三太ーくまどん

共作作品

昭和39年夏 出稼ぎ親父

アパートの2階のベランダに翻る一枚の褌に、俺は亡くなった親父を思い出す


意を決して褌を届けた部屋で語られる親父さんと亡き息子の話は、俺の股間を昂ぶらせた


褌から覗く一物に俺の手が伸びたとき、親父さんの口から仰天する事実が告げられる


上京した親父さんを待っていた飯場で繰り広げられる男達の肉欲の営み


父のない子と子のない父と、2人は真の親子になるための契の儀式へと向かう



 またまたくまどん氏との共作です。

 ネイティブスピーカーであられる山形弁が物語に味わいを生んでいるかと思います。

 

 くまどん氏については同じく共作作品の男性専科クリニックPart3の解説をご覧ください。

 

 氏の作風である「年上から年下の者への父性濃厚な会話文体」「話者の変化による物語への視点の変化」が自分にはかなり苦手な技巧であり、推敲という手を入れることで表現出来ているかが非常に心配なところ。

 初稿を目にさせていただいた者だけが経験出来る、文章そのものから漂うエロティックな雰囲気が少しでも伝わればいいのですが・・・。

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