を塗り込めてしまっていくんだ。

 

「どうだい。痒みと快感と、どちらもすごいだろう? イきたくなってきたかい? 出したくなってきたかい?」

「あっ、あっ、斉藤さんっ、俺っ、イきたいっ、早くイッて、山芋を風呂で流したいっ! ああっ、痒いっ、痒いけどっ、ヌルヌルで扱くのも気持ちいいっ! 俺っ、イきたいっ、イきたいっ、イかせてくださいっ!!」

 

 俺はもう、このままイけると思って、理性を捨てた。

 強烈な痒みと、それゆえにもたらされる強烈な快感。その両方が一度に俺を襲ってくる。俺の頭が、感覚の許容範囲を超えていく。

 

「あっ、イって、イっていいですかっ? 俺っ、イきたいっ、もうっ、もう我慢出来ないっ、イって、イっていいですかっ?」

 

 あと一扱き、あと5秒扱けばイける。

 その瞬間だった。

 

 ぐいっと俺の右手が、斉藤さんによってチンポから離される。

 

「まだイっちゃだめですよ、仁太さん。佐伯さんが言ったでしょ。時間最後まで射精せずに我慢して、最後にみんなが仁太さんに精液ぶっかけるって」

「あっ、ああっ、嘘だっ、もう少しで、イけたのにっ、あとちょっとでイけたのにっ! ああああっ、痒いっ、痒いっ!」

「うん、残りあと15分ってとこですね。ほら、また扱いて、イきそうになったら手を止めて、イかず勃起の快感と、山芋の痒みで、おかしくなってくださいよ、仁太さん」

「そんなっ、そんなっ! でもっ、手が止まらないっ、痒くて、痒くて、扱く手が止まらないっ!!」

「そうです。扱いて、扱いて。イきそうになったら寸止めして。それを繰り返すんです」

 

 斉藤さん、笑いながら、俺を見下ろしながら、自分はもう手袋を離した素手で膝立ちになって逸物を扱いてる。

 他のみんなも、だんだんと俺の方に寄ってきて、その全員のチンポが、ギンギンに、カンカンに勃起して、その一つ目が、全部俺の方を睨んでる。

 

「ああああっ、みんなのチンポ、すげえっ。全部のチンポが、俺を見てるっ。全部のチンポが俺に雄汁ぶっかけようって、こっち見てるっ。すげえっ、すげえっ。チンポやらしいっ、やらしいチンポ。ああ、痒いっ。ああ、気持ちいいっ。痒いっ、気持ちいいっ、痒いっ、気持ちいいっ! し、扱くのが止まんねえっ、ああっ、もうっ、イきたいっ! 俺、もう、どうなってもいいからっ、イきたいっ! チンポ腫れていいからっ、イかせてっ、イかせてくださいっ! 俺のチンポっ、めちゃくちゃにしていいからっ、イかせてくださいっ!!」

 

「みんな、仁太君もそろそろイきたいそうだ。みんなの準備はどうだい?」

 

 佐伯さんが自分のチンポもずりずりシゴキながら、俺ににじり寄ってくる。

 斉藤さんも、松永さんも、でっかい身体の西口さんも。みんな俺を見てる。

 山芋でずるずるになった、俺の腫れ上がったチンポを見てる。

 もうダメだ。このままだと、もう、イッちまう。イきたい、イきたい、今すぐ射精して、雄汁を噴き上げたい。

 

「そろそろ良さそうだな。仁太君、射精を許可する。山芋まみれのチンポから、思い切り雄汁出すんだ。半端な射精だったら、許さないからな。ほら、みんなも仁太君のイくのを待ってる。思いっきり、ぶっ放せっ!!」

 

「あああああっ、イきますっ、俺っ、山崎仁太っ、山芋まみれのチンポからっ、汁っ、雄汁出しますっ! ああっ、イくっ、イくっ、イくっ、イくーーーーーーーーー!!!」

「俺もイくっ! 仁太の射精見て、俺もイくっ!!」

「うおー、出るぞっ、出るぞっ、精液出るぞっ!」

「イきますっ、俺もイくっ、すげえ汁出るっ、イくぞっ、イくううううう!」

「ああ、仁太にぶっかけるぞっ、俺の汁っ、くっせえ俺の汁っ、全部、全部、全部仁太にぶっかけるぞっ、イくっ、イくっ、イくーーーーー!!」

 

