男性専科クリニックPart3

三太ーくまどん共作作品

その2

 

 今日のセッションのテーマは予め2週間前のメールで知らされていた。「より濃厚な精液を作るための睾丸の扱い方」である。まさに今の私の悩みに答えてくれそうなテーマではないかと思い、半分怖いような半分嬉しいような気持ちで今日を迎えたのだ。
 メールには今回はいつもの野村医師達だけでなく、男性機能の改善に関する専門の先生が講師として参加すると書いてある。いつものセッションにその先生も参加し、一人一人への具体的なアドバイスや実演もしてもらえるとのことだ。
 私はグループセラピー参加の決まり事にならって、今回は一週間と言わず十日間ほどもの禁欲生活をして当日に臨んでいた。実際には我慢できず毎日のように金玉を撫で回しながらペニスをしごき、寸止めの快感を楽しんではいたのだが。この間の性欲の昂ぶりでは気が狂いそうになるほどの十日間だった。
 今日こそはまた快感の絶頂での射精を楽しもうと、ずっしり重たい金玉をズボンに押し込んで来たのだ。

 

 クリニックに到着し、いつものように衣服を脱いで全裸になろうとすると、待合室にはワイシャツとズボンの西田が座っているではないか。
「あれ?おまえ、何で脱いでないんだ?」
 不思議に思って西田に尋ねる。
「山崎、おまえ田畑君からのメール、最後まで読んでないな? 今日は普段履いている下着をまず新しい先生に見てもらってアドバイスを受けることから始めるって書いてあっただろう?」
「さっきちょっと田畑君と話したら、野村先生と田畑君ももちろん俺達と同じようにアドバイス受けることになるからってだから、けっこうやらしくなるんじゃないかな?」
 メールの中身からしてもちろん私もスケベな想像はしているのだが、屈託無く笑う西田の様子に、こいつは私みたいな不安は無いんだろうな、と少し落ち込んでしまいそうになる私だった。

 

 約束の時間15分前になり、普段通りの格好のまま西田と私は施療室に向かった。いつもなら待合室でまず全裸になってから、診察室や施療室に行くのが習慣になっていたので、何となく期待はずれのような、物足りないような気持ちでドアを開けた。

 

 施療室は今日は椅子が4つ並べてあるだけで、前方にステージのような少し高い段が組まれていた。まだ、野村医師も田畑君も来ていない。一体が何が始まるのだろうと不安と期待が混在する気持ちのまま、西田に聞いてみた。
「なんでも新しい先生というのが、精力回復に効果のある薬や下着を開発してる人らしいんだ。開発途中ではあるけど、けっこう被験者を選ぶらしくって俺達みたいに野村先生とこで見込みある患者さんにも協力してもらってるってことだ」
 早めに来て田畑君から情報を仕入れたらしく、すらすらと説明してくれる。
「俺達自身が精力回復の治療中だしうってつけなんだな。下着を見るのも、俺達が普段どんなのを付けてるのか比べるためなのかなあ・・・」
「なんでもホルモンの分泌が精液の量や濃さにも影響するってことだし、新しい薬もコントロールは難しいけど試してみれるって田畑君は言ってたぞ」
 西田はまるで私の悩みを見透かしているかのようにさらりと話しを続けた。

 

「山崎さあ、おまえ、この間のセッションの身体検査で先生達に新しい性感帯を探ってもらったろ?」
「ああ、野村先生の指示で背中責めろってので、おまえが首筋から背中にかけておまえが舌をチロチロ這わすから、思わず声が出ちまって恥ずかしかったやつな」
「先生達はおまえの内股をさわさわ撫で回していたよな」
「ああ、あれも気持ちよかったなあ・・・。だんだん手のひらが股の付け根のあたりに上がってきて、あと少しできんたまに触れるくらいで止めるんだからなあ、ひどいよ」
「その時思ったんだが、背中からケツの穴を通って金玉の裏まで、おまえ一直線に性感帯が続いていて、一カ所刺激すると背中から玉や股にかけて、ズキュンと快感が駆け抜けたんじゃないか?」
「えっ?!」
 私は、隠されていた性感帯を見事に見抜かれたその言葉にたじろいだ。
「あの時田畑君はおまえの金玉を舐めようと顔を近づけていたらしいんだが、俺が背中からケツにしたを滑らした瞬間、おまえの金玉がぐっと縮んで腹のなかに入っちまったそうだぜ」
「田畑君の話しじゃ、あれじゃあ、うまく射精できないんじゃないか、できても精巣から尿道に精液が流れるときに金玉が縮んで、半分くらいしか流れないかもって」

 

 もしかして西田が言ってくれたことが、私の精液が少ない理由なのだろうか?
 ホルモンもどうとかと言うし、今日は先生達にやはりきちんと言うことにしようか?

