雄志社大学プロレス同好会 秘密の興行

その2

 

その2 薬と口と

 

「俺も飲んできてる。そろそろ効き目、出て来てるんだろう? お前らも?」

 

 こくんと頷く俺と中洲君。

 

 レスラーパンツだけになってリングに上がった俺たち3人。

 俺は学内興行ではベビーフェイスなんで赤のレッパン(あ、レスラーパンツのことやで)。先輩と中洲君はヒールの象徴で、黒の奴を履いてる。

 まあ、レスラーパンツとかショートタイツとか言っても昔は普通の水着とかだったらしいけど、最近は一応スポーツ店でも扱うようになってきてるから、けっこう色んな種類も増えてきてるよな。

 俺らが使ってるのは生地の伸びがスゲえいい奴で、OBからの紹介で何年か前から使い始めたメーカーの奴。

 

 百道先輩の股間は風呂とかでちらっと見てたあのぶっといのがおっ勃ってるみたいで、凄え盛り上がりになってる。

 俺と中洲君も、普段よりはデカくなっては来てるけど、まだまだって感じではあるかな。

 このレッパン、百道先輩や中洲君みたいに企画外れにデカい奴でもこんにちはしないのが特徴の一つ。

 その分、亀頭や雁首の段差、百道先輩とか竿の血管とかまでくっきり分かる感じなので、まあこういう『興行』には向いてるんだろうな。

 

 で、俺も先輩の言う通りで、なんかさっきの話しの途中から、ムズムズするって言うか、チンポにじわっと血が入っていくって言うか。

 白いモノや光が青く見えるけど心配すんな、っての教わってたので、目がチカチカしてきたときには、ああ、これかって思えたんだけど。

 

「俺もお前らも、薬飲んでるからおっ勃つんだ。正常な薬の作用なんで、心配しなくていい。

 これ、俺が言う意味、分かるよな?」

 

 またまたこっくりと頷く俺ら。

 そうですよ、って確認でもありつつ、先輩、ありがとうございますって頷きでもあったんだ。

 もちろんこの勃起薬、当日、萎えたまんまとかの醜態をさらさないようにって意味の練習でもあるんだけど、さっきの先輩の言葉と相まって、自分達の心の中に『薬飲んでるから勃つのは仕方ないことなんだ』って言い訳出来るようにってことなんだよな、これ。

 

「よし、じゃあ、2人ともレッパン下ろせ。俺がしゃぶって、お前らのビンビンにさせてやっからよ」

 

 とんでもないこと言い出した、って普通は思うよな、先輩のセリフ。

 だけど俺ら2人とも、文句の一つも言わず、意を決してレスラーパンツを脱いだ。

 前から聞いてたことでもあったし、ホモのおっさん達にしゃぶられる前に知ってる人に、って妙な感情もあったんだと思う。

 

 まだ水平にまではなってない、でも太さだけは勃起時並み、って感じのチンポ、俺、ボロンと先輩の目の前に突き出した。

 ちらっと横に目をやったら、中洲君のも同じ感じ。たぶん2人とも、先輩の前って緊張無ければ、もうギンギンにおっ勃ってたのかと思う。

 さっきまでの話もよく考えたらそれっぽい話だったし、興奮作用は無いっては聞いてても、俺らの年だとどうしても『飲んでる』って意識だけで、なんかエロい考えになっちまうのは仕方ないよな、やっぱり。

 

「中洲のはずる剥けか、上川端のはちっと被ってるが、これ、おっ勃ったら全部剥ける奴やろう?」

 

 頷く俺。

 練習後の風呂とかで自然に互いのチンポも目に入るわけで、見栄剥きしててもやっぱり分かるよな、そういうのって。

 ま、百道先輩のずる剥け巨根は、萎えててもホント凄えよなって、よく中洲君とも話題にしてたぐらいだけどさ。

 

「シャワー使ってきてくれてるみたいだな、2人とも……。

 じゃあ、中洲のから、しゃぶるぞ」

 

 中洲君、頷いて目を瞑ろうとしたんだ、そのとき。

 

「目は開けとけ。どうせ興行でも、先輩達にさんざんしゃぶられて、しゃぶらされるんだ。そんとき目ぇ瞑ってなんぞいたら、しっかり見とけって、どやされるぞ!」

 

