あれから何回か通って、月2回、金曜日の午後の施術が定着してきたぐらいのときだったかな。
バーコさんの店に行くたびに、彼の国のことや、お祖母さんが日本人だったとか、俺の部活時代の話とか家族のこととか、施術の間とかにいっぱい色んなこと話していった。
週に何回センズリするかとか、そのときのおかずは何だとか、そんなエロ話も出来るようになってったし。
もちろんエロいこと以外でもさ、バーコさんの国での子ども達の教育のこととか、日本との文化や考え方の違いとか、そんな真面目な話もたくさんしたんだ。
俺、そんなバーコさんが、なんだか年の離れた兄貴か優しく面倒見てくれる部活のOBかって、そんな感じに思えてきちゃって。
もちろんバーコさんの方からするとこっちはお客さんなわけだから、すごく丁寧に接してくれてるってのも分かってはいたんだけど。
もしかして施術の時間が日常生活と切り離されてたせいなのかもだけど、俺からするとかえって『なんでも話せる人』になってくれてたのかな。
なんかのときに、オイルで汚れませんかって俺が白衣のこと心配してたら、クリーニング代も馬鹿にならないって話になってさ。結局、俺への施術のときはバーコさんも上下の服脱いじゃって、いわゆるケツ割れっての一丁でマッサージしてくれることになったんだ。
なんでも普通のパンツとかだとチンポが大きすぎる分、上手く保持出来なくて、ケツ割れで無いとダメなんだって。
ソフトボールが2つ3つ入ってんじゃないかって盛り上がりが、施術終わりぐらいにはもう先っぽがはみ出すぐらいになってて、目の毒というか、怖い物見たさと言うか。
いつの間にか、最後はシャワーを一緒に浴びるのが恒例になっちゃってた。
あれってたぶん、客の中でも俺とだけなのかなっては思ってたけど、口に出して聞くのはなんだか野暮に思えちゃって。
2人で面白がってデカくなったのを互いの尻に押しつけてふざけあったり、ボディーソープでヌルヌルにした全身を擦り付けあったりしてて、もう、そのあたりが部活ノリって感じだったな。
俺としてはそのままセンズリの掻き合いぐらいなら、とかもうっすら思ってたけど、さすがに一線越えることは無い、そんな感じの日々だったんだ。
確かその日は、今日は上半身を主にやりましょうって、バーコさんと話してたんだと思う。
「オーツカサン、ラグビー、モウ、シナイノデスカ?」
いつものようにうつ伏せスタート。全身を撫でさするような優しいマッサージに、なんか夢心地になってたときだった。
もう毎度のことだけど、チンポは施術前から勃つようになっちゃってて、施術用のベッドにに上がるときとか、腹でゴロゴロ擦れてた。
仰向けになるたびに先走りまで垂れてきてたのを、バーコさんがそっとタオルで拭いてくれたりしてて、それがもう当たり前みたいに。
施術中に色んな話はやってたんだけど、ただ、その日のその質問、俺、ちょっと現実に引き戻された感じがしたんだ。
「……、やっぱり、思いっきり走れないってのはキツいし、プレイしてる他の人を見てるだけってのが耐えられそうになくて……。大学の人も『いつでもいいから来てくれ』っては、言ってくれたんですけどね……」
「オーツカサンノ身体、イッパイ走って、イッパイ鍛えた人のモノデス。バーコ、オーツカサンに、またラグビー、シテ欲しい」
「バーコさん……。ありがとう……。でも、ごめんなさい。まだ、ちょっと、無理みたいなんだ……」
マッサージ受けながら、気持ちよくて、勃起もしてて、でも悲しくもあって。
俺、バカだよね。
うつ伏せになったまんま、チンポ勃てたまんま、気付かないうちに泣いちゃってたんだ。
顔は見えないはずだけど、背中や肩の動きで、バーコさん、分かったみたい。
「ゴメンナサイ。バーコがラグビーの話シテ、オーツカサン、カナシクサセタ。ゴメンナサイ、オーツカサン、ゴメンナサイ」
「こっちこそ、ごめんなさい。そんな、謝んないでください。バーコさんが気を遣ってくれてるのは分かってるんだけど、ついつい色々考えちゃって……」
