その4 打ち上げ
もともとは当日にやってる『祝勝会』が、今の『打ち上げ』みたいにエロありだったらしいんだけど、さすがに主催の方から『ちょっとは考えろ』みたいなお達しが出て、10年前ぐらいから別日にエロ有りの『自主的打ち上げ』をやるようになったそう。
会場はもうエロ目的の方が強いので、訳知りの旅館を貸し切り、しかも泊まりで夜中も延々やり続けるとか。
飲み食いよりもみんな『そっち』が目的なので、分かりやすくはあったけど。
「もう優一とはだいぶヤったろう?」
「あ、はい、まあ……」
「『打ち上げ』は『みんなで楽しむ』ってのが趣旨だから、あいつだけに、とは思うなよ」
「それ、猪狩さんからも言われました。たぶんオレ、初参加だから全員から的にされるだろうって」
「だな。まあ、さんざん搾り取られると思って、しっかり溜めとけよ」
熊部所長、ニヤニヤ顔での忠告。
おっちゃんとも何度もその話してて、おっちゃんもなんかオレがみんなにヤられる、みんなをヤるのが楽しくって仕方ないみたい。
オレは最初に濃厚接触した集団がここだったから、そう違和感も無かったんだけど、これ、かなりびっくりするヒトも多いみたいなので、ところによっての感覚は全然違うものなんだろうな。
最重量級はほぼメンツも固定だし、みんながみんな、パートナーの有る無し関係なくのヤリ友ってのも、他の階級とは全然違うノリらしかった。
当日は最年長の猪口さんが用事がどうしてもずらせなくて不参加とのことで、選手7人とその連れが来る予定。
熊部所長は一人で行くって言ってたので、最大で13人のはず。
ただ、所長やおっちゃんに他の選手さん達のパートナーって、祝勝会のときと同じ面子なんですかって尋ねても、2人ともなんかニヤニヤ笑って答えてくれなくて。
で、迎えた当日、会場の旅館に行ってみて、オレ、真面目にびっくりしたんだよな。
なんと、おっちゃん以外の参加選手、誰も連れの人は来てなくて、選手以外のパートナー扱いって、オレ一人だけってことだったんだ!
なんか所長やおっちゃんの雰囲気怪しいなとは思ってたんだけど、まさかそんなこととは思いもしなくて。
どうやら打ち上げに新しいメンツとしての新人が参加するのって、もう何年ぶりかって話になって、最初は選手だけでじっくり『オレ一人』を楽しもう、楽しませようってことになったみたい。
まあ確かに、パートナーの人も含めてのイチャコラはその後はそれなりにあってたから、後から考えたら判らなくもないことではあったけど、当時のオレは、なんかもうパニクってて。
「いや、そんな、他のパートナーの人達に悪いっスよ。そんなオレだけ特別扱いだなんて……」
「なに、パートナーとはいつでも出来るからな。まあ、今日は君の歓迎会ってことで、一つ頑張ってもらうといいんで」
理屈としておかしいだろうとは思うんだけど、ニコニコしてるおっちゃん達の群れに囲まれてては、そうグダグダとした反論も出来ず。
なにより鍛えたガタイしたおっちゃん達、オレ、もう、全員タイプだし。
そんなこんなで、ちっこい系はオレ一人。後の7人は鍛えた200キロ級のおっちゃん達という、もうオレにとっては夢みたいな乱パが始まることになったんだ。
年齢順で(2年前のね)上から並べてみると、参加者はこんな感じ。
相撲大会参加者としては、この日は用事があって来れなかった猪口さんが最高齢で54才だったんだ。
あの『打ち上げ』の後に皆の諸元表も確認したから、当時の数字として間違ってないはず。
猪口さん、54才、180キロ、P35。
豚田さん、46才、175キロ、P30。
熊部所長、44才、210キロ、P26。
猪狩のおっちゃん、44才、190キロ。P32。
虎山さん、41才、170キロ、P28。
犀川さん、36才、220キロ、P55。
日熊さん、30才、205キロ、P30。
猪西さん、27才、195キロ、P34。
で、18才のオレ。今よりちょっと痩せてての55キロ、P36。
一番『軽い』虎山さんでも、オレの3倍以上の体重あるってすごいよね。
犀川さんとかもうすごいガタイ&チンポなんだけど、所長の話だと相撲じゃ横に回られるとちと弱いってことで、このレベルになると総合的な『強さ』がやっぱり要るんだって。
ここ何年かは猪狩のおっちゃんと熊部所長が優勝争い続けてるみたいで、年齢から見てもすごい話のはず。
このもうガタイ専には堪んないラインナップに加わるのがオレ一人ってのが、もうなんたる天国なのかなって。
ホント、1人だけ場違いなのが紛れ込んでるよな、これ。