 

 私の一瞬の逡巡を見てとったのか、西田は余計なことを言ってしまったかな?というような表情をする。嫌なことを言ってくれた、ではなく、気付かせてくれて嬉しかったのだが、そんなことを説明する間もなくドアが開き、野村医師と田畑君が入ってきた。

 

 二人とも本来の白衣姿で、このところの全裸に慣れていた私にはかえって新鮮だった。挨拶もそこそこに野村医師が今日の内容を説明してくれる。

 

「今日は特別講師で別の先生をお願いしています。私も若い時からお世話になっていて研究室にも通わせていただいてる先生です」
「田畑君のメールでもお知らせしたとおり本日のテーマは「より濃厚な精液を作るための睾丸の扱い方・機能的な下着の着用例」です。もちろん睾丸だけでなくいつものようにお互いの性感帯を探り合いながらの機能回復訓練もしていきたいと思っています」
「あとで一人ずつ、この舞台に下着一丁で立ってもらいますから、よろしくお願いします。全裸に慣れている君たちには逆に変な感じかもしれませんが、協力してくださいね」

 

 説明が田畑君に引き継がれる。
「講義の後に、いつもの身体検査、性器測定、精液採取がありますが、今日は講師の先生にも参加していただきます」
 新しい先生の治療でなら、私の悩みの直接の原因も分かるかもしれない。私は急に気が楽になったような、逆に心配になったような複雑な気持ちになった。

 

「それでは、講師の先生を紹介します。玉井先生、お願いします」
 田畑君の呼び声とともに現れたのは、思わず見とれてしまうほどの豊かなフルフェイスのヒゲを蓄えた、巨漢の男だった。
 歳は50代半ばくらいだろうか、黒々としたヒゲのわりには、ごま塩頭が綺麗に短く刈りそろえてあり、一重の優しい目なざしには、抱かれたいと思わせるような包容力が感じられる。
 背は180cm体重は有に100kgはあるだろう。胸の厚さも腹の出具合も威風堂々たる漢である。ほとんど無いと言ってよいくらいの猪首から胸にかけて、白衣の襟首から覗く剛毛の胸毛がこれまた匂い立つような男臭さを発揮していた。腕や手の甲にも、もっさりと毛が生えており、雄の逞しさを際立たせている。

 

 私と西田と自己紹介を済まし、いよいよ講義となった。
「今日は世話になるな。野村君には以前から研究に手伝ってもらっており、今日はかっこうの患者がいると聞いたもので、開発途中の薬ではあるが色々と試したいことがあってお願いした。男の性欲や射精、金玉の扱い方やなにかが対象になるもので、なかなか思うような実験が出来にくいものでな。二人とも精力減退に悩んで野村君のクリニックにかかってるとのことで、私の研究も役に立つと思う。それではいきなりで申し訳ないが、君たちは普段どんな下着を履いているのか見せてもらおうか」
 そう言うと玉井先生は西田を指して、前に出て下着一枚になるように命令した。
 幾分か古風な物言いだけを聞いていると少し横柄なものも感じるのだが、柔和な目つきと包容力のある風体でなぜか気にならない。それよりも指示口調で言われることで、なぜかすがりつきたいような欲望すら感じてしまう先生の威風だ。

 

 西田はいつも、ゴルフがしやすいようにと伸縮性のあるセミビキニを履いていたのは知っていたが、今日の下着はその種の中でも特に派手でいやらしさだ。腰の辺りがまるで一本の紐のように細い、鮮やかな黄色のビキニだった。股間の膨らみを強調し、玉の形や亀頭や雁首のくびれまでも露骨にくっきりと見える素材は光沢があり、余計にいやらしい輝きを放っていた。

 

「ほう、中々存在感があるチンポと金玉だな」
 玉井先生が近づくと、分厚い手のひらで西田の膨らみをいきなり撫で上げた。
「ううっ!」
 こちらからはよく見えないのだが、いやらしい手の動きをしているのだろう。突然の快感に声を出してよろめいた西田だったが、しっかりどうにか立っていた。

 