「ホントウニ、ゴメンナサイ。デモ、バーコ、オーツカサンノ、このイッパイ走って、イッパイ鍛えてきたカラダ、トテモスキ。デキレバ、マタ、オーツカサン、ラグビー、シテホシイ、オモッテマス。お医者サンのリハビリト、バーコのマッサージで、マタ、ハシレルヨウニ、ナッテホシイデス」
こんなん、泣くじゃん。
俺、身体起こしてさ。施術台の横で心配そうに見てたバーコさんに、抱きついちゃったんだ。
ほら、こっちはもうほとんど素っ裸。バーコさんもケツ割れ一丁で。
オイル付いちゃう、っても思ったけどさ。あのときは感情をどこに持っていいか分からなくて、精一杯だったんだ。
バーコさんのおっきな身体が俺を受け止めてくれて、もう、すごい盛り上がってる胸に顔埋めて、俺、おいおい泣いてたんだと思う。
オイルでヌルヌルする肌同士がすげえ暖かかった。体毛があんまり無いバーコさんの肌が、すげえ気持ちよかった。
バーコさん、俺が泣き止むまで、ずっと抱きしめててくれてて。
ケツ割れの前がごりごり当たってるなってのも分かってたし、俺のチンポもバーコさんの腹と俺の腹に挟まれて、おっ勃ったまんまってのも分かってた。
ボロボロ泣いても、チンポも萎えないし、そこはそこで気持ちいいし、でも、すげえ悲しいというか、思いは溢れてくるし。
こういうの、たぶん、外人さんって思って見てるバーコさんにしか出来ないことだったんだと思う。それって、俺がバーコさんをどう見てるかって、自分と違う人って、変な見方をしてるかもってことだったのかもしれないけど。
「ワタシの胸で、ナイテクレテ、アリガトウゴザイマス。バーコ、スゴクウレシイ……」
「ごめんなさい、バーコさん、ごめんなさい。俺、自分の感情が、分かんなくなってた……」
「オーツカサンには、カナシイコトカモダケド、バーコは、オーツカサンが、バーコの前で、ナイテクレタコト、ウレシイデス。スゴク、ウレシイデス」
バーコさん、俺をぎゅっと抱きしめてくれて。
見上げる形になる俺が、胸に埋めてた顔、上げたらさ。
バーコさん、俺に覆い被さるようにして、その、俺に、俺の唇に、キスしてきたんだ。
もちろん、舌を入れるとか、そんなんじゃないんだけど、俺、びっくりした。
びっくりはしたんだけど、嫌じゃなかった。
俺、もっとバーコさんとキスしたくてって、もっとぎゅっと抱きしめてほしくてって、そんなことばかり考えてた。
「ゴ、ゴメンナサイッ! バーコ、オーツカサンガ、スゴク、スゴク、スキにナッテシマッテ。ゴメンナサイッ……」
「ううん……。俺も、バーコさんのこと、たぶん、好きになってます……。バーコさんには友達や家族にも言えないようなことも話せるし、男同士なのにこうして裸で抱き合ってても、ぜんぜん嫌じゃ無い。なんでだろうって思うけど、たぶん、俺、バーコさんのこと、好きなんです」
「アリガトウ、ゴザイマス……。バーコ、ウレシイ。バーコ、スゴク、ウレシイ……」
なんだか分かんないけど、2人とも泣いちゃってた。
俺はまあその、事故のこととか、怪我のこととか、ラグビーのこととか、色々思い出しちゃってたってはあるんだけど、バーコさんの方はなんで泣いてたのかなって。
後から聞いたら、俺が色々あったのに、他の人のことをぜんぜん悪く言わないのが、すごく印象的だったんだって。
バーコさんの施術って気持ちよくて、他のお客さんも色々話してくれるけど、けっこう変な愚痴も多いってことで、そういうの言わない俺のこと、すごくいいなって思っててくれてたみたい。
そんなこんなでやっぱり身体に関わるものとして、運動を続けてほしいって思いで話題に出して、それで俺が突然みたいな感じで泣いちゃったんで、バーコさん自身もどうしていいか分からなくなっちゃったって話だった。
なんか、そういうの聞いても、『ああ、いい人なんだなあ』って気持ちが強くなっちゃってさ。
で、その後どうなったかって?