ただ、みんな体格差に燃えるタイプってことなんで、その点だけはありがたいと思ってたし。
並べてみると、大型種に混じっても『ナニがデカい』ってのは確かにそうだったんだな。もっとも『太さ』とか『特徴』は、みんなそれぞれだったけど。
「このちっこいガタイで、あんなぶっとい逸物って、えげつないな」
「これに掘られると、もうええとこに当たりすぎて、ワシ、毎回よがっちまうんですわー」
「猪狩さんを悶絶させるなんて、見た目じゃ分からんもんだなあ」
「俺も何度もヤられたが、出入りのたびに奥と手前と、スゲエ感じることになるぜ」
もうみんな、好き勝手に言ってるけど、おっちゃんと熊部所長がなんとなく誇らしげに言ってくれてるのはちょっと嬉しかったり。
「あ、あの、えーと、オレ、トリル・ハンマ、18才です。一応リカオンって、こっちじゃ珍しいイヌ科のトーテムで、あー、親達はまた犬種が違ってたんですけど。
春から熊部所長のとこで働かせてもらってて、相撲大会は今回初めて見させてもらいました。
その、祝勝会の後は猪狩さんのとこに泊めてもらって、それから何回か遊びに行かせてもらってます。
今日はなんか、皆さんのパートナーの人達にはホント悪くって……。次回あれば、ぜひパートナーの皆さんともご一緒したいです。
今日はよろしくお願いします!」
自己紹介、祝勝会の時も名前だけは言ってたけど、今日の打ち上げは猪狩のおっちゃんとのことも言っとけって言われてて。
なんか、みんなしてニヤニヤして聞いてるのが、スゲエ恥ずかしいんだけど。
「猪狩さんとは、どっちメインでヤってるんだ?」
「あ、あの、一応、今んところ、オレがタチって感じで……」
「猪狩さんの尻、とろとろ具合と締め付けが抜群だろう?」
「あ、はい、毎回、その、すんごく気持ちよくて、オレ……」
「ワシ、毎回、抜かずの3発ぐらい、イかされちょるよ」
おっちゃんの茶々入れに、みんながドッと笑ってくれる。
おっちゃんからも所長からも、全員が互いにヤリ友だって聞いてたし、ノリや雰囲気的にはすごい居心地いいんだけど、それと恥ずかしさはまたなんか別というか。
さんざん冷やかされた後に、ふっとマジな感じで虎山さんが聞いてきたんだ。
「今日は熊部さんや猪狩さんだけでなく、ここにいる全員と、ってことになるけど、その意味の理解や、トリル君自身の気持ちとかは、大丈夫かい?」
あ、これ、真面目に答えなきゃっいけない奴だって、オレにも直ぐにピンと来たんだよな。
「はい、虎山さん……。オレ、その意味、ちゃんと分かってます。
猪狩さんや熊部所長からもしっかり話は聞いてましたし、大会の参加者みんながそうかは分かんないけど、少なくともここ最重量級の皆さんは、お互いにオープンな付き合い方をしてるんだなって。
なにより俺自身が、ここにいる皆さんがもうものすごいタイプなんで、この場にいさせてもらえるだけで、すごい幸せだと思ってて。
今日は、今日はホントに、皆さんよろしくお願いします!」
なんか喋ってるうちに感極まっちゃったオレ、ホント馬鹿だよな。
でもそんなオレに、みんな拍手してくれて。
所長がオレの背中、ポンポン軽く叩いてくれたのも嬉しかったし、おっちゃんがオレをみんなの前でギュッとハグして、キスしてくれたのは、もうなんだか舞い上がるような気持ちになってたし。
「トリル君、色々考えた上だとは思うけど、今日来てくれて、ありがとうな。
それじゃ、さっそく始めるか。
さすがに1対7だから、最初だけはこんな感じで行こうって流れ決めといたが公平になるかな。
後半は、もうみんなの欲望の向くままで構わないとは思うが……」
今日は虎山さんが仕切り役のようで、みんなに聞いている。
「ケツの準備、まだの人もいるかもだから、最初は風呂場で色々やって、その後は部屋でじっくり、ぐらいでいいんじゃないか?」
「それいいかもな。布団の上じゃ出来んことも、風呂場なら出来るだろうし」
「ローション風呂で全員グチョヌルとか、堪らんな」
なんかすごいことになりそうだけど、とりあえずは風呂場、そっちが堪能できたら部屋に戻って、って流れになった。
ケツ洗浄も済ませてきた人がほとんどだったみたいだけど、念には念を入れたいって人もいたみたいで。
脱衣所でワイワイ言いながら脱いでると、もう全員のチンポ、おっ勃ってるし。
もちろん、オレ自身のそれも、雁首膨らませて先走りもタラタラ出始めてて。
「前戯しなくても、もうみんな準備万端だな」
って、所長の声に、みんな大笑いしながら風呂場になだれ込んで行ったんだ。