あの日から、施術の最後に乳首いじられながらバーコさんの口でイくのが、なんか、当たり前になっちゃったんだよな。
俺は俺で、バーコさんにしゃぶってもらえるってのがもうたまんなくて、予約日前日には3回ぐらい抜いちゃって。それでも施術台に上がれば勃起はギンギンで、バーコさんも毎回すごい量だった、美味しかったって、言ってくれて。
不思議なのは、その、店での2人の間の会話でも、ぜんぜんそのことにはお互い触れなかったんだよね。
暗黙の了解っていうのか、うつ伏せ、仰向けってマッサージ受けながら、最後の最後にイかせてもらう。そんな繰り返し。
この頃は、俺、もうバーコさんの顔見ただけで、先走りまで出るようになっちまってたんだ。
「オーツカサン、体力も精力も、スゴク回復シテキテル、オモイマス。今日は、モットモット、キモチイイトコロノ、マッサージ、シテミマショウ」
その日も、施術の最後にしゃぶられて、バーコさんの口にすごい量の精液出した後だったと思う。
普通はそれが締めになって、あとはシャワーでちょっとイチャイチャしてから終わる流れだったんだけど、バーコさんがもう少しマッサージしましょうかって言ってきたんだ。
乳首いじられて、金玉揉まれて、チンポをしゃぶってもらって。
これ以上の気持ち良さって、どこをどうするんだろう?
でも、俺、正直、もう『その部分』のこと、なんとなく想像出来てたと思う。
それ以上のところって、結局『そこ』しか無いよなって、分かってたんだと思う。
「男の人、ミンナお尻に、ゼンリツセン、アリマス。ココ、マッサージスルト、トテモキモチイイ。バーコ、ゼンリツセンのマッサージ、上手ト言われマス。オーツカサンに、バーコ、モットモット、キモチヨクナッテ、ホシイデス」
そうだよな。
そこしかもう、無いもんな。
「尻とか、ちょっと怖いけど、バーコさんがやってくれるんなら……」
「コワガラナクテ、ダイジョウブ。ダイジョウブデスヨ。男の人ナラ、ミンナ、キモチヨクナルトコロ。バーコ、ヤサシク、ヤサシク、マッサージスルノデ、ダイジョウブ、ダイジョウブ」
ああ、また、バーコさんの『大丈夫』が聞けた。
俺もう、この声聞くだけで、なんか身体全部が、ぎゅーっとなる感じがしてた。
おっ勃ったチンポの先から、先走りがだらだら流れ出す。そんな感じがしてた。
「その、俺、どうすれば、いいですか?」
バーコさんに聞きながら、俺、実際にはどうすればいいかも、分かってたと思う。
お尻、やられるんなら、やっぱり、あの格好だなって。
恥ずかしいけど、すげえ恥ずかしいけど、やっぱり、あの格好だろうなって。
「最初ハ、うつ伏せデ、お尻ヲ高くアゲテモラッタ方が、イイト、オモイマス。オーツカサンの、膝モ、モウ、ダイブイイデス。脚を開イテ、お尻ヲ突き出すヨウニ、シテミテクダサイ」
ああ、やっぱり。やっぱりそうだった。
俺、バーコさんの言う通り、うつ伏せになって頭を両手で抱えるようにして、尻を高く上げた。
自分では見たことの無い尻の穴はもちろん、金玉の裏側も、おっ勃ったままのチンポも、全部見えてたと思う。
なにもかも見られても構わない。いや、バーコさんには見て欲しいって、そんな気持ちになってたんだと思う。
逆らえない、とかじゃ無い。
バーコさんが俺のこと、すごく好きになってくれてるってのが伝わってきてたし、ものすごく誠実な人なんだろうって、勝手に思ってた。
だからこそ、俺も、バーコさんの前では正直にいようって考えてたんだと思う。
チンポも、ケツも、全部さらけ出して、俺の全部、バーコさんに見て欲しかったんだと、思う。
「オーツカサンノ、オシリ、大きいデス。肉もタップリ付いてて、トテモ、イイ形。オシリの穴も、キューット締まってて、トテモ、イイ形、シテマス」
肛門がいい形っていうのはよく分からなかったけど、バーコさんに褒められるのは、すごく嬉しかった。
その声だけで、俺、チンポの先からまた先走りだらだら流してた。
「最初ハ、オイルで、ホグシテイキマス。口を開けて、リラックス、シテクダサイ」
ぬるぬると、バーコさんの太い指が俺の尻穴周りをさすっている。しばらくそうされていると、なんだか尻の穴がむずむずしてくる感じ。