「特にここはどんな感じかな? 説明してみなさい」
 玉井先生が西田の動揺にはわざと気付かないようにしているのか、ゆっくりと楽しげに質問する。大きな身体も少しずらし、私たちからも見えやすい体勢になった。
 先生は西田のたわわに実る果実の如くしたたかにぶら下がった2つの玉をいやらしく撫で回しながら、何度も何度もゆっくりと亀頭の先まで指先を這わせた。まるでカタツムリが這うようなスピードでの刺激は、焦らされる快感を意図したものだ。
 みるみるうちにくっきりとあらわな形を現す亀頭の先から露が出て、明るい色の下着に染みを作り始める。勢いよく勃起した西田のペニスはビキニを押し破らんばかりに誇張している。

 

「せ、先生。き、気持ちいいです」
 西田が喘いだ。
「なかなか感度は良いし、勃起硬度もすごいな。亀頭も玉もぷっくりと膨らんで立派だが、この下着だと見た目はいやらしいが、男の機能のためにはだめだな。理由は分かるか?」
「えっ?」
「まあ、よい、答え合わせは後でやろう、次は君だ」
 先生は私を見て言った。

 

 私は普段は普通のトランクスを履いている。メールをしっかり読んでいれば、もう少しスケベなもの履いてきたのだが、残念ながら今日はいつものちょっと使い古した紺のトランクスだ。
 西田のときと同じように先生は手のひらを私の股間にあてがい、玉から茎にかけてゆっくりと揉み始めた。手の甲までもっさりと剛毛の生えそろうその肉厚な手の平で包み込むような動きをされると、いきおい私もあっと言う間に勃起してしまう。
 先生の太い指はそれだけでは満足しなかった。指は這うようにトランクスの中央から股の付け根のところにある隙間に侵入し、私の玉に到達する。指の腹が玉の形を確かめるようになぞる。玉の裏側に滑り込み、蟻の門渡りをつうっと引っ掻かれた途端に、私はがくがくと座り込んだ。
「せ、先生、そこはまずいです。一番、一番弱いところだから」
 私がハアハアいいながら立ち上がると、先生はスケベそうな笑顔で今度は前びらきの隙間から二本の指を入れ、陰茎を挟みしごき始めた。太い指先に私の先走りが絡みつく。ぬるぬるとした感触を確認してから、濡れそぼった人差し指をうまそうに舐めとった。

 

「気持ちよかったかね。もう少しでイきそうではなかったかね。今、玉の裏側が一番弱いところと言ったね。それはとても重要なことだから後で説明しよう」
 先生は何事もなかったように、柔和な目で私を見つめた。
 まだ痛いほど勃起している自分に気づかないくらい、私は先生に男を感じていた。

 

 次に呼ばれたのは田畑君だった。柔道体型と思っていた田畑君は元ラグビー部だったそうだ。元々体育会気質なのか、さっさとズボンを脱ぎ捨てると、いつも下着代わりに履いているケツ割れが現れた。
 野村先生はどうかと見ると先ほどよりも明らかに、白衣ズボンの前の容量が大きくなっている。

 

 玉井先生は全く気にもしない様子で田畑君の前にしゃがみこむ。何と自分の顔をケツ割れの膨らみに押し付けて深く息を吸い込んだ。鼻先を股間に押しつけ、竿と玉のボリュームを顔全体で味わっている様が見て取れる。髭と圧迫での刺激は若い田畑君の性感を否応も無く昂ぶらせる。
「若い雄の臭いは素晴らしいな。私の息遣いを感じたかね?」
 先生は立ち上がると、田畑君に尋ねる。そのあまりのエロチックな行為に全員が勃起していたに違いない。田畑君のケツ割れにいやらしい染みが広がるのに時間はかからなかった。
「はい、感じました」
「なるほど、通気性はあるわけだな」
 そういうと今度は野村先生を裸にして、立たせた。

 

 野村先生は六尺好きで、病院内で締めている姿を目にすることもある。真っ白な晒しが目に眩しいほどで、綺麗に締め上がった下帯姿にみんなが見惚れている。
 医師としての白衣姿と六尺のギャップが一層の性的な興奮を呼び起こした。

 

 玉井先生は突然野村先生の顔に近づいて唇を重ね、さらには舌までを口中に入れ、ぴちゃぴちゃといやらしい音を立てて吸い上げる。
 野村先生も負けじと舌を絡めて、もつれるように唾液が滴り落ちた。
 当然、野村先生の六尺の前は大きく膨らみ、亀頭の先がはみ出して見えるほどだった。一方、抱き合った玉井先生も股間を野村先生に押し付けてペニスとペニスが押し合う形になる。六尺できりりと締め上げているために野村先生のペニスは身動きが取れず、真っ赤に擦れていく。
 玉井先生は不意にしゃがみこみ、優しく唇で亀頭を包み込んだ。たまらず、野村先生は玉井先生の後頭部にしがみつき、結果的に、さらにペニスを玉井先生の喉の奥に送り込むことになる。

