重森大介氏 - 三太 共作作品

単身赴任の記憶から

単身赴任先のサウナで知り合った男と交わした初めての同性同士での情交。その男との日々は、次第に二人の心をも繋げていく。

重森大介(しげっち)氏の文章に三太が手を入れさせていただいた共作作品です。



 今年(2022年)の頭からでしたでしょうか。

 

 Twitterでフォローさせていただいた、しげっち氏 @shige_touch から、御自身で執筆された小説(次回掲載予定、下記御本人の前垂れ文章中の「褌祝」をテーマにしたもの)に目を通してもらえないか、とのご依頼を頂きました。

 小説大好きな作者として、喜びいさんで(笑)読ませていただきました。

 

 御自身も褌の愛好者であられるという氏の小説は、描かれる男達の生き様や思いが読む側にストレートに伝わってくる、淡々とした描写の中に秘められた熱い思いがその大きな魅力だと思っています。

 

 この間、氏の書かれた文章を校正推敲の手を入れさせていただき、共作作品として私のサイトで公開させていただくこととなりました。

 いくつか手がけておられる小説もあられるとのことで、今後「重森大介」氏のペンネームでの発表になっていくかと思います。

 

 なお、しげっち氏、御本人が小説を読まれた方とのTwitterでの交流も希望しておられますので、感想などあられましたら(こちらでももちろん大丈夫ですが)、Twitterアカウントお持ちの方は直接メッセージされても喜ばれるかと思います。

 

 小説掲載にあたり、氏よりいただいた前垂れ文を紹介します。

 小説名(「単身赴任の記憶から」)の付け加えと、入力上の校正のみ(2箇所)をかけさせていただきましたが、その他は原文のままにて記載します。

 

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 私は、幼い頃は意識することなく、母親から買い与えられた白のブリーフを着用していましたが、思春期を迎え、性に目覚め、自身の性的指向を自覚した頃から色々な種類の下着を着用してきましたが、中高年と言われる頃になり、辿り着いたのが『六尺褌』でした。綿を基本にした天然素材であること、ゴムなどの締め付けがないこと、それに「緊褌一番」という言葉にあるように、六尺褌を締めたときのなんとも言えない心地は一度覚えると離れられません。

 ただ、六尺褌というと、一般的には古臭い、際物、ゲイやホモの人たちの御用達のような、あまりいいイメージを抱かない人が多いのではないでしょうか。

 私は六尺褌を愛用する一人として、もっと多くの人に着用してほしい、市民権を得てほしいと思っています。

 六尺褌への想いや、自分自身のこれまでの人生において、どんな性生活を送ってきたか、その中でどんな想いや願望を抱いてきたか、今どうしたいか、そんなあれこれを小説という形で残しておきたいと思い、拙い内容、文章ですが少しずつしたためていこうと思います。まずはその手始めとして、二つの作品を書き上げました。この「単身赴任の記憶から」という小説は、書いた順番からすると2作目になります。

 私自身の好みである、ガッチリした体格で褌を常用している地方出身の中年男が、思いもよらず単身赴任することとなり、その赴任先での性行動を描いたものです。

 現代、多様性が重要視され、LGBTQという言葉も一般的に使われるようになりました。とはいえ、ゲイはまだまだ市民権を得ているとも思いません。加えて、六尺褌を常用しているという、レアケースかも知れません。あくまでも、自分自身の理想と妄想の世界です。

 原作者の私の性向は男性、いわゆるゲイですが、既婚であり、子供もいますので、隠れゲイとでも言いましょうか…。ただ、批判はあると思いますが、性向と生殖は別だと思っています。また、そういった板挟みやジレンマに常に思い悩み、自己嫌悪に陥ることもありました。そんな自分自身の人生観も小説には織り込まれると思っています。

 なお、公開にあたり、三太さんには表現方法や語句の使い方、性描写など、多方面に亘りご指摘いただき、十分に推敲いただきました。大変感謝しております。お陰さまで一つの読み物としてとてもいい作品になったと自画自賛しております。

 どうぞ、ご意見ご感想をお寄せください。

 なお、1作目(実は自分とすれば大作なので、公開にはもう少し時間を頂戴します。)は、褌を締めることを許された男が、そのスピリットを次世代へと繋いでいくテーマで、実際に存在した(今でも続いているかも知れませんが…)「褌祝」を題材にしています。どうぞお楽しみに。