オナ禁の攻防 明友大学2回生鹿屋正信の挑戦

その4

 

その4 4日目 水曜日

 

「ふあっ、あっ、待ってくれっ、ケンゴっ、ちょっとストップ……」

「もう根を上げたのかよ。これ、夜まで続けるんだぜ」

「こ、こんなの、初めてだし……。授業でこんなのは、ヤバいって、ヤバいって……」

「ヤバいヤバい言いながら、ずっとおっ勃ててたのは誰だよ。先走りも出っぱなしで、すげえことになってるじゃん」

「だから、だからヤベえんだよ……。頼むから止めてくれよ、なあ、ケンゴ……」

 

 この日も午後に2コマ、同じ講義に出席する鹿屋正信と曽於健吾である。

 学部と専攻が同じなため、2回生までは同内容の授業講義が重なることが多い。そのため4人の中でも、生活時間帯をともに過ごすことの多い2人であった。

 先程の講義後、講義室の移動中、残り1コマを残すだけになったときの会話である。

 

 普段は快活、というかオナ禁生活を始めてからはいささかテンションが高すぎたきらいの見えた鹿屋正信であったが、今日は珍しくその顔に焦りと汗が浮かんでいる。

 具合が悪い、とは、その股間の盛り上がりと滲み出た先走りの染みを見れば、どうにも違うようだ。

 

「なあ、ケンゴ……。これ、抜いたらダメか? せめて、止めてもらえるだけでも……」

「お前なあ、朝飯んとき、俺たち3人と約束したよな? 今日は午後から俺と同じ講義出る分では、アレを入れたまんま、電源もオンのまんま、過ごすってよお?」

「た、確かに約束したけど、こ、こんなに、俺、俺が、俺のケツで感じるなんて、思ってもみなかったんだよ……」

「そこはわざわざ解剖学の本、コピーしてきて説明してやったろう? あれ聞いといて、知りませんでしたじゃ通んないこと、いくらお前でも分かるよな?」

「あ、ああ、それは、それはそうなんだが……」

「おら、次の講義始まっちまうぞ。まあ最後のコマは、あの先生もほとんど質問とかしないから、割と気楽に受けとけよな」

「き、気楽って、む、無理だ……。こんなので、かきまわされて、しかも木の椅子だろ? 俺、俺、もう、漏らしちまいそうになる……」

「そこを我慢するのが、お前が宣言した『オナ禁』って奴なんだろう? おら、行くぞ。一番後ろの席にするから、イきそうなときは腰でも浮かしてろ」

 

 いったい何を、いや、何について話しているのか。

 その話題の『元』は、曽於健吾のズボンのポケットに入っている、小さなリモコンスイッチだった。

 

 夜の打合せを兼ね、朝食を4人で取っているときのことだ。

 曽於が自分の手持ちグッズからある『モノ』を持ってきたのだ。

 

「あ、それ、ローターって奴だろ、ケンゴ」

「そうそう、まあ、ちっこいバイブレーターだな。スイッチ入れたらこんな感じ」

 

 リモコンを曽於健吾が操作すると、テーブルの上に置かれたローターが細かい振動を始める。

 木製のテーブルに響く分、若干の音はするのだが、これが屋外や室内でも音楽やテレビ等の別音源があれば、ほぼ周囲に聞こえることは無いだろう。その程度のものであった。

 

「もしかしてコレ、その、鹿屋君のち、チンポに付けるとか?」

「ツグオの言うような使い方もいいんだけど、それだともっと普通の肩こり用のとか使った方がすげえ気持ちいいんだよな。で、これさ、今日の午後、俺とマサの奴と同じ授業2コマあるんだけど、そっからさ。こいつの尻ん中で、このローター仕込んでみたらどうかなって思って」

「し、尻ぃ!」

 

 鹿屋よりも早く、宇検の声が上がった。

 