バーコさん、マッサージの続きさせてくださいって話になって、俺、今度はベッドに仰向けに横たわったんだ。やっぱりチンポ、勃ったまんまでさ。あれ、もちろんバーコさんと抱き合ってたってのもあるんだろうけど、あのオイルやバーコさんの声ですごく感じてたんだと思う。
だって、その後、えらいことになっちゃったから。
「キョウハ、オーツカサンノ上半身、しっかり、マッサージシマス」
そんなふうにバーコさん、言ってたから、俺、腕とか肩とか、胸とかを重点的にやるのかと思ってたんだよね。
もうあのハンカチみたいな紙の奴もめんどくさくなってたから、俺は俺で素っ裸。バーコさんはケツ割れ一丁だけど、もうその前が中身の形がはっきり分かるぐらいに盛り上がってたな。
「オーツカサンノ、リンパ、ダイブ、トトノッテキマシタ。今日ハ、モットモット、リラックス出来るシゲキ、シテミマショウ。ダイジョウブ、ゼンブ、バーコにマカセテ、オーツカサン、リラックス、シテクダサイ」
そう言ったバーコさんがさ、なんと俺の両胸の、乳首に指を伸ばしてきたんだ。
「はあっ、ああっ……、あああああっ……」
俺、声、出ちゃってた。
部活してるときも相手の腕や手が胸に当たるなんてことしょっちゅうだったし、部室やロッカールームでふざけて乳首いじったりいじられたりとかもやってたけどさ。
乳首があんなに感じるなんて、それまでの俺なら絶対信じられないぐらいの、ものすごいエロい快感が全身に走ったんだ。
たぶん俺、その瞬間はもう、ギンギンに勃起してたチンポ、イっちまったと思うぐらい、そんな感じの凄まじいほどの快感。
胸が、乳首が、こんな性感帯になるなんて思っても無かったし、たぶんそれまでのバーコさんのマッサージや触れ合いで、全身の皮膚が敏感になってたんだとは思うけど。
こんなの生まれて初めてと思ったんだけど、その後もまた、凄いことになっていったんだ。
幸いにと言うか、もったいないと言うか、射精はせずに、それでもバーコさんの話だと『我慢汁が小便みたいに』噴き上がったんだって。
それってAVとかで見る『潮吹き』かよ、とか聞いたときには思ったんだけど、結局はよく分かんなかった。
それでもホントにイッたときみたいに、身体全体がガクガクってなってたし、自分自身では『イっちゃった!』『出ちゃった!』って、恥ずかしくなってた。
「オーツカサン、スゴク感じてクレタミタイデ、バーコもウレシイデス。モシカシテ、射精スルカナ、オモイマシタガ、ヨク、我慢シマシタネ」
バーコさんの言葉で、俺、自分がイッて無いのが分かって。
「……すごく感じちゃって、自分でもてっきりイッたのかと思ってました……」
「アア、ドライで、イッタノカモデスネ……。ソレハソレデ、ヨカッタ」
「ドライ?」
にっこり笑いながら言うバーコさんに聞き返す俺。
「イッタ感覚はアルノニ、セーエキはデテナイ射精ヲ、ソウイイマス。ココロもカラダもリラックスシナイト、コレ、デキナイ。ダカラ、オーツカサンがバーコの前で、ドライでイッてクレテ、バーコも、トテモ、ウレシイノデスヨ」
あんまりよく分かんなかったけど、たしかにバーコさんの前だと勃起も射精も、そんなに変なこと、恥ずかしいことだってのは感じなくなるんだよね。
オイルの香りに包まれながら、あの低くて優しい声で『大丈夫、大丈夫』って言われると、なんだかもう、何もかもが許されるような気持ちになっちゃうんだ。
「我慢汁、イッパイ出たノデ、フキマスネ」
バーコさんがタオルで先端を拭いてくれる。
でも、俺、自分のチンポから垂れ落ちる先走り、ぜんぜん止まんないってのが分かってた。だって、バーコさんの左手の指が、まだ俺の乳首、いじってるんだ。
精液出すときに感じる、あの尿道を液体が駆け下る感覚。
あれがまだ、続いてるんだよね。
「フフフ、オーツカサンノ、ガマンジル、ゼンゼン、止まらないデスネ。フイテモ、フイテモ、出テキマスヨ」
「なんか、ごめんなさい。興奮っていうか、胸いじられるのがすごく感じちゃって、身体が熱いままなんだ……。こんなの、本当に初めてで……」
「ダイジョウブ、ダイジョウブデスヨ。ガマンジル、イッパイ出て、バーコもウレシイデス。ソレダケ、オーツカサンノ身体、反応ヨクナッテル証拠デスヨ」
ああ、まただ……。
バーコさんに『大丈夫』って言われると、もうホントに、そのまま身を任せてしまっていいんだって気持ちになる。
「コンナニタクサン出るヒト、珍しいデス。ソレダケ、オーツカサンガ、感じてクレテルコト。バーコモ、ウレシイデス。デモ、シーツ濡れてシマウノデ、吸っチャイマスネ」
えっ? えっ?
