12 親方たちの汁入れ
「さあ、ここからは『初入れ』の儀式。
つまり純也が我が組に入り、一員となる証となる儀式だ。
純也が本当の『雄』になるための命を、純也の身体に入れる。」
親方が男達にもっと近付くように促す。
純也への『初入れ』を、皆が目の前で見ることが出来るようにとの計らいだろう。
田山が新しい注射器に粉を詰める。水を入れてゆっくり上下に振る。
高く掲げて光を通し、みんなに見せる。
「生まれて初めてだからな、最初は10だ。」
野郎たちは自分のケツ割れの膨らみを撫でている。
親方が全員に向かって告げた。
「もう、何回も初入れの儀式はやっとるが、何回見ても興奮するもんだろう。
自分が初めて入れられたときの驚きと喜びと、そしてあの快感が、蘇ってくるよな。
純也も怖かろうとは思うが、なに、大丈夫だ。お前がどう取り乱そうとも、ここにいる男達全員で、お前を支えるからな。
皆は、純也がどんな反応をするか、どういう野郎に変わって行くか、どんな言葉を叫ぶか、どのくらい淫乱に変わるか、その有り様を存分に楽しむといい。」
親方の言葉に、不安を振り切るように頷く純也。
「まずはいつものようにワシと田山が入れる。
お前たちも見たがっている、雄汁溶きでやるからな。
今日はたっぷりワシたちの強烈な雄汁を用意した。
もちろんあとでの、乾杯のときに使うといい。」
田山が前に出た。
パンパンに詰め込んだ注射器に吸い上げられるのは、さっき出されたままの男の精髄。白く濁った汁が入っていく。
純也のすぐ目の前を、臭い汁が上がっていく。
親方が自分の革紐を、田山の腕にきつく巻き付ける。
消毒綿のスッとする匂いと、雄汁の臭いが混ざる。
作業員たちは皆、一様に唸り声を上げながら、自分や隣りの野郎の乳首や前袋を撫で回していた。
「おうっ、みんな見ろっ! 雄汁入れじゃっ!」
田山は掛け声とともに、細い針先を自分の腕にずぶりと差し込む。
赤い汁がさぁっと上る。白濁した汁と混ざる、一瞬の色合い。
「おっす!」
野郎たちの声とともに、田山はゆっくりと、見せ付けるように押し入れていく。
「おっす! おっす!」
男達の声に合わせ、ぐんぐんと汁が入っていった。
「うおおおっ、おやっさんの汁入れっ、たまんねえっ!」
部屋のあちこちから、ため息が漏れる。
親方が近付き、入れ終わった田山から注射器を抜き去った。
慎重に針先にキャップを被せる。
そして、ギリギリと田山の太い腕を締め上げていた革紐を解く。
その瞬間だった。
「ぐおおおっ! ぐおおっ!」
まるで雄熊の様な咆哮と共に、田山はその顔面を真っ赤に染め、瞳孔が開く。
休憩室に屯する男達全員を、まさに鬼のような形相で睨みつけた。
「おやっさん、カッコいいぜ! すげえっ、すげえっ!
これぞ男の手本だぜっ!!」
男達から湧き起こる一斉の声と拍手。
田山がうなり声を上げる。
「か、変わるっ! 変わっちまうっ!
おっ、俺はっ、雄にっ、男になるぞっ!!
皆っ、見てくれっ! 俺は淫乱なっ、雄の怪物になるぞっ!」
叫ぶや否や、見る見るうちに別の『生き物』へと変容する田山。
全身の体毛が、さらに濃く、より毛深くなっていく。肩やら胸やら腿の筋肉が、倍にも膨らんでいく。
濃く伸びゆく腋毛や陰毛に彩られたペニスが膨張し、長く太く、その存在感を増していく。
二つの玉はそれぞれがソフトボール以上の大きさへと膨らみ、ケツ割れの布地が張り裂けそうにキツく押さえ込んでいる。
身体中からこれまでよりもさらに強烈な臭いが立ち上り、鈴口と腋と金玉の裏からはどくどくと透明な粘液が滴り始めた。
ケツ割れ姿の大勢の男達の、手足を縛られ磔にされている純也の、その目の前で、田山の体躯がひとまわりもふたまわりもでかくなり、親方と同じに巨大化していく。
常識ではあり得ない、田山の変容。
これは断じて、世の中で密かに囁かれ、売買されているという『薬物』などでは無い。
もっと異質な、もっと特別なものだとの認識が、純也の中で再び駆け巡る。
「すげえっ! おやっさんの本気の雄姿っ!」
田山は右手で自分の乳首を、左手でケツ割れからはみ出た巨大な魔羅を、撫で上げていく。
しばらくすると変容した肉体も落ち着いたのか、その瞳に少しばかりの冷静さも戻ってきた。
「さあ、次は親方の汁入れだ。みんな今度は、親方を見ろ!」
田山は親方のために注射器を準備する。
その数、2本。
2本? どういうことだ?