「もともと女性のアソコに入れたりして使うもんらしいから、まあ間違ってはいないかなってね。で、男の尻には前立腺ってあるの知ってるだろ?」

「なんじゃそりゃ、との顔つきは宇検と鹿屋、なんとなく知ってそうなのは十島の表情。

「あー、そっからかよ……。前立腺ってのはな、平たく言うと小便出す尿道の周りをこう取り囲んでる器官っていうかな、ま、そんな奴」

「そのゼンリツセンって奴が、何をしてくれるってんだ?」

 

 宇検らしい質問か、

 

「まあ、俺たちが毎日出してる精液の元を作ったり、あとこれが一番大事なんだけど、これを直接刺激されちゃうと、なんと、チンポしごかなくても精液が出ちゃうってことなんだ」

「なんだ、その扱かずに出るってのは、? そんなこと、なんで、出来ちまうのか?!」

「なんでって言っても、ヒトの身体がそうなってる、としか言い様はないんだけどね。あ、これがその前立腺の場所とかの絵のコピー。これ見ると、ほら、ケツの中からが一番その前立腺に近くなるってのが分かるだろ?」

「それって、鹿屋のケツにそのローターってのを入れて、ずっと振動させてると、こいつが身体の中で勝手に感じて、イっちまうってことなんか?」

「あー、ダイキチの理解でいいと思うよ。もちろんみんながみんな、これでイけるわけでも無いらしいし、まあ、夜までにこいつが昂ぶってくれれば御の字、ぐらいの感じかなあ」

 

 しばらく考えていた宇検であった。

 

「どうする、鹿屋。俺はなんか尻の中から感じるなんて、ちょっとやってみたいと思っちまったけど、お前がやりはじめたことだしな」

「うーん、俺もちょっと怖いけど、エロいことじゃあるわけでやっぱ俺も興味はあるかな……」

「じゃ、やってみっか。俺が横にびちっと付いとくから、急になんかあっても対処出来るだろう。後は夕方までで、こいつがもい、イきたい、出したいってなってりゃ、大成功って奴だ」

「昼間はそれでいいとして、今夜はどんなことするんだ? オナホは2日連続でやっちまったからなあ……?」

 

 それまで黙って聞いていた十島継男が提案する。

 

「その、今夜はさ、オーソドックスに『手で』ってのは、どうかな?」

「まあ、そりゃ基本だけどさ。せんずり大会は初日にやったじゃんか」

「あ、自分で自分をってんじゃ無くって……」

「え、それって……?」

 

 ピンと来たものもいたようだ。

 

「うん、ほら、昨日のオナホも、自分でやるのと人にやってもらうのとで全然違ったじゃん。だから、うん、その、自分でで無くって、人のを扱くっていうかさ……」

「あー、そういうことか! 確かに、人の手で扱くって単純なことなのに、まだやってなかったよな」

「いやいや、その、俺としてはみんなの協力ありがたいんだけど、その俺のチンポ握ってって、みんな大丈夫なんか?」

 

 元々の言い出しっぺではあるものの、さすがに勃起した逸物を互いの手で扱き合う行為には一線があるかと思った鹿屋であった。

 

「ん? 互いの勃起したチンポ、イってるチンポも目の前に見てて、乳首しゃぶって、金玉揉んでんだぜ。今さらお前のチンポ握るぐらいで俺たちがビビるとでも思ってんのかよ?」

「あ、いや、ならいいんだけどさ。ただ、それでみんなも楽しむってなると、みんながみんな、お互いのを扱くってことになると思うけど、それもいいんかいな?

 

 一瞬の沈黙。

 十島はもちろんその可能性も頭に入っていたようではあったが、宇検と曽於にしてみると、とまどいはあったようだ。

 

「そのことも考えたんだけど、お互いに、というのはまだみんな抵抗あると思うから、鹿屋君を初日とか昨日やったときみたいに、対象になる人は寝っ転がって、目でも瞑っててもらって、後は周りが散々気持ちよくしてあげたらどうかなって」

 

 確かに昨夜のようにオナホ、という間接接触になるものを介さずに互いのものを『扱き合う』のはハードルが高そうであったが、寝たままの相手を皆で楽しませる、となれば、ここ数日の自分達の動きからしてもそう無理は無さそうな話であったのだ。