 

 ひとしきり亀頭の味を楽しんで、玉井先生は口を離した。野村先生の亀頭からはいく筋も滝のように体液が滴り落ちた。

 

 4人それぞれの下着を味わった玉井先生がゆっくり説明を始めた。

 

 説明の内容とはざっと次のようなことだった。
「自然界の動物の雄の多くは睾丸が外にむき出しになっている。これは、外気に触れて冷やすためと、雄らしさを誇示して性的な興奮を得たり、また他者に与えたりする役目もある」
「しかし、人間は睾丸を隠し、覆い、温め、雄性のシンボルとしての役割を消してしまった。また、通気性のない化学繊維などにより、蒸されたり締め付けられたりして、精子生産能力にも悪影響を及ぼすようにもなった。結果、精子の数も質も悪くなり、男女の間では子供が出来にくくなったりしている。雄としての性欲も減退して、今の少子化の時代の原因になってしまった」
「西田君のビキニは雄らしさを強調するにはよいが、通気性や放熱性に問題がある。山崎君のトランクスは通気性はよいものの、雄のシンボルである性器の存在感を薄めてしまい、見る見られることでの性的興奮を高めることには貢献しない」
「野村君の褌や田畑君のケツ割れは性的な興奮をもたらすことや一定の通気性は保障されているのだが、どうしても金玉を締め付けがちになってしまい、睾丸の働きを少し抑えてしまう可能性がある」
「そこで、着用することそのもので性的な興奮をもたらし、さらに性欲を高める薬品との併用によって睾丸の働きを活発にすることで精子を増やし、雄としての本能的な性欲や快感追求欲を高めるための下着と薬を研究しているのだ」
「私自身が被験者となり、その薬を浸透させた下着から皮膚や粘膜を通して体内に取り入れ、また気化させたものを直接吸入することで効果を確認してきている。君達にもこれから味わってもらうものだから、まずはじっくりと観察したまえ」

 

 先生が白衣を脱ぎ捨て下着一つの姿となると、実に見事なまでの雄々しい裸体が現れた。
 胸から股ぐらまでびっしりと生えた体毛は黒々と獣のように波うち、腋や股間からは男の野生の臭いが立ち上がる。むせかえるような男の色気に圧倒され、息が荒くなったのは私だけではないはずだ。
 全員が勃起して玉井先生の股間を凝視した。

 

 そこには意外にも実にシンプルな、しかしどこかエロチックな白のブリーフがあった。
 普通のものに比べると、内部の竿も玉もくっきりとそのシルエットが浮かび、明らかに使われている布も特別なものだと思われる。

 

「これは一見普通のブリーフだがそうではない。まず、素材が違う。下の睾丸を収める部分を見てくれたまえ」
 全員が下半身の周りに集まって重量感ある股ぐらに目を注いだ。
 確かによく見ると、きんたまの部分の素材はメッシュのように荒い穴があいていて通気性に優れているようだ。

 

「金玉の通気性ももちろんいいのだが、それだけではない工夫がしてあるのだ。実際に触って感触を確かめたまえ」
 我々は順番にその膨らみの部分を触らせてもらう。ほのかに漂う玉の裏側の臭いに興奮する中、その手触りに驚いた。
 ずっしりと巨大な玉がひんやりと冷たいのだ。
 どうやらこれは生地の素材に秘密があるらしい。夏場、汗を掻くと逆にひんやりするシーツがあるが、あの素材をさらに改良して使ったということだ。

 季節にかかわらず一年中金玉は冷やされ、精子をたくさん作ることができる。さらに、メッシュの穴の一つ一つに玉の表面を刺激する突起があり、動くたびに刺激されものすごい快感にかわる。
 ペニスの部分には前部に伸縮性のスリットがあり、勃起しても雄竿の形に自然にフィットし、窮屈にならない繊維で包み込んでくれる。
 生地には先生が開発しているホルモンの賦活剤と媚薬成分とも言えるものが塗り込んであり、汗で薬が溶ければ皮膚から亀頭の粘膜や金玉の中に浸透し、性欲精力が強くなる仕組みになっているのだ。
 薬は体内に吸収されると長時間働き、下着を着けていないときでも一年中セックスがしたくなるらしい。

 

 説明を聞きながら私達8本の手の平で先生の股間をまさぐれば、納められた雄竿とふぐりの圧倒的なボリュームを示しながら、使われている薄い生地が猛々しく盛り上がってくる。
 玉井先生の本当の姿が顔を出し始めたのだった。