マッサージで使ってるオイル、肌に当たるとほんのり暖かい気がしてたんだけど、たぶん肛門にもそのオイルが少しずつ染みていってるんだと思う。
そのうちに俺、尻の周りが切なくなってきた。もっと強くやってほしい。バーコさんの、その太い指で『中』をいじってほしい。
だんだんと、そんな気持ちになってきてしまう。
「チョット、ホグレテ、キマシタネ、オーツカサンの、ココ」
ここ、と言いながら、バーコの指が浅く俺の肛門を押さえる。
俺、正直もう、そのままぐっと突っ込んでくれって思ってた。
「バーコさん、入れて、入れてください……。俺、バーコさんの指、俺の尻に、入れてほしい」
「ヤサシクスルノデ、ダイジョウブデスヨ。イレマスネ、オーツカサン」
ああ、また『大丈夫』だ。
俺、もう、その言葉だけでとろけてた。
「ん、あっ……」
入ってきた。
バーコさんの指が、俺のケツに、入ってきた。
「イタク、ナイデスカ?」
「痛くは、無いけど……。なんか、なんか、変な感じです……」
「ダイジョウブ、ヤサシク、シマス。ダイジョウブ……」
バーコさんの声に、俺の肉体と心が、とろとろと融け出していく。
俺、もうそれだけで、イきそうになってた。
射精したくて、たまらなくなってた。
「バーコの指、モウ、2本目、ハイリマシタヨ」
「ああ、すごい……。バーコさんの指が、俺のケツに入ってる……」
「シッカリ、ネモトマデ、バーコの指、オーツカサンノ、オーツカサンノ、お尻に、ハイッテマスヨ」
「気持ちいいです。俺、バーコさんの指、ケツに入れられて、気持ちいいです」
まだ、前立腺ってところ、ぜんぜん刺激されてなかった。
でも、俺、バーコさんの指が、俺の尻に入ってるって、そう思うだけで、バーコさんの指が、ちょっとでも動くだけで、すごく気持ちよかった。
俺の尻、バーコさんの指の形まで分かるぐらいに、すごく敏感になってた。
「モット、キモチイイトコ、マッサージ、シマス。ヤサシクスルノデ、ダイジョウブ、デスヨ」
バーコさんの指が、ぐりっと、でも、そおっと、金玉の裏側あたりを撫でたんだと思う。
「ああっ、ああっ、バーコさんっ、そっ、そこっ……。あっ、ああああっ……」
俺、もう尻を上げておくことすら出来なくなるほど、感じてた。
そう、俺、尻の中で、初めての『快感』を、感じてた。
「あっ、バーコさんっ! 俺っ、変になるっ、俺っ、変になるっ」
いや、変じゃないんだ、気持ちよかったんだ。
でも俺、変になるって言いたかった。『大丈夫、大丈夫』って、バーコさんに言ってほしかった。
「ダイジョウブデスヨ、オーツカサン。ココ、トテモ、キモチイイトコロ。男のヒト、ミンナ、キモチヨクナル、トコロ。ダイジョウブ、ダイジョウブ」
ああ、俺、溶けていく。
耳からの快感に、ケツからの快感に、俺の全部が、溶けていく。
「あっ、あっ、俺っ、出ちゃうっ……。扱いてないのにっ、汁っ、出ちまいますっ……」
「イッテ、イイデスヨ、ダイジョウブ、オーツカサン、ダイジョウブ」
「ああっ、ああっ、あっ、あっ、バーコさんっ、俺っ、俺っ……」
「イッテ、イイデスヨ、キモチイイの、イイコト。ダイジョウブデス、オーツカサン。キモチヨクナッテ、イッパイ、イッパイ、セーシ、ダシテ、クダサイ」
「あっ、出るっ、汁がっ、俺っ、雄汁っ、出ちまうっ……」
もうこの『大丈夫』が、とどめだった。
せんずりのときみたいな、頭越えて噴き上がるような、そんな派手な射精じゃ無いんだけど、バーコさんの指がほんのちょっと動くだけで、俺のチンポから、びゅるっ、びゅるって、汁が出る。
一気にイく爽快感じゃ無いけど、ずっと続くすごい快感。
下半身全部がチンポに、いや、最大限に膨らんだ亀頭になったみたいに、全部が快感だった。
不思議だった。
チンポにも金玉にも、この頃感じるようになった乳首にも、まったく、ぜんぜん、誰も触れて無いのに、精液、出るんだって。
ケツの穴、くじられてるだけで、汁、出るんだって。
「フフフ、イッパイ、デマシタネ、オーツカサン。オシリ、キモチヨカッタデスカ?」
「なんだか、あああって感じで、出ちゃいました。こんなの、初めてだった……」
「コレデ、オーツカサン、乳首と、オシリデ、セーエキ、出せるヨウニナッタ。ドチラモ、トテモ、キモチイイデショウ?」
