金色の贄設定資料(登場人物)
●ライド王
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
初登場時46才。獅子族獣人。
身長216cm、体重180kg、陰茎長34cm。
ライカ大陸の北西部に位置するサイジニア王国における王。
世代的に先王と年代が離れており、出生時より国家直属による養育が行われる。
公的な記録としては戴冠時に次の王責務を継ぐ世代はおらず、国中においても同族の発生は確認されていなかった。
国王への就任が幼少時より既成事実として承認されており、生物学的な他族への優位性、帝王学、軍事戦略戦術等についての教育が特別になされている。
先代王の死去から20年後、24才時に高等教育終了後に王籍取得。先王死去後、長く獅子族の王位着任が無かったサイジニア王国としても待望の新王であった。
以降40年以上、王としての責務を果たす。
国家保持兵団のほぼ5分の1に当たる年間500人ほどの兵士の肉体に奉仕し、国軍兵士の能力育成を行う。一度肌を合わせた兵士の名をすべて覚えており、個別兵への愛情も深い。敗戦や作戦行動失敗の際には自らの肉体に親衛隊より苛烈な打擲をさせることは軍関係者は皆知っており、その自己への厳しさを知るが故に軍全体の志気は高く保たれている。
戦場における情勢判断、戦略戦術の適用能力も高く、明らかな戦力差のある場合を除き、8割を越す勝率を誇る。
王としての任務の激しさのため、自然環境下では200才を越えるとされる平均寿命を持つはずの獅子族であっても、その寿命年限は早かった。
フェロモン操作能力は近隣諸国の獅子族の中でも高く、最期まで戦場での国軍賦活を全うする。
56才時に獅子同族のゴウヤルサン誕生。次世代の同族の運命をも見越し全球会議にて獅子族の国家からの解放要求演説を行うも、当時参加国(地域)における過半数の賛同を得られなかった。
その生涯においての89回目のSOT指揮後に体調を崩し、7日後に死去。
慣例に従いその死は公的には発表されず、国家としての葬礼も行われなかった。信頼する6人だけがその最期の時間を共にすることとなる。
いついかなるときにも冷静な判断を行い、自らにも過酷な試練を課するその姿から「月光王」とも呼ばれた。
享年68才。
●ゴウホウ・センジ
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
猪族。サイジニア国軍兵士。
初登場時24才、身長205cm、体重190kg、陰茎長30cm。
職業軍人としての道を歩み、ライド王の最期を看取った6人のうちの一人。
次期王としての承認を受けた獅子族、ゴウヤルサンの教育係として主に軍事学を教授。王不在期間を軍指揮官として過ごし、その後新王ゴウヤルサンの親衛隊長、後に国家参謀としての軍役職を歴任する。
若年時より一度も生活・性的パートナーを取らず、2人の王に忠誠を尽くすことを生き甲斐とした。
ゴウヤルサン王の死去の際にも立ち会い、その生涯において2人の王の最期を看取るという非常に稀な経験をすることとなる。
●ガイホウ・カリム
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
猪族。身長196cm、体重180kg、陰茎長36cm。
ゴウホウ・センジの同期であり親友。性的な関係も続けているが、パートナー契約はせず。
ガイホウとしてはゴウホウへの愛情を直接示すことは、ゴウホウのライド王への執心とも言える尊敬を害することになると思い、自ら身を引いた経験を持つ。
6年間の軍経験後に退団し、以降文官としてライド王に仕え、「武のセンジ」、「智のカリム」として名を馳せる。
ライド王の悲願でもあった、獅子族の国家からの解放を目指す動きを外交面で支えることもなる。ライド王の生前にその願いが叶うことはなかったが、次期王であるゴウヤルサン王の時代に大きな進展を見ることとなった。
ライド王の最期を看取った6人のうちの一人。
後のゴウヤルサン王のよき理解者でありカムヅミとともに外交・文治の面で王の体制を支えた。