そう思ってたら、いきなり俺のチンポ、バーコさんが咥えちゃったんだ。
「アア、オーツカサンノ、ガマンジル、オイシイデス……」
「あっ、バーコさんっ! ダメですっ! そんなことされたらっ、俺っ、俺っ!!」
そのときの俺、乳首を刺激されながらチンポしゃぶられて、金玉を空いた手でさわさわって触られてて。
もうそれこそ、あっと言う間だったんだ。
「あっ、ダメだっ! 口、離してっ、バーコさんっ!! ダメっ、このままじゃ、俺っ、イっちゃうっ! ごめんなさいっ、バーコさんっ! 俺っ、イッちゃうっ! バーコさんの口にっ、口にイッちゃうっ!!」
俺、もう寸前なのに、バーコさんの指は乳首をもっと強くつねり上げて、金玉はぎゅっと握られて、そして裏筋を熱い舌がべろべろと舐め回してきて。
「ダメだっ、ダメっ!! イくっ、イくっ、バーコさんっ、俺っ、イくっ、イくっ!!!!」
俺、我慢出来なくて、出しちゃった。
マッサージ屋さんの施術台の上で、射精しちゃった。
もうとにかくその状況にまた興奮してて、動転はしてるんだけど、バーコさんの口がすげえあったかくて、もう、ホントに、なんか混乱してて。
「オーツカサンの、セーエキ、スゴクタクサン、出ました。セーエキ、タクサン出るノ、男性ノ元気なショーコ思いマス。バーコのマッサージデ、感じてクレタ。スゴク、スゴク、バーコ、ウレシイデス」
なんでバーコさんが嬉しがってるのもよく分かんないんだけど、気持ち悪がっては無い、とにかく喜んでくれてるってのだけは分かってた。そのときの俺、しばらく声も出なかったんだと思う。
バーコさんがもう一度咥えてきて、雄汁にまみれたチンポきれいにしてくれて、そんときも萎えないまんまで、ああって感じちゃって。
とにかく、誰かにイかされたって、俺、初めてだったんだ。
恥ずかしいけど、俺、童貞だったし、高校んときの柔道部の友達とかからは、先輩に無理矢理やられたとか、せんずり大会させられたとかも聞いたことあったけど、俺のいたラグビー部だとそこまでのこととか、無かったし。
当然、彼女とかもいなかったしで、とにかく自分で扱いてばっかだったんだ。
そんな俺がさ、初めてイかされたのが、マッサージの最中に黒人のバーコさんの口でって、とにかくもう、自分でも何がなんだか分からなくなってて。
その日の俺、結局どうやって店を出たのか覚えてないくらい、とにかく強烈な経験だった。
俺、帰ってからまた、それこそ何度も自分で扱いて、精液出した。
たぶん、初めてバーコさんとこでマッサージされたときみたいに、少なくとも5回はイったと思う。
あのときの俺、バーコさんの声と、笑顔と、口の感触を、ずっとずっと思い返しながら、何度も何度も、せんずり繰り返してたんだ。