 慌てて目を見開いた中洲君なんだけど、そうなんだよな、これ。

 先輩がやってくれてるのって、あくまで俺たちが、当日なるべくショックを受けないように『慣らして』くれてるんだ。

 それがこっちも分かってるから、何も言わずに従ってはいるんだけど、やっぱりこういう瞬間にちょっと地が出ちまう感じになる。

 

「すんませんっ、先輩っ! ちゃんと見ておきます!」

「済まんが、当日はこれがもっと凄えことになる。今のうちに俺で少しでも慣れとけば、大丈夫だからな……」

 

 ああ、これが百道先輩なんだよな。

 俺、チンポ丸出しにしながら、ちょっと感動とかしてた。

 

「あっ、せ、先輩っ、す、凄いっス……」

「こういうの、初めてか、中洲は?」

「こ、高校んとき付き合ってた彼女はいたっスけど、フェラはしてもらって無くて……。あ、あっ、気持ちいいっス……。か、感じますっ……」

 

 中洲君、高校時代の彼女さんとは進学のときに別れて、後は特に付き合ってる人はいないって言ってたよな。

 まあ、俺なんか付き合った経験すらない童貞だし……。

 ……って、となると、俺の初体験、ホモのおっさん、ていうか、フェラも含めると『初めて』が百道先輩になるってこと?!

 なんか、今、そこに気が付いて、俺、内心ワタワタしちまってた。

 

 ぷはーって感じで百道先輩が口を離したら、もう中洲君のが湯気出てるみたいな感じにギンギンになってて。

 顔真っ赤にしてるのは、初めてしゃぶられたんだろうし、ある意味当たり前だよな。

 先輩、用意してたらしい黒くてぶっとい輪ゴムみたいなの、両手で大きく広げて言うんだ。

 

「中洲、すぐにイっちまわないようリングするから、毛を巻き込まないよう手で除けとけ」

 

 これも事前に2人とも聞いちゃいたから、中洲君、チンポの根元から掻き上げるようにして陰毛を臍の方に寄せていく。

 中洲君、毛の薄い俺と違って臍下はかなり濃く茂ってるから、レッパンの上にはみ出るのがけっこうエロいんだよな。

 もちろん全身毛深い百道先輩には負けてるんだけど。

 

「あっ、これ、凄いっスね……」

「もっと小さい奴だとほぼ完全に射精難しくなるんだが、俺たちの年齢で薬飲んでからだと勃起がおさまんなくなって大変だからな。ワザと少し大きいのにしてるけど、それでも感度は上がって、イきにくくなってるのは分かるだろう?」

 

 チンポの根元と金玉の根元と、黒くてぶっといリングに締め上げられて、中洲君の元々デカいのが、さらに二廻りぐらいデカくなったように見える。

 亀頭も真っ赤なスモモみたいに腫れ上がって、凄えエロさを増すよな、これ。

 

「先輩、これだとちょっと触られるだけでも、先走り出ちまいますよ」

「なに、先走りでレッパンぐじゅぐじゅになるぐらいが喜んでもらえるからな。我慢汁は我慢しないで出しちまえ」

 

 先輩、ギャグったつもりだろうけど、それ、スベってますがな。

 で、今度は先輩、俺のチンポに向き合ってくれることになる。

 中洲君のをしゃぶってる先輩見てて、俺のはもう、ガチガチになってたけど。

 

「もうしゃぶんなくていいぐらいにおっ勃ってるが、俺も練習と思ってしゃぶるぞ、上川端」

「はい、百道先輩、お願いします」

 

 俺、先輩にしゃぶってもらうの、なんか複雑な気持ちで待ち受けてた。

 やっぱり『こんなの変だ』って常識と『活動資金のために』って割り切りと『尊敬して憧れてる先輩が俺のをしゃぶるなんて』って思いと。

 色んな気持ちで、頭ぐちゃぐちゃになってたんだよな。

 

「うあっ、先輩っ、すげっ、凄いっスよ、これ……!」

「上川端も、初めてか?」

 

 口を離した先輩が、下から俺を見上げてて。

 なんかその顔に、俺、すげえ切なさを感じちまったのはなぜなんだろう?