●マーグ・コウ
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
熊族。初登場時142才。
248cm、230kg、43cm。
ライド王戴冠時よりの付き人。
先王の親衛隊も務め、ライド王の付き人となるまでは軍参謀職。
かつては「漆黒の剛獣」との二つ名で呼ばれるほどの戦闘能力を誇り、ライド王の戴冠前は戦術学及び対肉体戦闘法の教授者でもあった。
若い頃より同族の生活パートナーがおり、シャッフルをかけない遺伝子交配による次世代子ニーブがいる。当時のパートナーとは王の付き人となった時点で契約を解消。以降、性的接触はライド王とその側近(ニーブを含む)とのみ行い、王宮内で一生を終える。
王の最期を看取った6人のうちの一人。
ライド王の死去後、後を追うように2年を待たずして死去。
●ニーブ・コウ
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
熊族。マーグ・コウの次世代子。
マーグの実子ではあるが分離養育・教育制度のため、家族の思い出というものはほぼ無い。
ニーブ入隊時にすでにマーグは高位軍人であり憧れと目標を兼ねる。
結果として父の後を継ぎ、ライド王の親衛隊長、ゴウヤルサンの付き人としてその生き様はマーグの歩みと重なっていく。
252cm、235kg、46cm。
ライド王の幼少期には父マーグと共に戦闘訓練を行う。ライド王の戴冠後は王の親衛隊長としての任に就き、同じく王の付き人となった父マーグと共にライド体制を支えた。
後に軍参謀、ゴウヤルサンの教育係、戴冠後は付き人として二代の王に仕える。
ゴウヤルサン王の関わる改定獅子族法、SOT新法の発効を見たあと209才にて死去。
以降、ゴウヤルサンは専任の付き人を置かず、交代制にて複数の付き人との生活となる。
ライド王の最期を看取った6人のうちの一人。
●カムヅミ
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
猿族。
ライド王の4才年上。
175cm、120kg、28cm。
サイジニア王国軍の医技官であり、ライド王の専任医師。
ライド王の近隣世代として王宮内では近い存在として周囲にも認識されている。
軍団兵士の肉体・精神ポテンシャルの向上維持に責任を持つため、王への過重負担を心苦しく思いつつも、賦活プログラムの開発に関わっている。
マーグ・コウと協力し、人工受精用の王の精液採取を毎日行っている。
この任務は王が亡くなる前日まで続けられ、カムヅミの内心に燻る罪悪感をも感じとったライド王が医師に最後にかけた言葉は「あなたは何を恥じることも後悔することも無い。国のため、私のために尽くしてくれて、本当に嬉しく、ありがたいものだった」。
ライド王の最期を看取った6人のうちの一人。
●ゴウヤルサン
(第一部 月と太陽 贄の王たるは獅子王なり)
サイジニア王国において55年ぶりに誕生した獅子族。
晩年のライド王の庇護下において、王やガイホウ・カリム、カムヅミ等からの教育を受ける。
ライド王の遺志を継ぎ、戴冠後は獅子族の国家への隷属状況の違法性とその解放について各国へのロビー活動を積極的に展開。
戴冠時、208cm、155kg、36cm。
自らを国軍の賦活剤として利用されることの意味は理解しており忠実に任務を遂行するが、その能力の活用は本来強制ではなく国家への忠誠心と自己選択の結果でなされるべきとの主張を持っていた。王就任後七年目の全球会議において、改定獅子族法議案を提出。過半数の指示・批准を経て三年後に改定法が発効される。
その後のSOT法の改定にも尽力し、法施行後のSOTにおけるフェロモン操作、日常における対獣人への奉仕負荷は先王時代よりはるかに減少した。当時の獅子族としては長命となる162才まで王としての生涯を過ごす。
その朗らかさ、他族を含めて人を惹きつける魅力から後年「太陽王」と呼ばれることになる。
ライド王の最期を看取った6人のうちの一人。