 

「ああ、それならなんかイケそうだよな。ツグオ、すごいなあ、お前……」

「よーし、じゃ、昼も夜も動きは決まりだな。鹿屋、お前はせいぜいケツのバイブで、感じやすくなっとけよ」

 

 こうしてその日1日の放心も決まり、昼休みにいったん部屋に帰った曽於と鹿屋の2人は、鹿屋の尻にローターを押し込むこととなったのだ。

 

 授業の間、わずかに腰を浮かしたり、ねじったりを繰り返す鹿屋。

 それはローターの『当たり処』をどうすればいいのか、自らの肉体を使っての試行錯誤なのである。

 

「大丈夫か? イきそうなのか?」

 

 囁き声で尋ねる曽於健吾。

 

「いや、だ、大丈夫だ。イく感じじゃ無いけど、身体の奥からずんずん来てる……」

 

 これがもう少し振動が強く、また、楕円球という形では無く直腸の前立腺の該当部位にうまく接する形状であれば、また結果は違ったのかもしれない。

 それでもおよそ4時間近く、内側からこまかな振動を与え続けられた鹿屋の尻は、その日の夜を迎えるまでにおそろしいほどの敏感性を獲得していたのであった。

 

 

 その夜、時計の針が9時を指す。

 

「さて、鹿屋クンよお、半日ケツにバイブ仕込まれて、だいぶ敏感になってるんだって?」

「きついかもしれないけど、夜のオナ禁、鹿屋君、頑張れる?」

 

 宇検と十島、それぞれが鹿屋の身を心配しているのかしていないのか。

 

「ああ、あのバイブ、かなりすごかったぜ。入れてすぐはなんとも無かったんだけど、しばらくしたらなんか当たり処によっては、もう腰全体が痺れるみたいになって、もういてもたってもいられない、みたいな感じになってた。

 正直、今晩みんなに身体いじられるってなると、俺、自分でもどんな反応しちまうか分かんないぐらいに敏感になってると思う……」

「そのくらい敏感になってくれてた方が、こっちも弄り甲斐があるってもんだ。なあ、そうだろ、十島、曽於」

 

 まさに、腕が鳴る、のポーズを決める宇検。

 十島と曽於も顔を見合わせるが、その表情にはやはり期待をかけるような輝きがある。

 鹿屋のよがり声を聞きたい、手を止めてくれと懇願する声を聞きたい。

 3人の中に、少しばかり嗜虐的な傾向が生まれてきているようだった。

 

「最初はどうするといい、十島?」

 

 いつの間にか、宇検の中では十島が色事指南の立場になっているらしい。

 十島もまた、少しばかり悩んだふうに、鹿屋と他の2人に声をかける。

 

「せっかく鹿屋君もバイブ入れっぱなしをクリアしてきたから、お尻も責めてあげたがいいよね、きっと。うん、最初は鹿屋君の仰向けに寝てもらって、宇検君と曽於君が乳首と脇腹とか、脇そのものとかを担当。そして僕が、その、ローションたっぷり使って、鹿屋君のチンポとお尻と、両方を刺激するってどうだろう。たぶん鹿屋君、すごい快感に身体よじって逃げようとすると思うから、そこは上半身担当の宇検君達でしっかり固定する感じで……」

 

 具体的、かつ、理に適った十島の提案だった。

 3人で1人を責める際に、ここまで効率のよいやり方は他にはなかなか無いことだろう。

 曽於も宇検も感心したような目で十島を見つめている。

 

「ツグオ、お前にそういう才能あるってのは、全然分かんなかったぜ、俺」

「まったくだ。十島ってとにかくいつも本ばかり読んでて、そういうの疎いってイメージ持っちまってた。これは俺の思い込みって奴だな。1年以上友達やってて、恥ずかしいはなしだが」

 

 2人の賛辞に照れる十島。

 