 俺の射精と同時に、社殿中の男達の肉棒から、一斉に濃厚な汁が噴き上がった。

 一気に広がるあの匂いが、俺の鼻を、全身を侵していく。

 腹に、胸に、顔に、チンポに。

 男達の放った熱い汁が何度も浴びせられ、黄白色のどろりとした皮膜が、俺の全身を覆っていったんだ。

 

 

 最後に俺が射精してから、どのくらいの時間が経ったんだろう。

 朦朧とした意識の中で、佐伯さんと西口さんが、俺の身体を濡れたタオルで拭いてくれてたのは覚えてる。

 

「金玉も竿も、かなり熱を持ってますね」

「今日は関屋さんも西村君も来てないからな。西口君、仁太君を家まで送ってくれるかな。ちょっと1人で返せる感じじゃないだろう」

「お安いご用ですよ。仁太君のお父さんにも一度会っておきたかったですし、起きないようなら担いででも連れて帰ります」

「ありがとう、世話になるね。まさか3週目の1日目から、こんな濃い責めになるとは思ってなかったからなあ……」

「明日からの『行』には大丈夫ですかね、仁太君」

「風呂でしっかり流して、後はご家族に任せるしかないけども……。睾丸の腫れが引いてくれるといいんだが、松永さんのあれは、かなりすごかったからね」

「俺も介入しようかギリギリのところでした」

「君も仁太君のところでもう一回診といてあげてくれ」

「ええ、そうします。ん、少し目が覚めてきたかな? 仁太君、仁太君?」

 

 おぼろげに見えるでっかい身体。

 俺はそれが西口さんだと分かるのに、ちょっと時間がかかった。

 

「あ、西口さんと佐伯さん……。あれ、他のみんなは?」

「もう10時過ぎなんだよ。疲れてたのか、最後にみんなが射精したあと、気が付いたら君はもう寝ちゃってたんだ」

「ああ、すみません。起きますから……。って、金玉がいてえし、チンポもすんごい熱い……」

「どちらも家でしっかり流して、後は解熱剤を飲んでおくんだ。西口君に送っていってもらうから、家に帰りたまえ。お父さんには僕から少し遅くなるってもう電話は入れてある」

「ホントにすみません。あ、明日も、頑張りますから……」

「神子の君に周りが言うことでは無いんだが、どうしても無理ってなったらお父さんに言うんだぞ」

「はい、分かりました。ありがとうございます……、て、痛てえ、痛い……」

 

「西口君、後はお願いしておく」

「分かりました。明日の朝、顛末はメールしておきます」

「ああ、頼んだぞ」

 

 俺の意識は2人の会話をふわふわと聞きながら、また真っ暗な中にと沈み込んでいった。

 

 

 正直、あの日、家までの帰り道のことはよく覚えてなくて、気が付いたらもう家の玄関だったんだと思う。

 なんでも西口さんに背負われて、ぐったりして帰ってきた俺を、親父は佐伯さんから電話があってから、ずっと外に立って待ってたって話だった。

 ボロボロになってた俺を2人がかりで風呂に入れてくれて、親父と西口さんに支えられながら、俺、風呂の中で思いっきり泣いてた。

 タオルも使わず、ぬるめの湯を使いながら2人の手何度も何度も、俺のチンポや金玉を洗ってくれる。親父と西口さんの手や指がいつもの2倍ぐらいに腫れた金玉に、熱を持ったまま勃起したみたいに腫れてるチンポに触れるたび、俺、大声でわめいてたらしい。

 やっと風呂から上がって、ぐったりした俺を2人で布団に寝かせて、薬飲ませてどうにか夜中になって落ち着いたって話だった。

 

 うつらうつらしながら目を覚ますと、2人が心配そうに覗き込んでてさ。

 

「大丈夫か。俺の声、聞こえてるか?」

 

 親父、一日でなんかやつれてしまったみたいに見えて、俺、すげえ申し訳なくって。

 