「はい、すごく気持ちいいです。家でせんずりしてても、乳首いじりながらイくようになったし、尻もこんなに感じるなんて……。俺、なんか、怖いです。感じすぎて、怖いんです」
「オーツカサン、ダイジョウブ、デスヨ。キモチヨクテ、射精スルの、カラダニ、トテモイイコト。タクサン、射精スル、カラダ、元気にナル。ダイジョウブ、ダイジョウブ。オーツカサン、ダイジョウブ」
俺、バーコさんの声を聞きながら、ノーハンドでの射精の余韻に浸ってた。
びくびく痙攣みたいに全身が感じながら、金玉の奥でもっとたくさんの精液が湧き上がってきてるのを、俺、感じてたんだ。
その日は乳首と尻と、バーコさんに2回イかされてからの2人でのシャワーとなった。
ボディソープで全身ヌルヌルにして、2人で抱き合ってキスをする。
もうそんなのが、毎回のことになってた。
2度イかされた俺のチンポもビンビンに硬くなって、バーコさんのデカいのが、俺の腹をゴリゴリ突いて。
もう、俺、このままバーコさんのチンポしゃぶりたい。
あのでっかくて、ずる剥けのチンポから出る精液を顔に浴びたい。
いや、全部咥えるなんて、到底無理だけど、俺のをバーコさんがしゃぶってくれるみたいに、俺もバーコさんのをしゃぶって、その先っぽから出る汁を飲んでみたい。
もう、そんな気持ちになってた。
ぜんぜん、なんでなのか。なんでこんな気持ちになったのか、ホントにぜんぜん分かんないんだけど、俺、バーコさんのあの声と、優しい目と、柔らかな手のひらと、全部が気持ちよかった。
「オーツカサン、チョット、イイデスカ?」
帰り際、まだ太いままのチンポを抱えた俺がズボンの前を気にしながら靴を履いてたとき、バーコさんが言った。
「どうしたんですか、バーコさん?」
「アノ、オーツカサン、次ニ来る日ハ、オキャクサントシテ、デナクッテ、ワタシの、ワタシの大好きな人トシテ、ココニキテ、モラエマセンカ?」
「えっ?! それって……」
最初、なんのことか分かんなかった。
でも、黒い肌のはずのバーコさんの顔が、みるみる赤くなっていくように、俺には見えたんだ。
「ワタシ、オーツカサンノコト、スゴク、スゴク、好きにナリマシタ。モウ、ワタシ、オーツカサンのこと、オキャクサントシテ、オモエナクナリマシタ」
嬉しかった。
すごく嬉しかったけど、店の入口でする話? とも思ってた。
「俺みたいなので、いいんですか? 俺も、俺も、俺もバーコさんのこと、好きになりました。男同士でこんな気持ちって、初めてだけど、バーコさんには何でも話せるし、バーコさんの前なら、どんなことでも出来るって、俺、思ってます」
「……、オーツカサン、アシタハ、時間、アリマスカ? アサッテハ、時間、アリマスカ?」
「……、大丈夫です。明日明後日はバイトも無いので、俺、動けます」
俺、もうこのとき、浮かれ上がってたんだと思う。
ここしばらく、マッサージの予約は延長してもいいようにって、いつも金曜日の最後に入れさせてもらってた。
明日からの土日、誘ってくれたんだって、すぐ、分かった。
「アシタノ朝、10時に、お店にキテモラッテ、イイデスカ?」
「はい、分かりました。その、泊まりってことですよね?」
「ハイ、バーコノお店で、キモチヨクナルコト、アト1つダケ、ヤッテナイコトアリマス。オーツカサンニ、キモチヨクナッテモライタイカラ、お店で、アシタ、ソレ、バーコ、ヤリタイ。
そのアト、バーコノ家に、キテホシイ。オーツカサンニ、バーコが生まれたトコロノご飯、イッパイタベテ、モライタイ」
俺、もうそのとき、泣いちゃってた。
バーコさんの、いや、バーコの家で、バーコが作る料理を食べられるって、もう、すごい幸せなことだと思った。
「バーコさん……。俺、嬉しい。バーコさんに誘ってもらって、俺、嬉しい」
「オーツカサン……。バーコハ、バーコをキラワナイデクレテルオーツカサンが、大好きデス。バーコは、オーツカサンが、ダイスキです」
店の玄関先で、俺、泣いてた。
泣いて、バーコの大きな身体に抱きついてた。
バーコも泣いてくれてた。
黒くてがっちりした、おっきな身体で、俺を抱きしめてくれた。
俺、また、チンポ、勃ってた。
バーコのでっかいのも、もっともっと、デカく、硬くなってたんだ。