「うん、宇検君が言うように、本なんだ……」

「ん? 『本』がなんだって?」

「さっき言ったこととかも、けっこう本で読んだことがあったりする奴なんだよね」

「ってお前、ポルノ小説とか読みあさってんのか?」

「いや、もちろんそういうのも興味はあるけど、いわゆる普通の文芸作品、小説とかでも出てくるんだよね、そういう描写……」

「そりゃ、知らんかったな……。俺もたまにはそういうの、読んでみっかなあ……」

 

「ま、文芸談義はそのくらいにして、とっととかかっちまおうぜ。鹿屋の奴、おっ勃てたまんまのチンポが待ち遠しそうだ」

「あ、悪りい悪りい。じゃ、やるか」

 

 横たわった鹿屋。

 その両足の膝を立て、大きく開かせる。

 開いた両足、その間に身体を入れ込んだのは全裸になった十島継男。鹿屋の鎌首を振り立てる股間と、身長の比率からはかなり大きめの金玉が十島の目の前で偉容を誇る。

 金玉の下、立てた膝の分、少し浮き上がった尻肉には、鹿屋の半日刺激され続けたアナルがすでにゆっくりと呼吸するかのように、その窄まりの大きさを変化させていた。

 

 宇検が、鹿屋の右側、曽於が左側に、こちらも素っ裸の肌を添い寝するかのように寄せていく。鹿屋の両手を軽く挙げさせ、もっさりと茂った脇の下を空気にさらす。

 どちらもカンカンに勃起した逸物が、鹿屋の腰下から太股に当たっては、互いの体温を交換するのだ。

 

「あ、あ、みんなに囲まれて、大吉やケンゴのチンポ当たってて、俺、これだけですげえ感じてるよ……。これで直にチンポいじられたら、俺、俺、どうなるんだろう……」

「それを今から満喫してもらうんだよ、鹿屋君……。じゃあ、始めるね。前も後ろもたっぷりローション使うんで痛くは無いと思うけど、もしなんかあったらすぐに言ってね」

 

 十島の宣言に、こくこくと頷くばかりの鹿屋であった。

 

 とろりと十島が、自らの両手にかなりの量のローションを取る。

 右手はほぼ手のひら全体に、左手はまずは人差し指と中指が、天井灯の光を反射するぬめりを受け持っていく。

 

「行くよ、鹿屋君……」

 

 少しばかりかすれたような十島の声は、本人の興奮のあまりか。

 そのスタート具合を見極めながら、曽於と宇検もまた、己等の下をぽっちりとした膨らみを見せる鹿屋の乳首へと運んでいく。

 

「うああああああああああああああーーーーーーーーーーーっ………………」

 

 突然上がった、獣の咆吼、雄叫びであった。

 

 宇検と曽於の舌先が、鹿屋の両乳首をべろりと舐め上げる。

 2人の爪先が、脇腹を撫で下ろす。

 十島の右手、その窪めた手のひらが熟したホオズキと見紛うばかりの鹿屋の亀頭に、ずるりと覆い被せられる。

 十島のどこかぷっくりとした左手の中指が、蟻の門渡りの下、できもの一つ無い窄まりに指先をくいっと沈めた。

 

 風俗経験の無い、10代後半の若者にとって、潤滑剤を利用しての亀頭責めは、それこそ生まれて初めて味わう快感なのだ。

 乳首を舐めあげ、こぶり、ときには歯までを利用した刺激も、つい先日に初体験したばかりの若い肉体。

 肛門から差し入れられた指はさしたる抵抗も受けず、玉の裏側、わずかに固さの残る部位を執拗に撫でさすっていく。

 

「ああああっ、ああっ、ああっ、あああああーーーーーーっ………………」

 

 言葉にならない雄叫びが、鹿屋の喉から延々と発せられていた。

 鹿屋の肉体に手をかける3人は、誰一人言葉を発せぬまま、その責めを続けている。

 

「ああっ、あはあっ、あっ、あっ、ああああっ、ああっ、ああああああっ…………」

 

 がくがくと揺れる鹿屋の肉体を、上背では上回る曽於と宇検が押さえつけている。

 亀頭責めを受ける腰をなんとか逃がそうと上下左右 前後への揺さぶりを行う鹿屋ではあるのだが、その目論見が成功することは無い。

 