「親父、西口さん、ごめん。俺がふがいなくて、たぶんまた、気を失ってたんだろ。あれだけ考えて神子になること引き受けたのに、ごめん、ごめん……」

「謝んなくていいから、いいから。まずは身体を休めろ。俺もいる。西口さんも明日までいてくれるそうだから、安心しろ。な、な」

 

 親父、まるで自分が倒れたみたいに心配して、気を遣って。

 西口さんも親父の手伝いで色々やってくれて。

 俺、ああ、幸せなんだなって、ぼんやり思ってた。

 

 でもさ、意識がはっきりしてくると、かえって俺、ホントに自分が情けなくって。

 先週まではなんとか乗り切れるかなって、高をくくってたんだと思う。挙げ句の果て、疲れをきちんと癒やすことも出来ず、どっか回復しないままの3週目突入で、熱まで出してしまってた。

 もちろん金玉責められた炎症とか、塗られた山芋への反応が思ってたより強く出たってのはあったのかもだけど、どれも店長達から話に聞いてた責めって思えば、俺の準備不足ってだけだったんだと思う。

 そんなとりとめの無い俺の話を、もう真夜中になってんのに、2人ともうんうんって聞いてくれて。

 もう2時ぐらいだったと思うけど、薬のおかげか熱も下がってきてて、夕飯も食えてなかった3人とも、ぐうーって腹が鳴った。

 泣き笑いでへへって言いながら、親父が作ってくれてたシチュー、3人で食べてさ。

 陸朗あんちゃんとはまた別の、こっちはアニキって呼べそうな西口さんに、俺、なんかいいなあって思ってた。

 

 後から聞いたら、西口さん、まだ20代後半ってことでびっくりしたんだ。どうやら西口さんの父親と俺の親父が年が近くって、知り合いだったみたい。それで俺の神子の話を聞いた西口さんが、今年の氏子参加者として名乗りをあげたんだって。

 サラリーマンって聞いてた記憶があったから、企業に勤めてる保健師さんって聞いて、二度びっくりって感じだった。

 どおりでなんか佐伯さんとお医者さんっぽい話をしていたねって話したら、佐伯さんも本物のお医者さんて知って、三度目のびっくり。

 

 親父と西口さん、夜中にシチュー食って、またうつらうつらし始めた俺に、何かしてほしいことあるかって聞いてくる。

 2人の思惑としては寝てる俺の山芋で腫れたチンポ、ゆっくりしゃぶってくれとか言うんだと思ってたみたい。でも、俺、自分の身体は今日はもうダメだって分かってたから、熱でぼーっとしてるのもあって、2人に冗談と思ってこう言ったんだ。

 

「目の前で親父と西口さんがしゃぶりあって、精液出すとこ見てみたい。最後は2人とも俺の口に出してもらって、汁、飲みたい」

 

 ってさ。

 2人とも目を白黒させてたんだけど、深夜にちょっとハイになってるのもあって、もうこの際だから、やってやろうぜってなったんだ。

 俺は布団に横になってるんで、その横に親父の布団敷いてさ。

 2人とも素っ裸になると、もう親父のビンビンに固いチンポと、西口さんのガタイに似合ったでっかいチンポがすごくって。

 その2人がホント見せつけるようにキスから始めて、乳首、脇、股ぐらって感じて舐め合って、もうエロいのなんの。俺もデカくなってきた自分のチンポ握ってみたんだけど、まだすごく熱もってるし、ちょっと動かすと玉が痛いしで、せんずりも断念。

 横になった2人のチンポしゃぶりあう姿見て、エロいエロい、いやらしいってずっと1人で言ってた。

 最後、イきそうになった2人が左右から俺の頭の両側に来てさ。まずは西口さんがイくってんで、俺に飲ませてくれて。もうコップ半分ぐらい出たんじゃないかなって汁が、すげえ旨くて。

 その後、親父が、これはもう俺が先っぽしゃぶりながらイッてくれて。

 そんとき、親父と西口さんがキスしてるのが、親父の咥えてる俺からも見えて、なんかすげえ幸せだなあって、改めて思ったんだ。

 大好きな親父と、かっこいいなあ、こんな人がアニキだったらいいなあって思う人が、俺に雄汁飲ませてくれて、キスしてるんだぜ。もうホント、たまんなかったな。

 

