町内会長と

役場を退職した私に声をかけてくれたのは太鼓腹の町内会長だった


酔いにまかせての失言をした私に会長は越中褌一つの姿でのしかかってくる


愛情を確認しあった後の男達の間に繰り広げられるのは、互いの逸物を握り締めてのセンズリ掻き合いだった



 当初は心情描写を少し取り入れなきゃなと思い書き始めた60代と70代のしっとり物語の予定でした。

 登場人物も私の小説ではめずらしく、2人のまま進みます。

 ところが途中からどうも主人公の感情が昂ぶってしまい、なんか「しっとり」とは表現しづらいものへと変わってしまいました。

 その2人とも、元々妻帯者でありながら同性同士の肉体的接触をなんの葛藤もなく受け入れていってしまうという、ここだけは私の作品によく登場しがちな人物設定(笑)。

 このところ実際に地域の町内会に顔出すようになってきているため、設定だけはそれなりに練っていたのですが、ほぼ使わないまま。人物の物理的な動きもほとんどないものに仕上がってしまったのは自分でも不思議なことで。