 すでに2本に増えた尻に入れられた十島の指が、的確に、確実に、鹿屋の前立腺を責め立てる。

 ここを弄れば、勝手に精液が出ちまうんだ。

 おそらくは三人の頭に、曽於の言った言葉が蘇った。

 このままでは、ここまで来たオナ禁が破られてしまうのか、そのギリギリの、刹那のバランスを感じたのは、十島その人だった。

 

「みんなストップっ!!」

 

 1年半以上の付き合いの中、初めて聞く十島の大声。

 宇検と曽於の、舌と指、そしてもちろん、亀頭だけを撫で回すローションまみれの十島の手のひらも、尻に差し入れられた指先も、一切の動きが停止した。

 

「ああっ、嘘だっ、嘘っ、そんなっ、そんなっ……」

 

 十島が手指の動きをピタリと止めたまま、冷静に声をかける。

 

「もう、イってしまえ、イきたいって思ったんでしょ、鹿屋君?」

「あ、あ、そうだ……。もう、ぜんぜん堪えきれないって、このまま亀頭だけやられてても、俺、イっちゃうって……」

「まだだよ。そんな簡単にイかせるようなら、一週間もオナ禁する必要無いわけだし。最低30分は、この亀頭責めでの寸止めを繰り返して、よがってほしいから。30分、鹿屋君が我慢出来たら、僕達と交代しての一休みってことだね」

 

「ううっ、イきたい、イきたいけど、イきたくない……。この快感をずっと感じてたいけど、このまんまじゃ、俺、どうにか、どうにかなっちゃいそうで……」

「大丈夫だよ、鹿屋君。僕も宇検君も、曽於君もいるんだ。鹿屋君がどんなになっても、ちゃんと支えるから……」

 

 このとき、宇検の十島を見る目は、そこに確実に尊敬の念を含んでいたのだろう。

 自分の、ある意味力任せの技とは、まったく異質なものがそこに見えたのだ。

 

「そろそろいいかな……。じゃ、曽於君、宇検君、再開しよう」

 

 地の底から響くような雄叫びと、全身をがくがくと震わすような肉体の反応。

 逸物と尻、門渡りの盛り上がりから着実に鹿屋の『寸前』を察知し、見事な采配での『寸止め』を繰り返す十島。

 宇検と曽於も、だんだんとその舌の動きも慣れたものとなり、脇下の舐め上げはもちろんのこと、両耳を同時に舐めしゃぶり、身がすくむような悦楽を与えていく。

 まさに30分、幾度もの寸止めを繰り返しながら、射精だけが禁じられた究極の悦楽が、鹿屋の肉体を翻弄していったのだ。

 

「す、すごかった……。悪りい、俺もやらなきゃなんだけど、身体が動かねえ……」

 

 横たわったままの鹿屋は、置き上げる気力すら奪われていた。

 それでもその股間は屹立を保ったまま、真っ赤に腫れ上がった亀頭は蛍光灯の光を鮮やかに反射している。

 

「つ、次は俺たちの番なんだろうけど、どうすればいい、ツグオ……?」

 

 曽於もまた、快楽追求の過程において開花した十島の才能に惹かれはじめていた。

 

「今度は宇検君に横になってもらって、チンポを曽於君、両側を僕と鹿屋君でどうかな? 鹿屋君みたいにお尻を慣らしてはいないから、曽於君はチンポと金玉をじっくりやってあげて、僕と鹿屋君で上半身を責めていくから。

「ああ、分かった……。あとはこれを、人を変えて繰り返していくってことか……」

「うん、もちろん元々鹿屋君にいっぱい感じてほしいわけだから、僕達一人終わったら、また鹿屋君の30分、ってやってけば、時間的にもちょうどいいかと思うしね。

 

 見事な采配であった。

 おそらくは開始の時点で時間の見通しすら、計算していた十島である。

 そしてそれは、若者4人の喉が枯れ、鹿屋以外の3人については30分の中で最低3回の吐精を果たすまで、続いたのであった。