何事も初めての純也が訝しがるが、田山の臭気、男達の熱気に当てられた頭は、なかなか上手く回らない。
親方が田山の腕を縛っていた革紐を、自分の竿と玉の根元に、ぐるぐるとキツく巻き付ける。
「汁入れして、すぐに漏らしちゃ男がすたる。男のキ◯ずりは、すぐに出さずに汁止めして長く楽しむもんだ。
お前たちも今のうちに汁止めしておけ。ワシの汁入れを見ただけで、漏らす奴が必ず出てくるからな。」
親方の言葉を聞き、作業員たちはフックに下がった革紐や麻紐で己のちんぽと玉を、キツく縛り上げる。
ケツ割れを戻せば、パンパンに張った前袋にくっきりと浮かび上がる竿と玉の様子に満足する。
全員のケツ割れの前は異様な膨らみを見せ、汁入れの前から、その臭いも強く、濃いものへと変わっていく。
全員が目を凝らし、親方の腕に注目した。
もちろん、汁止めででかくなった性器を弄びながら。
親方は汚れた六尺を解き、駆血帯として両腕に巻き縛る。
六尺の長さあっての両腕縛りだ。
田山の前のテーブルに、まもるが運んできたのは大きめのコップだった。
みなが入室する前、先入れの際にたっぷりと放たれた親方達の雄汁。
針先が白濁した液に浸され、田山がプランジャーを引き上げる。
詰められた粉と、吸い上げられた雄汁が小さなシリンジの中で混じり合う。
男たちの間で、ざわめきが広がった。
二本入れそのものは珍しくはないが、クスリの効果が何倍、何十倍にもなると言われるあの強力な親方達の汁を使った溶きでの同時入れは、彼らにとっても初めてのことなのだ。
「すげえな、雄汁入れ、汁溶きでの二本刺しって、見たことねえよ。」
親方がその図太い腕を、二本とも差し出した。
片方の腕にまず、田山が針を入れた。
赤い逆流が、シリンダの中をほんの少し立ち上る。
針先が動かぬよう、差したままの注射器をそっと前腕に置く田山。
もう片方にも同じように針を刺し、逆血を確認する。
わずかに親方に目をやり、頷く田山。
駆血帯代わりの六尺をするすると腕から解き、左右の注射器に同時に指をかけた。
「よく見ろ、親方の二本入れ。初の二本同時の雄汁溶きだ!」
野郎たちが固唾を飲む。
純也の目の前で、親方の二本の腕への汁入れが始まる。
田山が、ゆっくりと左右の注射器の中の液体を押し入れ始めた。
「うわあっ! も、もう来やがったっ!
すっ、すげえぞっ、雄汁2本入れっ!
ああっ、来るっ、来るっ、来たっ、来たっ!
変わっちまうっ、ワシがっ、ワシがっ、ケモノにっ、ケダモノに変わっちまうっ!!」
半分も入らぬうちから、親方が震えだした。
すぐに入れないとヤバいとみたのか、田山は残りを一気に入れ、二本同時にスッと抜いた。
「野郎どもっ! 親方を見ろっ!」
「すげえっ! 親方が、変わっていくぜっ!」
「ああ、なんて男臭えんだっ!」
「親方っ、あんたっ、最高の雄ですよっ、なあっ、親方っ!」
上体を倒し、がくがくと震えていた親方が、ゆっくりその肉厚な身体を起こした。
そこには荒ぶる鬼の形相の、巨大な化け物が立っていた。
黒々とした体毛に覆われた全身の筋肉が、倍以上の大きさへと膨れ上がっていく。
分厚く張り出した胸からは二つの乳首が、いや、もはや乳首とは呼べない勃起した亀頭がそそり立ち、その先端からはヌメヌメと光る粘液を垂らしている。
かろうじてケツ割れに押さえつけられている肉竿は大人の腕の太さにも比肩され、ぶっくりと膨れ上がった亀頭は握り拳よりでかく、二つの玉は毛の生えたバスケットボールにすら見紛えるほどだ。
全身から滝のように汗が滴りはじめ、その肉塊が蠢くたびに、床が濡れる。
「見ろっ! これがワシの正体じゃっ!」
大声で叫ぶ親方が、限界まで伸びきっていたケツ割れを、恐ろしいほどの握力で引きちぎる。
そのまま、両手で抱えるように、己の竿を扱き始めた。
「ケダモノになった親方のせんずりっ、雄臭えぜっ!」
部屋のあちこちから声が飛ぶ。
「この格好のまま、今から乾杯だ!
ここに縛りつけた、うちに入った新しい雄に、汁を入れるぞっ!
新人の『初入れ』の儀式を、おめえらっ、目ん玉かっ開いてっ、見届けろっ!」
「うおおおっ!」
親方の檄に応えて、作業員たちが拳を振り上げた。
いよいよ、純也の番だ。
すっかり変わった親方と田山から、みなの目の前であの『クスリ』を入れられる。
その思いだけで、チンポは勃起し、乳首に血が集まる。
この場の雰囲気と雄達の体臭に、見事に当てられている純也なのだ。
田山が最初に用意した注射器を持ち、純也に近づいてくる。
親方は縛られていた純也の右腕を解放し、革紐を上腕に巻き付けた。
野郎たちはさらに純也に近づき、喜びの瞬間を見逃すまいと目を凝らしている。
「純也、いいんだな? ここから先は、もう後戻りはできないぞ。」
親方が己の竿を扱きながら、純也に囁く。
「大丈夫だ、みんな経験したことだ。これでお前も、新しい世界を見るんだ。」
田山が消毒綿で、純也の腕を拭く。
「は、はい、どうか打ってくださいっ!
俺を仲間にっ、男にして下さいっ!!」