 

「お、俺、その、童貞ッスから……」

「デリとか、ソープも経験無いのか?」

「な、無いっスよ、そういうのもっ!」

 

 風俗も、素人も、どっちも経験無いんだよ、俺。

 せんずりばっかりの童貞が、初めてチンポしゃぶられてんだよな、今、男の百道先輩に。

 

「それって『こういうの』が、俺が初めてってことか……。なんか悪いな、上川端……。同好会のためとはいえ、ホントに済まん……」

「あ、謝んないでくださいよ、先輩……」

「ああ、いかんいかん。こういうの言い出すとダメだよな……。お互い割り切っていこうぜ」

 

 先輩のセリフ、俺や中洲君にもだけど、先輩自身にも言い聞かせるためだったんだろうな。

 先輩の声聞きながら裏筋舐められて、俺、もうそれだけでイきそうになっちまってた。

 

「あ、先輩っ、それ以上やられるとっ……!」

「堪えろ、上川端! ……、よし、リングするぞ!」

 

 射精を何とか堪えた俺が、さっきの中洲君みたいにチンポの根元の毛を臍側に寄せる。

 ビクビク震えるチンポとせり上がり始めた金玉を引き剥がすようにして、先輩が俺の股間にリングを嵌めたんだ。

 

「よし、2人ともそのままレッパン上げろ。うん、けっこう目立ってるな、いい感じだ。

 俺も、リング付けるから、ちょっと待ってろ……」

 

 俺の赤いレッパンは玉の方がすげえ目立って、もっこり膨らんでる。中洲君の方はと見れば、これはもう左上に伸びた長いチンポと雁首がくっきり浮き上がってて、すげえエロさ。

 百道先輩がガバッと黒のレッパン下ろして、ぶっといチンポ晒したとき、俺、思わず言っちゃったんだ。

 

「先輩、俺、先輩のしゃぶらせてもらうんで、デッカくしてください!」

「お、俺も上川端君と交代でしゃぶります! 俺たちだけしゃぶってもらって、なんか悪いっスよ、先輩!」

 

 百道先輩、これには面食らったようだった。

 

「お前ら……、本当にいいのか? 男のチンポしゃぶるなんて、初めてだろう、2人とも?」

「これも当日、どうせやらなきゃならんのでしょう? 先輩ので、俺たちも『練習』しとけばって思ってます!」

 

 これはホント、そうなんだよな。

 どうせOBやその『知り合い』の人達のを何本もしゃぶんなきゃイケないってのは、今の時点でももう分かってるワケで。

 

「分かった……。頼む、2人とも。もうおっ勃ってはいるが、ギンギンにしてくれ」

 

 中洲君と目配せして、最初は俺が先輩の前に膝を突いた。

 目の前の先輩の、俺のと比べたらもう倍近くあるんじゃねって感じの、まさに『巨根』って奴だろうな。

 もっとも、太さだけだと俺のが勝ってる気もするけどやっぱり『長さ』ってのは色々『届く』ためには必要なワケで。

 そのデッカいのが先輩の股間を覆う黒々とした陰毛から、まさにズドンと突き出してる。

 俺、精一杯口開けて、何とかぶっとい亀頭を呑み込んだんだ。

 

「うっ、す、済まん……。もう、先走りが出ちまってる……」

 

 塩味のする『それ』も、俺、嫌じゃ無かったんだ。

 

「上川端君、交代交代」

「あ、ああ、そうだよな、中洲君……」

 

 中洲君に肩叩かれて、場所を譲る俺。

 しゃぶられてる百道先輩の顔、すげえ色っぽい。

 

「お、おおう、いいぞ、中洲。ありがとな」

 

 ポンポンって百道先輩に頭叩かれた中洲君も、なんか顔が赤くなってた。

 先輩、自分のチンポと玉の根元にビシッとリング決めて、巻き込んだ毛を救い出すようにしてリングから引き出してる。

 その先輩の姿が、なんか無防備でさ。

 

「ようし、3人とも、かなりエロい見栄えだよな。これならお客さんも喜ぶだろう」

 

 先輩のデッカいのは、もう黒のレッパンからはみ出しそうになっててちらっと先端が覗いてる。

 中洲君のはさっきからもう竿や亀頭の形が丸わかりで、素っ裸よりエロいんじゃ無いかなって。

 俺のはなんていうか、玉と竿の太さが相まっての丸い盛り上がり、赤レッパンのもっこり感は一応一番な感じで。

 

「こっからは実際の試合の流れでやってくぞ」

 

 先輩がそう言ったとき、俺、自分の先っぽからじわっと先走りが滲んだのが分かった。

 それが飲んだ勃起薬のせいなのか、それともこの場にいることの興奮からなのかは、分かんなかったけど。