 2人ともイった後は、素っ裸のまま、俺を挟むようにして両側に潜り込んできてくれて、右見たら親父がいるし、左見たら西口さんいるしで、すげえぽかぽかしながら眠っちゃったと思う。

 

 翌日、親父からも西口さんからも今日の『慣らしの行』どうするって聞かれたけど、俺、絶対に行くからって答えた。

 なんとしても、間を空けたく無かったし、そこはなんか意地っていうかさ。

 ただどうにも派手な動きは出来そうになかったんで、そのあたりのことは西口さん通して佐伯さんにも伝えてもらって。

 金玉はまだ痛みが続いてたんだけど、チンポの腫れはどうにか引いてくれたので、寸止めシゴキも毎日やったよ。

 

 後半のチンポと金玉への責めは、玉の方だけ一日休ませてもらって、後はもう、店長や潮さん、陸朗あんちゃんから聞いたそのまんまのキツい責めを受け続けた。

 今回、ラー油持って来た人はいなかったんだけど、カラシやワサビってのは定番なんだね、きっと。

 なかでもキツかったのはタバスコだった。

 あれって、もう塗った直後からヒリヒリがものすごくって、一番きつかったのは尿道に入り込んじゃったこと。

 確か三日ぐらい、小便するたびに痛くってさ。

 それでもチンポはびんびんにおっ勃ってたのが、なんかもう自分でも、これどっかおかしいんじゃないかと思ったり。

 

 も1つ強烈だったのが、これ、西口さんが持ってきたんだけど、尿道責めるプジーって奴。

 見た目はなんのことのない金属の棒なんだけど、これが消毒用のローションつけてチンポの先にあてがうと、重みでぬるって尿道に入っていくんだ。

 生まれて初めての刺激に俺が身体全体びくびく反応させてると、西口さんがここからが本番だぞって、尿道に入った棒と、チンポを握った手を、わざとリズムを『合わせずに』動かしだしたんだ。

 これ、チンポの中と外側から、タイミングずらしながらシゴキ上げるわけで、俺、もうなにがなにやら分かんなくなって、とにかく大声上げまくってた。最後に外からのシゴキ強くなってイきそうになったらさ。自分の精液でぐぐぐぐってプジーが押し出されて、その感覚っていうか感触が、もうすごくって。

 あれはもう、やってみないとホント分かんないものとは思ったけれど、なんかこれ、癖になりそうって感じではあったな。実際、あのプジーって奴を根元まで入れられたまま、西口さんにイかされたときのままのすんげえ握力で外から扱かれたら、どんな感じなんだろうって思っちまったんだ。

 さすがにそれは今回の『行』ではやらなかったんだけど、色々落ち着いたら、西口さん誘ってやってもらおうかななんて思ってるとこ。

 

 そんなこんなで、『行』の3週間もやっと終わったんだ。

 季節ももう、8月に入ってたけど、今年の夏はとにかく暑かった。

 祭りまでの一週間は、これまでに、特に3週目に痛めつけられた身体をゆっくり癒やす時間って言われてさ。無理しないよう、せんずりも扱くのはいいけど、極力出すなよって言われちゃって。

 もちろん『神占の神事』で何度もイかされちゃうからではあるんだけど、一度色んな刺激を知った身体って、なかなか我慢出来ないよなあ、ホント。

 まあ、一日一回なら、そこまで影響無いだろうって勝手に思って、どうしてもイきたいときはこっそり出しちゃったりしてた。

 

 8月13日から祭りは始まって、商店街の店も出店出したり、テキ屋さんもけっこう賑やかでさ。

 俺も陸朗あんちゃんや西口さん誘って屋台を冷やかしたりで。

 親父は親父で禰宜として仕事が忙しくって、ぜんぜん顔も合わせる暇が無いことも多かったかな。

 で、最終日の15日。4時までだった色んな出店やテキ屋も全部引いて寂しくなった境内と社殿に、最後の儀式『神占の神事』に男達が集まってきたんだ。